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米中戦争に向けた動き

■不安定な世界

 中国共産党はアメリカと対立しているが、インドとの国境付近でも対立を激化させている。中国共産党は南シナ海・台湾付近で軍事演習を繰り返し、アメリカに対して脅しを繰り返している。ロシアはシリア北東部の圧力を高め、アメリカ軍との緊張を高めている。ロシアはシリア情勢で勢力を拡大すると、アメリカとの政治的な対立に移行している。

■ロシアの思惑

 今のロシアでは、直接アメリカと戦争するだけの国力と戦力がない。だがウクライナ・シリア情勢で対立しているから、雌雄を決することを望んでいるのは確かだ。そうなると間接的な戦争で挑むのが基本。一番良いのは、国土から離れた場所に戦場を設定すること。

 そこで最適なのはシリア。ロシアはシリアのアサド政権を支持しているから、小規模の部隊を派遣している。その小規模の戦力で、アメリカ軍の戦力を拘束しようとしている。

国防方針   :領土・領海・領空を戦場にしない(戦場は国境から国防線の緩衝地帯)
海洋国家の戦場:大陸の港の背中(海岸から内陸まで200kmが侵攻限界)

 海洋国家の基本的な戦場は、国境から離れた国防線の範囲。これは緩衝地帯になり、基本的な戦場になる。さらに大陸の海岸線から、内陸に向けて200kmが侵攻限界。これは経験則で、3000年の戦争史では、何故か200kmを超えると海洋国家は失敗している。

 シリア北東部は海岸から450km前後の位置だから、海洋国家アメリカの侵攻限界を超えている。少数の部隊を支援するとしての兵站が必要であり、航空戦力を提供する空母艦隊も必要になる。

選択1:アメリカ軍はシリアから撤退
選択2:シリア北東部のアメリカ軍を支援

 仮に米中戦争が始まると、アメリカ軍の選択肢は2つ。米中戦争には戦力が必要だから、シリア北東部から戦力を撤退させれば、シリアの覇権はロシアのものになる。アメリカ軍がシリアに残れば、支援する艦隊を拘束できる。上手く行けば、アメリカ海軍の1個空母艦隊を地中海に拘束できる。何方に転んでも、アメリカには都合が悪い。

■中国共産党の思惑

 中国共産党から見れば、可能な限りアメリカ軍戦力を分散したい。アメリカ軍が展開しているのは、ヨーロッパ・地中海・ペルシャ湾・南シナ海・東シナ海・太平洋・大西洋。理想としては、ヨーロッパ・地中海・ペルシャ湾のアメリカ軍を拘束したい。

 残りは南シナ海・東シナ海・太平洋・大西洋のアメリカ軍になる。米中戦争で世界から対中国共産党戦に集まるよりも、少しでも拘束できれば勝ち目がある。そこでインドとの国境付近で対立を激化させ、インドとアメリカの注意を集める。

 インドとの国境付近に5万人を集め、さらに中距離弾道ミサイルを見せつける。中距離弾道ミサイルは対艦弾道ミサイルの存在を臭わせているから、攻撃目標はペルシャ湾に展開するアメリカ空母艦隊なのは明らか。

 インドとの国境付近から対艦弾道ミサイルを撃てば、イランも戦闘に参加する可能性がある。そうなればアメリカ空母艦隊はペルシャ湾から動けない。仮にアメリカ軍がインドと国境付近の人民解放軍を攻撃したくても、内陸なので困難。代わりにインド軍が攻撃したくても、冬場になれば侵攻困難。

 なぜなら、インドとの国境付近は環境が厳しく、冬に備えて越冬しなければならない。事前に越冬用の備蓄をする環境だから、インド軍は防御戦闘を行えても、中国側に侵攻するだけの物資と兵站を持てない。ならば中国共産党から見れば、冬場は敵軍からの侵攻を受けない天然の要塞に変わる。

 これは冬に限定されるが、中国共産党がペルシャ湾に展開するアメリカ空母艦隊を攻撃することで、イランが戦闘に参加できれば理想的。後はイランがアメリカ空母艦隊を拘束するから、人民解放軍の戦力は対アメリカ戦に回せることになる。

■運命を左右する北朝鮮

 中国共産党から見ると、北朝鮮の動きが運命を左右する。何故なら北朝鮮の位置は、人民解放軍の主力を維持する渤海周辺を管制する。人民解放軍の主要な基地は北京周辺に集中しており、北朝鮮を失えば人民解放軍を維持する基地を破壊可能。さらに人民解放軍海軍の機能を停止できる。

 このため中国共産党から見れば、北朝鮮は米中戦争に参加して欲しくない国。仮に北朝鮮が韓国を攻撃すれば、在韓米軍は全力で戦闘できる。だが北朝鮮が動かない場合は、北朝鮮の攻撃に備える部隊と、人民解放軍と戦闘する部隊に分けなければならない。

 北朝鮮が動かないだけで、渤海を防御できるし、北京周辺の基地も安泰。さらに在韓米軍の戦力を拘束できるので一石二鳥。アメリカから見れば迷惑な話で、北朝鮮の攻撃に備えて在韓米軍を防御に使うことになる。アメリカから見れば対中国共産党戦で戦力が低下する。

■開戦するなら冬なのだが

 中国共産党が開戦を選ぶなら冬。冬なら期間限定でも中国西部は敵軍からの侵攻はない。さらにイランが戦争に参加すれば、ペルシャ湾の空母艦隊を拘束できる。一時的にアメリカ軍を分断できるから、短期戦であれば中国共産党に勝ち目はある。

 だが致命的なのは北朝鮮。北朝鮮が戦闘に参加すれば、アメリカ軍はアジア限定でも全力で戦闘可能。在韓米軍・在日米軍の戦力だけでも人民解放軍を圧倒するから、短期戦でも中国共産党には勝ち目はない。最近の北朝鮮が静かなのは、中国共産党からの司令だとすれば辻褄が合う。北朝鮮が静かなのは、中国共産党の命令なのだ。だが北朝鮮が命令に反すれば、中国共産党の敗北は確定する。

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