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台湾侵攻は朝鮮戦争の再現

■警戒するアメリカ軍と中国共産党の準備

 次期アメリカ・インド太平洋軍司令官のジョン・アキリーノ海軍大将は3月23日、「中国共産党による台湾侵攻の脅威は深刻だ」と発言。さらに「台湾侵攻は、多くの人が理解しているよりも差し迫っている」と述べた。

中国の台湾侵攻「多くの人が理解しているより切迫」 米軍司令官
https://www.afpbb.com/articles/-/3338402

 中国共産党は3月27日、イランの首都テヘランで、中国共産党とイランが今後25年間、経済・軍事面で協力を強化する包括協定を締結した。公にされた協定では、中国共産党はイランのインフラ・エネルギー・通信などに投資し、イランは中国共産党に格安で原油を供給する。

 さらに中国共産党はロシアとの連携も深めており、中国共産党・ロシア・北朝鮮で国境を接する国と連携。アメリカを中心とした、対中国共産党包囲網に対抗する動きを加速させている。この様な動きが以前から出ているので、アメリカ軍は台湾侵攻の準備だと見ているのだろう。

■朝鮮戦争の教訓

 1950年6月25日、北朝鮮軍は戦車隊を戦闘に開戦奇襲し、28日には韓国の首都ソウルを奪取した。アメリカ軍は26日から日本を基地とする空軍が戦闘参加。29日になると、127回の出撃で制空権を獲得する。

 アメリカ海軍は日本海・黄海の制海権を獲得。その後、アメリカは国連決議を得て、朝鮮半島に戦力を投入していく。投入されたアメリカ軍の先遣大隊は7月5日に撃破され、7月末までに米韓軍は北朝鮮軍により、釜山橋頭堡に押し込められる。だが9月15日にアメリカ軍は仁川で強襲上陸作戦を成功させ、9月28日にはソウルを奪還。10月1日には38度線を超えて北朝鮮を目指していた。

 朝鮮戦争の影で、中国共産党と国民党の内戦は変化を迎えていた。1949年1月に、中国共産党は蒋介石軍を撃破。これで蒋介石軍は台湾に逃れる。中国共産党は10月1日に建国を宣言。同時に台湾に逃れた蒋介石軍を撃破するために、台湾侵攻を準備する。
 
 だが1950年になると状況が変わる。同年10月1日に、アメリカ軍は北朝鮮領に向けて逃げる北朝鮮軍を追撃開始。これで北朝鮮存亡の危機になると、中国共産党は台湾侵攻を中止。代わりに台湾侵攻用の約60万人を、10月25日に義勇兵として北朝鮮に投入した。

 この時の人民解放軍は義勇兵として投入された。義勇兵だから国家の戦争参加ではない。だが60万人の義勇兵は、奇襲攻撃と人海戦術でアメリカ軍を圧迫。この時のアメリカ軍から見れば、義勇兵の投入と奇襲攻撃に選ばれた場所は予想外。それも兵站を無視した進撃路なので、「敵は来ない」と油断していた。

 歩兵は移動可能だが、トラックを用いた兵站は困難。だからアメリカ軍は、「この方角からは敵は来ない」と判断した。戦略を思考の土台とするアメリカ軍ならば、基本を無視するとは考えない。だが義勇兵の数は多いが戦略などなし。しかも兵站などないも同然だから、歩兵だけの進撃だけで朝鮮戦争に参加した。これでアメリカ軍には奇襲攻撃となり、しかも人海戦術により圧迫された。

 義勇兵の人海戦術は脅威だったが、兵站がないことで奇襲性が失われると優位性を失う。人海戦術とゲリラ戦でアメリカ軍に挑んだが、アメリカ軍を撃破することはできなかった。この時の奇襲攻撃は、アメリカ軍には教訓となった。戦闘部隊だけで侵攻し、兵站を無視した戦闘を行うことは可能。これが今の状況に適合するので、アメリカ軍は警戒している。

■台湾侵攻

 中国共産党は何年も台湾侵攻を計画していた。だが台湾侵攻に必要な兵站は強化されていない。強化されたのは戦闘部隊だけで、朝鮮戦争からの兵站の弱さを教訓としていない。しかも台湾正面の中国大陸のインフラも弱く、人民解放軍の台湾侵攻を支援する能力が不足している。さらに兵站能力が乏しいので、一作戦が終わると、物資を集積してから作戦を再開するマガジンシステムになると予測される。

 実際に人民解放軍は軍事演習を行ったが、派手な軍事演習を行うと段階的に規模が縮小。そして小さな軍事演習すら実行されない。それに対し、アメリカ軍は定期的に軍事演習を実行。さらに外国の軍隊と合同訓練を実行している。これはアメリカ軍の兵站が強力であり、外国の軍隊まで補給ができる能力を示している。

 人民解放軍が朝鮮戦争方式を使うなら、各師団に備蓄された物資だけで戦うことになるだろう。先ずは台湾正面の師団が台湾に侵攻。事前に持っている物資だけで台湾軍と戦い、近くの師団が遅れて台湾侵攻に参加。さらに遠方の師団が遅れて台湾侵攻に参加。これなら人海戦術による無停止攻撃が可能。

 兵站が弱く継続的な補給ができないなら、師団を連続して台湾に侵攻させれば良い。遅れて投入する師団が戦闘に参加すれば、結果的に連続して戦闘可能になる。兵站で連続戦闘するのではなく、師団が連続して投入するなら良いだけのこと。この様な、兵站を無視した戦闘方法を実行しても不思議ではない。

■拡大する戦闘に備えよ

 仮に人民解放軍が台湾侵攻を行えば、戦闘は尖閣諸島・先島諸島まで拡大するのは間違いない。この時アメリカ軍が戦闘に参加すれば、沖縄から空軍機・海軍機が出撃する。さらに台湾軍が保有する中距離ミサイルを使えば、上海・香港の範囲を攻撃することは間違いない。

 日本の国土である尖閣諸島・先島諸島は戦場になり、日本は嫌でも戦争に巻き込まれる。さらに上海・香港などで生活する日本人も戦争に巻き込まれる。ならば日本は、積極的に台湾軍を支援し、自国民保護を行う必要がある。

 さらに中国本土で生活する日本人の生命の保証が必要だ。これは各国と連合し、自国民保護を目的とした中国本土から外国人の出国を行う必要がある。台湾は大陸国家・海洋国家から見ても重要な島。大陸国家である中国に奪われたら、生命線である海上交通路を遮断される。これでは日本の貿易は中国共産党の支配下に置かれる。これでは日本の未来が無いから、日本は積極的に台湾軍を支援すべきだ。

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