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GoToトラベルキャンペーンへの賛否の声が飛び交う今夏

 新型コロナウイルスによる感染が心配される中、迎えた今夏。ゴールデンウィークの際には閉鎖された近所の河原には、自粛生活の憂さ晴らしか、例年の1.5~2倍ほどの人が集まり、キャンプを楽しんでいます。

 屋外とはいえ、川沿いの決められた範囲内にぎっしり停められている車や、その隙間に立てられているテントを見ると、「密」だと感じずにはいられません。

 例年以上の人の多さに驚かされますが、キャンプ場以外でも、屋内で過ごすよりはいいだろうと、暑さの厳しい中、外で楽しむ人が例年より多いようです。屋外なら費用のかからないキャンプ場や公園などもあるので、金銭面からしても外出しやすいのだと思います。また、GoToトラベルキャンペーンも開始され、コロナ感染の予防をしながらも、経済的には旅行に行きやすい状況にあるので、これまで我慢していた県をまたいでの旅行を計画する人も少しずつ増えてくるのではと思います。

旅行に行きたくない人が半数以上の中始まったキャンペーン

 GoToトラベルキャンペーンに対して、消費者がどのような意識を持っているのか、ブランド総合研究がキャンペーン開始前に18歳以上の登録モニターから、年代と男女比がほぼ均等になるように約1万人を抽出して調査したところによると、「キャンペーンを活用して既に予約している」のは3.0%、「旅行を検討している」人は4.8%、「旅行に行く予定のある人」は7.8%、「旅行に行かない、行きたくない人」が50.2%と半数を上回り、「今は旅行に行く気になれない、感染が収まれば行きたいという人」が28.7%という結果でした。感染を恐れて今は行くべきではないと思う人が半数以上もいるということもあり、GoToトラベルキャンペーンも賛否両論あります。

 感染を恐れて外出を控えすぎては経済が回らない、感染予防対策をしっかりしている所だったら大丈夫、自分が予防対策をきちんとできていれば問題ないと、キャンペーンに賛成する人がいる一方で、感染が広がっている今、旅行を推奨するようなキャンペーンを打ち出して、県をまたぎやすくして感染者を増やすようなことをするのか、感染を恐れて外出を控えている地元民もいるのに、感染者が増えている他県から、大勢人が来たら感染が拡大するからやめてほしいと、反対する声も多数上がっています。

 観光地がある自治体では、観光業界を助けるためのキャンペーンによって、かえって事態が悪化する恐れがあると批判の声が上がっています。特に青森県むつ市の宮下宗一郎市長は、4床しかベッドが確保できない脆弱な医療体制しかなく、感染が拡大している所から抑えられている所へ人が移動することで、天災だとされているコロナが、人災になると批判。むつ市は観光関係の公共施設の内、3密が避けられなかったり、市外からの利用が想定されたりする施設を閉鎖する対策をとる方針です。

 他にも各自治体によってキャンペーンへの捉え方が異なりますが、地域によって感染状況が異なるので、全国一斉のキャンペーンスタートに懸念を抱いている知事が多いようにみえます。

 特に岩手県の達増拓也知事はGoToキャンペーンを「失敗と言っていい」と批判し、コロナの感染症が収束しないと期待された効果は出てこないとした上で、7月中に始めたのは早過ぎたと述べていました。キャンペーンを批判する知事もいれば、千葉の森田健作知事のように、感染予防を徹底した上で観光客を迎えたいと、キャンペーンを活用する考えを示す知事もいます。

GoToトラベルキャンペーンを取り巻く批判と賛成

 SNS上でも賛否の声が上がっています。反対派からは、「今は、経済よりも感染拡大を抑えるためにキャンペーンをやめるべきだ」という意見が多くあり、キャンペーンを開始した政府への批判も上がっていました。

 「昨日は大阪の新規感染者数が東京の数値を超えました。日本全国毎日1000人の感染者が出ているにも関わらず、あちこち観光してウイルスを撒き散らせとお金を渡して煽る政府。日本ではコロナは既に政府による人災です!」

