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東トルキスタンを用いた中国潰し

■優先された東トルキスタン

 中国共産党はチベット人・ウイグル人・法輪功学習者・香港人などの人権弾圧を続けている。チベット人への人権弾圧は以前から知られており、ハリウッドスターが参加したことで注目された。だがそこまでで、ハリウッドスターの存在感でも人権弾圧を止めることはできなかった。さらに国も動かなかった。

 法輪功学習者・香港人の抵抗活動も知られているが、国が中国共産党と対立してまで動くことは無かった。2019年以後から変化が出始め、ウイグル人への人権弾圧を問題視する動きが国単位で出始める。

■東トルキスタンを優遇する理由

 アメリカの大統領がトランプ氏になると、中国共産党と正面から対立する大統領になった。2019年から欧米から反中国の流れに変わり、同時にウイグル人への人権弾圧が注目を集めるようになった。世界に散らばるウイグル人の努力も有るが、ウイグル人を優先する動きには理由が有る。

 東トルキスタンは中国に併合され、暫くは核兵器の実験場として使われた。中国の一部だとしても、ゴミ捨て場の認識だった。だから東トルキスタンで生活するウイグル人の人権は考えられていない。

 変化が出たのは、国家主席が習近平になってから。習近平は一帯一路構想を掲げ、陸路と海路で経済圏をヨーロッパまで繋ごうとした。現代版シルクロードだが、一帯一路構想で東トルキスタンの立場が急激に変わる。

 東トルキスタンの地勢は、一帯一路構想における中国側の出入り口に位置する。人間の体で肩関節・肘・手とすれば、肩関節は東トルキスタン、肘はイラン、手はヨーロッパに相当する。

 東トルキスタンは一帯一路構想の要だから、陸路では必ず東トルキスタンを出入り口とする。中国の領域である東トルキスタンで反乱が発生すれば、陸路の一帯一路構想を停止できる。これは中国共産党が異常にウイグル人を警戒し、抹殺を狙う理由になる。

 裏を返せば、反中国の国ならば東トルキスタンを優遇する理由になる。一帯一路構想の要だから、中国潰しの材料には最適。しかも中国共産党がウイグル人への人権弾圧をしているのだから、政治的にも利用する価値が高い。実際にチベット人も人権弾圧を受けているが、反中国の国はチベットを政治的に使わない。

■経済的な封鎖

 中国共産党は金が欲しい。そんな時に中国共産党は金の成る木を見つける。東トルキスタンを一帯一路構想に組み込むと、世界市場で商品を売る必要性に迫られた。ウイグル人を強制収容所で単に殺すよりも、人件費ゼロで働かせることに気付いたのだ。

 しかもウイグル人は勤勉で忍耐強い。しかも細かな手作業もできるので、人件費ゼロで生産することができた。これなら商品が安くても利益が得られる。中国共産党に従うウイグル人は生かして使い、従わない者は使い捨て。これで世界に中国製として売り、中国共産党は利益を吸い上げた。

 さらに武漢ウイルス・パンデミックで世界市場が縮小。余計に中国共産党は金集めが必要になるが、人件費ゼロで利益が得られるウイグル人を使うのは当然多くなる。つまり反中国の国から見れば、ウイグル人は中国共産党に利益をもたらす存在。ならば、ウイグル人が関わる商品は、強制労働で作られたとして忌避するのは自然の流れ。

 人権問題ならばチベット人・法輪功学習者・香港人も使えるが、ウイグル人が関わる強制労働製品を買わないようにすることは、中国共産党から利益を奪うことになる。中国共産党の外堀を埋め、包囲の輪を狭める手法として使うには最適。

■海路を押さえる

 反中国の国として、アメリカ・イギリス・フランスなどが主力になった。これらの国は、地中海・インド洋で合同訓練を行っている。これは戦時になれば、中国の貿易を遮断できる位置に存在する。

 イランは一帯一路構想の陸路と海路が合流する国だから、インド洋の制海権を握れば、一帯一路構想は簡単に霧散する。しかも中国は、海外から必要な物資を輸入できない。そうなると、物資が枯渇して戦争継続が困難になる。逆に反中国の国は、海路を押さえているから、戦時でも貿易を続けることが可能。

 さらにウイグル人が強制労働で作らされた商品は海路で世界各地に売られるから、海路を押さえることで中国の利益を奪うこともできる。海外市場を失えば、ウイグル人を強制労働させても利益は得られない。

■中国潰しの道具

 端的に言えば、ウイグル人は中国潰しの道具。チベット人・法輪功学習者・香港人なども苦しんでいるが、東トルキスタン・ウイグル人は政治的・軍事的な対立から生まれた策略のネタ。中国の覇権拡大を阻止したい反中国の国からは、策略に使えるウイグル人が魅力的な素材になっただけ。ウイグル人がどう思うかは別として、中国潰しに参加していることは事実。

 中国共産党はウイグル人を金の成る木として使ったが、逆に中国潰しのネタを提供した。最大の利益を得る存在ならば、敵が狙うのは当然。企業としても強制労働の印象は悪いし、政治的な対立を隠すことも可能。

 買う側も強制労働で作られた商品を買いたくない。買えば強制労働を肯定する醜い存在になる。だから強制労働で作られた商品を買わないようにする。これが世界市場に拡大すれば、ボディブローの様に中国潰しの打撃になる。

 これからアメリカ・イギリス・フランスなどが主力となり、中国の貿易路である陸路と海路潰しを拡大するだろう。これは中国の部品供給網を潰すだけではない、東トルキスタンの独立を臭わせ、人民解放軍の戦力を東トルキスタンに向けさせる可能性が有る。

 イギリス空母打撃群は日本に向かっている。仮にイギリス空母打撃群が中国との戦争を想定しているならば、人民解放軍の戦力を海岸から離す策は必須。ならば一帯一路構想の要である東トルキスタンに人民解放軍を移動させれば、海岸部での戦力差をイギリス空母打撃群の優勢にできる。

■何が正しいのか

 東トルキスタンが中国から独立することは容易ではない。武力闘争は避けられず、イギリス空母打撃群と連携することは、東トルキスタン独立には最適な策。同時に人民解放軍を東トルキスタンに呼び寄せるので、これまで以上の弾圧と殺戮が予想できる。

 民間人は中国製品を買わないことでウイグル人を救うことに参加できるが、政治・軍事ではウイグル人を使うことは回避できない。何故なら、敵軍を分散することは勝利の要であり、敵に二正面作戦を強いることは勝利への道。

 ウイグル人は外国人から中国潰しに使われることを受け入れるだろうか。それが東トルキスタン独立に繋がるなら、喜んで参加するだろうか。これはウイグル人が選ぶことだが、現在国際社会で動いていることは、ウイグル人を用いた中国潰し。悪く言えばウイグル人を生贄にした勝利追求。この答えは、ウイグル人に求めるしかない。

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