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人民解放軍は弱点を見抜かれている

■戦狼外交で誤魔化す中国共産党

 中国共産党が戦狼外交を使うことは知られている。戦狼外交とは、簡単に言えば脅迫。相手を脅迫して従わせるもので、軍事力で劣る国は中国共産党に従う。だが軍事力を持つ国に行えば、怒らせるだけで終わる。実際にヨーロッパの国々は、中国共産党に反発するようになった。

 脅迫するなら軍事力を背景にすべきだが、中国共産党は南シナ海で行っていた軍事演習が減少。それに対し、アメリカ軍は定期的に軍事演習を実行。さらにアメリカ軍を中心とした合同軍事演習を実行する。

 中国共産党は平時の軍事演習すら息切れしているので、戦狼外交で大きく見せるのに忙しい。これは弱い犬ほどよく吠えるようなもの。これを欧米軍は見抜いているようで、軍事演習と太平洋へ軍隊を集めている。

■人民解放軍は共産党の私兵

 人民解放軍は国家の軍隊ではなく共産党の私兵。だから基本的に自国民を弾圧することが運用目的。中国共産党の主敵は、革命の種である自国民。しかも他の省は仮想敵国だから、北京から離れた省に重要な基地を置けない。

 中国とロシア・インドなどの国境付近は重要でも、重要な基地を配置していない。さらに南シナ海・台湾に面する中国南部海岸にも重要な基地を置いていない。これは、他の省が反乱することを想定した結果。

 仮に地方の省に重要な基地を置けば、その省の重要な戦力になる。下手をすれば反乱を有利にする。だから中国共産党は、生産・大規模整備は、北京周辺に限定している。欧米軍は地方分権方式で、警察は中央集権型。人民解放軍は中央集権型だから、武装した警察組織が正しい運用。

 人民解放軍は国内で活動することを前提としているから、国外で活動すると致命的な問題を敵軍に与えてしまう。例えば人民解放軍海軍が海洋進出するならば、人民解放軍艦隊は常に、黄海を中継して太平洋・南シナ海に進出する。しかも補給・大規模整備目的の帰還も、必ず黄海を使わなければならない。

 これは海軍運用では致命的で、アメリカ海軍か海上自衛隊が東シナ海の制海権を奪えば、これだけで人民解放軍は分断・封鎖される。それに黄海の出入り口に機雷を敷設するだけで、人民解放軍は出入り口を失い、黄海で封鎖される。人民解放軍の数は多くても共産党の私兵に過ぎない。運用目的と支援組織そのものが、外国軍と戦闘するには不適格。それを強引に使おうとしているのが中国共産党。

■軍事演習で整備能力の限界露呈

 中国共産党は人民解放軍の大規模演習を実行したが、その後の大規模演習は行われていない。軍事演習は敵がいないだけの戦闘で、指揮命令・運用は実戦と同じ。だから練度維持・向上に使われる。同時に軍事演習は、その国の生産・補給・整備能力が出る。

 軍事演習は実戦に近いから、燃料・弾薬の消費は実戦と同じ。さらに整備も実戦に近い。そうなれば、生産・補給・整備能力は誤魔化すことができない事実として明らかになる。中国共産党は人民解放軍の近代化に邁進した。だから生産能力は劇的に向上している。これは事実だが、問題なのは補給・整備能力。

 人民解放軍の近代化に邁進した結果、戦闘部隊を支援する後方支援が後回しになっている。これは地方の省が反乱しないように、中国国内に基地建設しないことで能力が向上しない。それに加えて、輸送・補給が困難な組織になっている。国内の基地ネットワークがないなら、継続的な戦闘は難しい。

 さらに地方の省に大規模整備できる基地を置いていないので、大規模整備は必ず北京周辺に移動しなければならない。こうなれば整備能力は限界があり、南シナ海で大規模な軍事演習を行えば、整備を行う戦力が大量に北京まで戻らなければならない。本来なら、可能な限り戦場に近い場所で整備するのが欧米軍。人民解放軍は戦闘する度に戦力回復が難しく、数を活かした飽和攻撃による短期決戦しか選べない。これを人民解放軍は、平時の軍事演習で世界に宣伝した。

 アメリカ軍は自国だけの軍事演習だけではなく、外国軍との合同軍事演習まで行える国。これは、アメリカ軍が継続的な戦闘が可能であることを世界に示している。しかも外国軍に補給が行える軍隊だから、アメリカ・オーストラリア・インド・日本・フランスの連合軍すら賄えることを意味している。人民解放軍は平時の軍事演習すら困難になった。仮にこれから戦争を開始すれば、人民解放軍は飽和攻撃による短期決戦すら難しい。

■戦狼外交の真意と結果

 生産能力の向上は簡単。実際に中国は「世界の工場」と呼ばれるまで成長した。だが整備能力の向上は難しい。生産は自動化・省力化できても、整備は省力化できないので人間が主力。だから軍隊では整備兵の育成が重要。どんなに強力な最新兵器を部隊配備しても、整備兵がいなければ稼働率が低い。

 自国民を弾圧する人民解放軍であり、外国軍と戦う目的の基地ネットワークすらない。これでは整備する能力は得られず、最新兵器を整備する整備兵の育成が遅れている。実際に人民解放軍の軍事演習は継続的に行われていない。仮に整備兵の能力があれば、人民解放軍の軍事演習は定期的に行われている。

 端的に言えば、人民解放軍は“張子の虎”。これを誤魔化すために、中国共産党は戦狼外交を行っている。これは、弱い犬ほどよく吠える。攻撃されたくないから、先に周囲を脅迫して危険な存在だと思わせる。危険な奴だと思われたら、容易には手を出さない。

 中国共産党は外国から手を出されないように、意図的に戦狼外交を行っている。だがヨーロッパに使ったのは悪手。フランスは過去の栄光を取り戻そうと邁進する国。そんな国に戦狼外交を行えば、怒って軍隊を東アジアに派遣する。軍隊派遣を止めるどころか、陸軍まで派遣する流れになっている。これは明らかに、フランスが中国共産党への報復を計画しているとしか思えない。

■中国共産党への返礼

 4月になるとインド洋のベンガル湾で、アメリカ・オーストラリア・インド・フランス・日本の5カ国が合同訓練をするらしい。これが事実ならば、中国共産党への返礼といえる。何故ならアメリカ・オーストラリア・日本は、南シナ海を中継してインド洋まで移動する。

 これは中国共産党に、「南シナ海の制海権は我々が持っている」ことを示す。実行するだけで、中国共産党に戦狼外交の返礼となる。これで人民解放軍の軍事演習がなければ、戦闘継続が困難であることを意味する。これを証明するのが、ベンガル湾での合同訓練と思われる。

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