 「岩手県の達増拓也知事が、安倍政権が前倒し実施を強行したGoToを『失敗』とバッサリ。感染拡大真っ只中に前倒しをするという暴挙により、感染者は全国で増加し、医療を圧迫したのだから当然だろう。それでも現実を無視し続ける姿勢には開いた口が塞がらない」

 「GoToキャンペーンは日本全国コロナ配達便になったのだ。反対の声を押し切り前倒しにしてまで実施した安倍政権の大失策。そして誰も責任をとらない安倍政権の悪夢」

 GoToキャンペーンの中止を求める声も集まっており、#GoToキャンペーンを中止してください というハッシュタグもあるほど、反対派の投稿が目立ちます。

 一方で、#GoToキャンペーン賛成 のハッシュタグもあり、観光業界が疲弊している現状や、反対の声が上がる中、キャンペーンを推し進めた政府の意図などを汲み、感染予防をした上で旅行に行けばいいと、キャンペーンを活用することに賛成する声も多く上がっていました。

 「GoToについては批判が多いのも承知していますが、前倒しが必要なほど観光業界は疲弊していました。批判は承知で安倍政権が動いたのは、その事情を理解したからに他ならない。批判をする前に政策の必然性を理解し政治的な立場を越えて積極的な活用を、国会もメディアも呼びかけてください」

 「わかって無い人が多いんだよ 正義顔して今じゃないでしょ?なんていう奴はこの国の観光業は崖っぷちで もう一刻の猶予がない事を 国がここまでばら撒きと言われる政策をやらねばならぬ程 まさに緊急事態なんだわ 一度失ったら回復するまで何十年かかると思っているのだろうか?」

 「コロナで命か経済かで天秤にかけられて命>経済ってなるけど、人が生きるためには経済=飯が必要な訳で、命>経済の論法ですべてを否定するのには非常に違和感を感じる」

感染しない、させない対策を行い、配慮した上で旅行を楽しみたい

 キャンペーンによって人が移動し、観光業界は救われるかもしれないが、感染が拡大するという恐れがある両刃の剣のような施策。未だに不透明なコロナウイルスに恐れを抱くことも理解できますが、観光業界や、飲食店などが経済危機に陥っている状況には同情を禁じえません。

 先日主人の誕生日ということもあり、県内の横浜市に行き、県民であればチケットが半額になるというキャンペーンを行っていたランドマークタワーに上りました。日曜だったのにタワー内はがらんとしており、家族連れなど10組前後しかいない状況でした。人が少ないので景色は見やすかったですが、ランドマークタワーにとっては観光客が減ったことは大打撃だっただろうな、今後も観光客が増えないと経営していけるのかと主人と話してしまうほど心配になりました。横浜市も感染者が拡大した地域なので、観光客が激減しているだろうとは思っていましたが、予想以上の状況に驚きました。

 ランドマーク以外にも、通常の日曜日であれば賑わっているみなとみらいの街中も人の姿がまばらで、他県からの観光客が減っていることが見て取れました。感染の不安も拭えないわけではありませんが、その分、感染対策は徹底しており、館内に入る際は消毒、マスク着用を義務付け、体温を測る機械を導入している所もありました。自分達が予防対策をしていれば感染せず旅行できる気がしました。なるべく人との距離をあけるようにしたり、接触を減らす、公共交通機関ではなく車での移動をするなど、近場であれば感染対策をした上で旅行することは気晴らしにもなるし、観光業界も潤うのではと思いました。

 コロナの時期ではあるけれど、家族の思い出を作るために、GoToトラベルキャンペーンを活用して、車で行ける範囲内で旅行に行く計画を立てています。普段なら泊まることのできない宿が35%オフで、子連れでも宿泊しやすい価格となり、子どもたちも今から楽しみにしています。

 賛否両論あるGoToトラベルキャンペーンですが、感染しないよう、させないように注意して、千葉のように観光客をウェルカムしている場所に行くなど、観光客側も諸々配慮した上で旅行に行くべきだとは思っています。コロナの不安は拭いきれない現状ですが、感染対策をしっかりして、これまでとは異なる旅行の楽しみ方ができたらと思います。

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