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米中戦争は回避不能

■止まらぬ動き

 米中対立は沈静化するどころか悪化している。トランプ大統領になってからアメリカは中国共産党と対立するようになった。米中対立が顕著になったのは2020年に入ってから。それまでは外交の主導権は中国共産党が握っていたが、今ではアメリカが主導権を持っている。

 アメリカはチベット・ウイグル・香港などの人権問題で、中国共産党に対して制裁を連発している。中国共産党はアメリカに反発するが、決め手の欠ける対応に終止している。

「中国共産党は国際犯罪組織」70超の団体が米政府に指定を要請
https://www.epochtimes.jp/p/2020/08/60609.html

 さらにアメリカでは、70を超える宗教・人権団体と500人を超える活動家らが動いた。米司法省に対し中国共産党を、「国際的犯罪組織(TCO)」として指定するよう求めた。だが習近平は沈黙したまま。

■米中戦争の原因

 結論から言えば、米中戦争は回避不能。その原因は中国共産党にある。国際社会は現状維持派と現状打破派に区分されている。現状維持派は強国アメリカであり、現状打破派は中国。

国家の戦略論

1:現状拡大派・征服者の戦略
2:現状維持派・強者の戦略(弱者同士を戦争させる紛争作為戦略)
3:現状打破派・弱者の戦略(瀬戸際政策)

政治家の国家戦略:主権・覇権・利権の拡大
軍人の軍事戦略 :戦争の勝利

 現状維持派は、今の平和は都合が良い国。そして現状打破派は、今の平和は都合が悪い国。今の平和とは強国の都合で作られたルール。国際社会の平和とは、強国に逆らわないためのルールなのだ。つまり今の平和を否定する国は悪の国。だから軍隊を用いた開戦は今の平和を否定する悪の行為になる。

 中国共産党は中華思想を持ち、新たな強国になろうとした。つまり中国共産党は現状打破派として、現状維持派のアメリカに挑んだ。その回避不能の原因が一帯一路構想。一帯一路構想の見た目は経済圏だが、中身は中国共産党の覇権を築く平和の書き換えを意味している。

 今ではグローバル・スタンダードが定着しているが、中身はアメリカが世界に押し付けた経済圏。だから中身はアメリカン・スタンダード。これはアメリカの基地ネットワークを世界に置き、アメリカの国益を守るために軍隊を派遣する。これを世界のための経済圏とし、グローバル・スタンダードと称している。

 中国共産党は一帯一路構想でグローバル・スタンダードを否定する動きを見せた。一帯一路構想でも人民解放軍の軍事基地を置くから、明確なアメリカへの挑戦になった。だからアメリカは中国共産党を敵と認識した。

■南シナ海

 さらに致命的なのは、中国共産党が南シナ海に人工島をつくり、そこを基地化したこと。南シナ海は海上交通路の要衝であり海洋国家の生命線。アメリカは海洋国家だから、南シナ海を中国共産党に遮断されたら経済圏を失うことになる。だからアメリカには譲ることのできない生命線。その生命線を、中国共産党は遮断する動きに出た。

 政治家の国家戦略は、主権・覇権・利権の拡大。中国共産党は南シナ海を国家主権下に置くことで、アメリカの生命線を遮断する動きを見せた。アメリカは海上交通路を変えることで迂回可能。迂回で3日加算されるが貿易は可能。欠点は3日の換算でコストが増加する。

 だが、これは平和の書き換えになる。グローバル・スタンダードと海上交通路はアメリカに都合が良いルール。それを中国は書き換えようとするから、アメリカは中国共産党を敵視する。貴方の収入源を奪う者がいたら、貴方は黙っていますか。多くの人は怒り、そして憎むはずだ。

■中国を怒らせる

 アメリカは中国への制裁を連発している。これは国際社会のルールを悪用した挑発。国際社会では軍隊を用いた開戦は、今の平和を否定する悪の行為。自国から開戦することができないから、各国は相手国を怒らせ挑発し、相手国から戦争を始めるように仕向けている。典型的な例は、戦前の日本とアメリカ。アメリカは日本をABCD包囲網(米英中蘭)やハル・ノートで日本を侮辱。日本は怒って開戦し、日本は悪の国にされた。これと同じことを、今は中国共産党に仕掛けている。

 この様な手法は、国際社会では間接的な戦争と呼ばれている。間接的な戦争は多彩で、各国が国防の一つとして採用。だが今のアメリカは積極的に使っている。理由は中国共産党を怒らせ、中国共産党から開戦させるためだ。

 中国共産党がアメリカに挑戦したから、敵として潰すことを決めた。だからアメリカは継続的に中国共産党への制裁を連発し、中国共産党が怒るように仕向けている。アメリカが交渉を求めるなら譲歩案を出すし、既に交渉が行われている。交渉する気がないから、制裁を連発する。実際に戦前の日本は同じ体験をした。

■遅かれ早かれ

 アメリカは米中戦争を間接的に開始している。法律論を用いて相手国を挑発する行為は、相手国の国家主権を否定する行為。これは典型的な間接的な戦争だから、戦争を意図しない限り使わない。アメリカは意図的に行っているから、中国共産党が怒るまで続ける。ならば遅かれ早かれ米中戦争は始まる。

 それにアメリカが中国共産党を犯罪組織・テロ組織に認定すれば、アメリカは対テロ戦争として先制攻撃可能な条件を揃えることができる。だからアメリカが国際社会の抜け穴を使えば、米中戦争は回避不能だ。

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