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米中戦争に対応できない日本

■米中対立

 米中関係は悪化しており、双方が歩み寄りの姿勢を見せていない。それどころか、政治・経済・軍事で制裁や威嚇が行われている。中国共産党は東シナ海・南シナ海などで軍事演習を実行。アメリカ海軍も同じ様に軍事演習を実行。既に東シナ海・南シナ海はきな臭くなっている。

 アメリカは中国共産党関係への制裁を強化しており、米中貿易協議すら中断。中国共産党は数日以内に開催すると公表したが、アメリカは即座に否定した。この様な状況だが、日本の対応は他人事になっている。

■白人世界の認識と現実

 14世紀以前の世界では馬・徒歩が移動手段だった。船を用いた移動・輸送はあったが、技術的な問題から主力ではない。このため戦争は当事国同士の問題であり、隣接国が戦争に巻き込まれる時代だった。

 だが14世紀から帆船技術の向上で状況が変化し始める。15世紀になると帆船は、ヨーロッパからアフリカ大陸まで移動可能になる。しかも帆船を用いた貿易で経済圏が拡大。そうなると、遠方の戦争でも自国の国益を左右する状況になった。

 経済圏の拡大で、遠方の戦争は他人事ではなく、自国の繁栄と直結する世界に変化した。欧州各国の政治家は、遠方の戦争でも干渉・関与で挑む様になり、時には軍隊を派遣して国益を守った。

■14世紀でも対応できない日本

 結論から言えば、今の日本では14世紀でも対応できない。政治家・知識人・メディアの多くが反戦病。戦争のことを考えず対応することすら拒絶。戦争は外部から日本に持ち込まれる現実を無視し、「日本が無視すれば戦争は発生しない」と考える者すらいる。

 朝鮮半島で戦争が発生すれば、すなわち日本も巻き込まれる。日本と朝鮮半島は海を隔てているとしても隣国。日本の経済圏を破壊する範囲でも、政治家・知識人・メディアの多くが他人事。さらに中国共産党が黄海・南シナ海で活動しても他人事。これは米中の問題だと誤認している。

 日本は海洋国家であり、海上交通路で利益を得ている国。だから東シナ海・南シナ海の海上交通路は生命線。日本は独自の軍事力で生命線を守らなければならないのだが、実際はアメリカ政府に丸投げ。

 仮に米中戦争が東シナ海・南シナ海で発生すれば、日本の生命線を遮断することになる。ミサイルが飛び交う空間に、民間機・商船が飛び込むか。飛び込むはずがない。必ず迂回して移動する。

 東シナ海・南シナ海で戦闘が発生すれば、日本は一時的でも生命線である海上交通路を遮断される。そうなると日本の貿易は大打撃を受ける。迂回路を使うとしても3日増える。これは輸送コストの増大になり、商品価格に上乗せされる。そうなれば日本国民の生活を苦しめる。

 歴史的に制海権・制空権の獲得は、半年から1年の歳月を必要とする。仮に日米軍が制海権・制空権を獲得しても、半年から1年は国民生活を苦しめる。さらに人民解放軍が機雷を敷設すれば、安全を確認するまで海上交通路は使えない。だから「3時間で殲滅できる」という言葉は現実を知らない者の幻想だ。

■基地化しない政治家の無理解

 日本の政治家の多くが国際社会を見ていない。さらに戦略的に必要な島の価値を理解しない。その典型が対馬。対馬は大陸(半島)と日本の中間に位置する島。そして基地ネットワークの要であり、対馬海峡を管制する重要な島。戦略的にも地政学的にも重要な島だが、日本は対馬を基地化していない。

 対馬は朝鮮半島の有事に備える戦略的な島だから、平時から強化しなければならない。本来14世紀レベルであれば、対馬は要塞化されている。実際の対馬は真逆で、軍事的に軽視された島になっている。これは政治家の問題であり、政治家の無理解が原因。

 政治家がこの状態だから、海上交通路を守る考えすら無い。与那国島・石垣島・宮古島・下地島・奄美大島は国防として基地化すべき島。だが多くが基地化を反対されている。これは反戦病に加え、中国共産党による工作が関係している。それだけ日本は防衛が困難な国。

■日本は防衛が困難な国

 日本は防衛が困難な国。これが現実で、専守防衛を口にしながら防衛すら放棄した国。それに専守防衛は国民を戦争の惨禍に巻き込むことを前提としている。何故なら、敵国が日本に侵攻してから反撃を開始すれば、与那国島・石垣島・宮古島・下地島・奄美大島は戦争に巻き込まれる。

 専守防衛とは、窃盗犯が自宅に侵入してから家主が反撃することと同じ。家主が勝ったとしても、屋内は戦闘で破壊されている。さらに家族が負傷している可能性もある。これが専守防衛の現実。

 基本的に国防は国境の外で行う。危険人物が家の塀を超えたら家主が、塀と家の間にある庭で迎撃する。これで屋内と家族を守る。これと同じで国境の外に緩衝地帯を設定し、東シナ海・南シナ海の海と空で戦うことになる。これを実現するには、与那国島・石垣島・宮古島・下地島・奄美大島の基地化が必要。だが基地化が行われていないから、これらの島は専守防衛の生贄になるだろう。それに専守防衛を望んでいるなら、米中戦争が発生すれば望み通り惨禍に巻き込まれる。

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