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映画「鬼滅の刃」感動の裏にあるマナーの悪さに怒りの声

 コロナ禍の中、映画館に足を運ぶ人が減り、Netflixなどネット上で映画を観る人が増えており、映画館の運営が危ぶまれていました。

 そんな折り、幅広い層からの人気を集める漫画「鬼滅の刃」を原作にした「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が上映され、公開初日から3日で観客動員数は342万人に上り、興行収入は46億円超えという記録的な数字を叩き出しました。

 心に刺さる親子愛や師弟愛を描いており、子供から大人まで感動するストーリーで、SNS上でも「親が泣いた」、「子供と泣いた」などの投稿が多く、爆発的な人気の理由が分かります。

 一方で、映画の内容は良かったものの、久しぶりに映画館に行く人や、映画館に慣れていない子供が多かったためか、マナーの悪さが目立ち、映画に集中できなかったと怒りの声も多数投稿されていました。

魅力的なキャラクターとストーリーで人気を集める鬼滅の刃

 「鬼滅の刃」(作者・吾峠呼世晴)は「週刊少年ジャンプ」に2016年から今年の5月まで掲載されており、大正時代の日本を舞台に、鬼に家族を殺された主人公の竈門炭治郎(かまどたんじろう)が、鬼になってしまった妹の禰豆子(ねずこ)を人間に戻すため、鬼を殺す鬼殺隊に入り、仲間と共に成長しながら鬼を討伐していき、全ての鬼をまとめる鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)を倒すことに命を懸けて戦う物語です。

 鬼殺隊の隊員や、その他の味方側のキャラクターも個性的で、敵側の鬼もそれぞれ人から鬼になった理由がきちんと描かれており、主人公だけでなく全てのキャラクターが魅力的な点も人気の理由だと思います。劇場版では、修行を終えて更に成長した炭治郎達が、無限列車と呼ばれる列車を舞台に、強敵となる鬼に立ち向かうストーリーです。

 私も鬼滅の刃のストーリーは好きで、漫画を読み、アニメも観ました。漫画は12月に最終巻が出るので今から楽しみですが、映画の評判もいいのでぜひ観たいと思っています。テレビで観るのとは異なる臨場感や迫力があり、物語の中にどっぷり浸れることが映画館のメリットですが、大勢の他人と同じ空間にいるという前提があることがデメリットでもあります。

マナーがなっていない子供を注意しない親へ、怒りの声多数

 SNS上では、鑑賞マナーの悪さに苦言を示す声が多数投稿されていました。

 「鬼滅の刃の映画観てきたけど、何? 子供連れのマナーの悪さ。席立ってウロウロ、あげく人の席にまで遊びに来て。 親は注意もせんで何してんの。人に迷惑かけるような事させるなら帰ったらいいのに」

 「鬼滅の刃の映画観てきた 客層のマナーの悪さを除けば最高の映画だった。ただほんと客の悪さが目立つ。椅子蹴ってきたり、映画始まってもべらべら喋ってるし、上映中に出たり入ったりして動いてるし、挙げ句の果てにエンディングでスマホ触ってやがった。野生の猿かな???」

 「鬼滅の刃映画さ……、きれいごとばっか並べてないでルール、マナー、規則守ろうよ。守らせようよ。映画館だよ?赤の他人と見るんだよ?金出すんだよ?子供の無邪気さも映画館に来るなら止めないとでしょ?私なら恥ずかしくなるね。大人の皆さん見守ることも大事だけど注意もできないの?」

 「鬼滅の刃は満席!子供も多かったさ。わかるよ。でもさ親居るんだろ?最低限のマナー守ろうよ。 死んだ!あっ!飛んだ! ほんと黙れよ。それからどんだけ足長いん?ボカボカ蹴りやがって。隣親やん。注意せーよ。最後ずっと連打で蹴ってたよ」

 子連れが多い時間帯ではほぼ満席というほどの人気ぶりですが、まだ映画館のマナーを知らない子供を連れていくのであれば、家で観るのとは違うこと、他の人の迷惑にならないようにすることなどを事前に教える必要があります。

