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批判の的が渡部さんからメディアへ転じた謝罪会見

 公共トイレなど不適切な場所で多数の女性と性的な関係を持ったと不倫報道され、6月以降、無期限の活動自粛をしていたお笑いコンビ・アンジャッシュの渡部建さんが、12月3日謝罪会見を開きました。不倫報道があって以降、一切メディアに姿をさらすことなく雲隠れしていた渡部さん。通常、不倫報道がされた芸能人は報道後、程なくして謝罪会見を開いていたのですが、会見を開く様子は全くないまま半年経過していました。

 このまま会見開かず、一部で報道されていたように年末の特番で復帰するのかと思いきや、世間の批判を受けたのか、このタイミングで謝罪会見を開くことになりました。しかし、謝罪会見をする意味があったのか疑問に思うほど、視聴者からは「見ていて気分が悪かった」と批判が殺到しました。

女性記者に取り囲まれ、汗だくでたじたじの弱者の姿

 通常の謝罪会見と異なるのは時期だけではありませんでした。地上波での放送ではなく、ネット配信だったためか、1時間40分という長い時間に渡って行われました。「今更謝罪会見を開くのか」、「渡部さんの顔も見たくない」、「誰に対しての謝罪なのか」という批判が集まる中、謝罪会見は開かれました。

 異様だったのは、東出昌大さんの謝罪会見と同様、渡部さんの左右を女性記者ががっちりと固めているフォーメーションでした。一通り謝罪を終えた後、汗だくでたじたじになっている渡部さんへ、矢継ぎ早に厳しい声で質問をし続ける女性記者達は、まるで世の女性の代表といわんばかりに、批判の目を向け、馬鹿にするような態度でマウントをとっているように見えました。

 他の記者と質問のタイミングが被っても、否応なしに声を張り上げ、自身の質問をし続ける記者もいました。その人なりの仕事のスタイルなのかもしれませんが、自分の質問に答えさせることが視聴者のためだと言わんばかりの圧を感じてしまい、女性としての品格は全く見られませんでした。女性の代表として正義を担っているという雰囲気を出されても、ただの高圧的なおばさんのようにしか見えませんでした。

 それに、渡部さんの不倫に関しては、不適切な場所とはいえ、相手の女性とは同意のもとで、性的暴行をして罪に問われているわけではありません。報道されている中でも、相手女性がどれほど傷ついているのか、同意を得ていたことに偽りはないか、相手女性と渡部さんの関係性について詳細は明らかにされていません。

 不倫騒動がある度に思いますが、夫婦の問題なので、世間がとやかく言うことではないです。しかし、様々なメディアに出ている著名人の場合、今後仕事復帰をする上でのケジメとして、謝罪会見を開き、自粛期間を設け、ほとぼりが冷めた頃に復帰するという、やらかしてしまった後のプロセスのように感じます。日本は特に体面を気にするお国柄なので、いくら夫婦間の問題だといっても、芸能人を起用する企業やメディア側からすると、好感度がない人を表に出すことはマイナスにしかならないため、体面を整えて世間からのバッシングを引き下げないといけないのだと思います。

女性記者の低レベルな質問、男性記者の余計な大喜利に批判殺到

 とはいえ、今回の渡部さんの謝罪会見は、ぐだぐだで中身のなかった100分だったと非難殺到。SNSでも渡部さんだけでなく、記者達への批判も集まっています。

 批判されるにはそれなりの理由もあり、上述した女性記者の態度についてもそうなのですが、長時間に渡る会見で、後半では前半と同じ質問が繰り返されるなど、場が締まらないぐだぐだな空気が流れていました。その空気を絞めようとしたのか、ある男性記者が「我々も“ガキの使い”で来てるんじゃないので」と、余計な一言を言い、笑い声が起きました。渡部さんが収録したとされる年末の特番の番組名にかけた、大喜利のような言葉に、肩をすぼめて弱々しく答える渡部さんを見て、記者のやりかたに嫌悪感を抱く視聴者も少なくなかったようです。

 「『我々もガキの使いで来てるんじゃないので』ってホントめちゃくちゃつまらなかったし、最低。あの一言、渡部さんの不倫より不快!」

 「全然面白くない。答えられないって答えてるのに、ただの尋問といじめ。 渡部には嫌悪感あるけど、マスコミにはもっと嫌悪感持った」

 「完全に公開虐め。一人を囲んでここまで同じ質問繰り返すとか追い込みエグい」

 「謝罪会見という名目でありながら、女性記者の憂さ晴らし。『世の女性の怒りを代弁してる』という感じの勘違いした驕りがある」

 また、かえって渡部さんを応援したり、擁護する声も見られました。

 「しつこい! 同じ質問ばっかりで吐き気がしだして見るのやめた! 女記者やばすぎる。家庭の役割分担そこまで聞かなきゃいけない? 家庭の事に踏み込みすぎ! 渡部さんのことめっちゃ嫌いだったけどなんか同情した。質問内容病的」

 「まぁ渡部はようがんばって会見したよ。妻の佐々木希が非難していないのなら、外野があんまりとやかく言っても仕方ない」

 「ほんとに可哀想。いじめでしょ。何でも質問していいと思うなよ。家庭内についてグダグダグダグダ。本当に可哀想。これで渡部が病気になったら責任とれよ。渡部、負けるな。応援してる」

 謝罪会見の様子は各メディアで大々的に報道され、会見を見たくないと思っていた人達まで否応なく見せられることになりました。若い世代からすると、他に報道することはたくさんあるはず、コロナで苦しんでいる学生や、飲食店など、まだ解決していない社会問題はいくらでもあるのに、芸能人の不倫はどうでもいい、見たくもないという意見もあります。

 謝罪会見を開かないまま、しれっと年末の特番で復帰するのもありではないかと思っていた矢先に会見が開かれたので、少しがっかりしました。確かに道徳的には渡部さんがやったことは最低なことです。しかし、不倫はあくまでも夫婦間と相手女性との問題なので、渡部さんがプライベートで頭を下げて事を収拾すればいいだけのことです。

 今後の復帰のために謝罪会見を開かざるをえなかったかもしれませんが、答えられないと何度も謝る渡部さんに、しつこく同じ質問を投げ掛けてくる記者に対しては、芸人らしくユーモアで返してもよかったように思います。それができないほど追い詰められているのか、してはいけないとブレーキをかけていたのか分かりませんが、言われっぱなしになっている姿にはやりきれない切なさがありました。

 ここまで人を追い詰めることに何の意味があるのかと思ってしまいますが、謝罪会見で打ちのめされる姿をさらして、十分反省しているという姿勢を見せることが目的であるなら、今回の会見は成功といえるでしょう。

 ただ、報道によると、年末の特番は、渡部さんの出演部分はお蔵入りになるとされています。渡部さんの復帰はいつになることか、妻からの信頼を回復できる日はくるのか、二度と同じ過ちを繰り返さないか、先行きは当面不透明です。

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