 それでも子供はすぐに教えられた通りにできないものです。そのことはSNSの投稿者達も理解しているようで、怒りの矛先は子供よりも何も注意をしない親に向けられています。

 アニメ映画とはいえ、鬼滅の刃はPG12指定で、12歳未満は「保護者の助言、指導が必要」とされています。年齢制限なく誰でも見ることができるのですが、戦闘シーンでは首が飛んだり、流血したりと少し過激に見える所があるのでPG12指定となったようです。

 幼児が主体で観るような「アンパンマン」や「しまじろう」などの子供向けアニメ映画とは違うということを、親が知った上で連れていかないと行けないでしょう。

親が傍にいるからこそ他人が注意しづらい、映画館で溜まるフラストレーション

 子供が生まれる前は映画館にちょくちょく足を運んでいたのですが、マナーの悪い人が隣になったことをきっかけに映画館に行くのをためらうようになってしまいました。「超高速!参勤交代」(脚本・土橋章宏作)を観に行った時ですが、コメディ時代劇で笑いありの楽しい内容で、観客はほぼ大人でした。

 しかし、運悪く隣の席に、小学生ぐらいの男の子と母親の親子が座っていました。男の子は上映中ずっと、「この人、次こうなるよ!」、「あっ、あの人ってさっきの人!」、「じゃあ、あれがああで、こうなるんだ!」など、ストーリーの先読みを声に出して喋っていました。子供の発想なので的を射ていないずれた先読み発言ばかりで、映画に集中できず、男の子に注意しようかどうしようか迷っていました。

 男の子が私の横で、男の子の隣に母親がいたのですが、母親は注意するどころか相づちを打っていました。何で注意しないのかと母親を見ていたら、こちらの視線に気づいて目が何度か合ったのですが、勝手な思い込みかもしれませんが、「うちの子、先読みができてすごいでしょ」と言わんばかりの自慢げな顔をしているように見えて、怒りを通り越して呆れてしまい、この親は注意してくれるはずがないと諦めました。

 親バカさが滲み出ていたので、男の子を注意したら何か因縁をつけられて面倒なことになるかもしれないと考え、結局男の子に何も言うことができず、モヤモヤした気持ちのまま映画が終了しました。せっかくお金を出して観に来たのに、いくら映画の内容が良くても他の人のせいでストレスがたまるなら、DVDやネットで家で観た方がいいと思うようになりました。

 今は自分が親の立場になりましたが、映画館の母親の心境が全く理解できません。子供が自分のことしか考えられないのはまだ幼いのでしょうがないですが、親が周りの迷惑になっていることに気づいて教えてあげる必要があります。

 それができない親の代わりに他人が子供に注意をすると、「迷惑になっていたんだ」と気付いて謝る親もいれば、子供に注意しなかったことを責められているように感じて逆ギレする親もいます。

 子供にとっては周囲の迷惑になることはしてはいけないと教えてあげた方がいいのですが、親が近くにいるとかえって注意しづらいので、映画館でマナーがなっていない子供に他人が注意をすることはトラブルにもなりかねず、なかなか注意することが難しいのだと思います。

 だからこそ親は、公共の場に子供を連れていく時はかなり神経を使って人の迷惑にならないか気を張る必要があります。いくら親が注意しても言うことをきかない子供はいるので、他人に注意されることは子供にとっても良い経験になると思います。

 未だに、映画館で「注意すればよかったなあ」と悔やまれますが、過去を悔いてもしょうがないので、我が子にはきちんと公共のマナーやルールを教えられる親になろうと決意しています。

 鬼滅の刃はせっかく良い内容なので、他人の迷惑にならないよう、子連れで行くときは事前にマナーをきちんと教えてあげて、守れないようなら見に行かないと決断することも大切です。また、PG12ということも考慮した上で、子供を連れていくかどうか判断してほしいと思います。

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