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米豪日3カ国同盟で中国共産党を包囲

■米豪日の連携

 アメリカ・オーストラリア・日本の軍事連携が強化されている。7月7日の合同演習は、中国共産党を意識していた。しかも3カ国の防衛相が露骨に共同声明を出す状況になっている。

戦争学研究家 上岡龍次氏

戦争学研究家 上岡龍次氏

 アメリカ・オーストラリア・日本の軍事力は、インド洋から太平洋にまで及ぶ。連携と軍事力の活動範囲が拡大し、中国共産党との対決姿勢が激化している。

中国念頭に批判 印太平洋の動きは「危険で威圧的」三国防衛相が共同声明を発表
https://www.epochtimes.jp/p/2020/07/59322.html?fbclid=IwAR39TrXmImti4YMWfMrzQDBhqZAHfiXTNqRZoNOwrk5cBSUSC2ECwmp23IM

■海から中国共産党を包囲する

 アメリカ・オーストラリア・日本の軍事力が連携し、インド洋から太平洋までを覆う。これは明らかに中国共産党を海から半包囲する動き。中国共産党の背後にはロシアが控えているが、ロシアも覇権拡大を狙っている。だからロシアは、中国共産党を利用しても共同しない。

 何故ならロシアと中国共産党も覇権拡大で対立しており、大陸側から中国共産党を狙う立場。西側にはインドが控えており、国境問題で長年対立している。しかも親アメリカ・オーストラリア・日本だから、インドは大陸側の包囲網の一角と言える。

 この段階でアメリカ・オーストラリア・日本は、中国共産党の海側の一帯一路を遮断する動きを示す。一帯一路は南シナ海を抜けると、ヨーロッパ・アフリカ大陸に向かう。だからインド・アメリカ・オーストラリア・日本に遮断されたら、経済面は容易に停止。軍事面では、アフリカ大陸に配置した軍事基地は簡単に孤立する。

■海の縦深作戦

 アメリカ・オーストラリア・日本が連携すれば、海で縦深作戦を行うことが容易になる。これは人民解放軍海軍が太平洋に侵攻しても、前後左右から人民解放軍海軍を攻撃できる。しかも沖縄からオーストラリアまで縦深が得られるので、対艦作戦・対潜水艦作戦・対航空作戦で有利になる。

 仮にロシア海軍が人民解放軍海軍と連携しても、太平洋に基地がないので前後左右から攻撃を受ける立場。このため人民解放軍海軍は、数で敵を圧倒する飽和攻撃を行えない。仮に数で押し寄せたとしても、海に縦深があれば消耗して終わる。

 何故なら陸は持久戦が可能だが、海は決戦の世界。陸は地上に留まり隠れることができる。しかし海では基地から戦場を継続的に往復することで制海権を得る。これは潜水艦も同じで、必ず基地と戦場を往復することから逃れられない。

 第2次世界大戦で潜水艦は海で暴れた。しかし補給・整備で基地に戻ることになり、戦場付近に基地がなければ長期戦は困難だった。ドイツのUボートは大陸から戦場まで往復するので、海にUボートがいない時間ができる。

 だがアメリカ海軍は洋上に基地を展開し、そこから潜水艦・艦隊を戦場に投入した。これでアメリカ海軍は継続的に日本海軍と戦うことができた。戦史を見ると、本土から海に進出させても、半年以内に駆逐されている。それだけ、中継基地としての基地が必要なのだ。

■戦力分散と集中

 アメリカ・オーストラリア・日本の連携は、軍事力を集中できる長所がある。中国共産党は大陸の背後にも仮想敵国であるロシアが控えている。さらに西には仮想敵国のインドが控えている。陸軍戦力を海側・北側・西側に配置しなければならない。さらに人民解放軍海軍を、南シナ海・太平洋に分散しなければならない。

 海洋国家の長所は、海からの攻撃に限定すれば、軍事力を一点に集中できる。海軍戦力で制海権を得た後に、陸軍戦力を大陸の一点に上陸させる。この段階では、陸軍・海軍・空軍の戦力が集中可能。3000年の戦争史を見れば、海洋国家がこの様な戦い方をするなら優勢に戦えている。

 アメリカ海軍は第2次世界大戦でも常に基本に忠実。この伝統ならば、人民解放軍海軍との戦闘も基本を土台とするはずだ。しかも中国本土から太平洋まで作戦域が広い。これは攻勢作戦・防勢作戦どちらも対応できる状況を作り出している証。

■インドの参加

 インドの協力は、アメリカ・オーストラリア・日本に基地を提供することになる。そうなれば、インド洋で継続的に一帯一路を遮断できる。これでアフリカ大陸の人民解放軍を孤立させ、中国本土への物資供給を遮断できる。

 さらにインドを橋頭堡とした、陸からの中国共産党への攻勢が可能。こうなれば中国共産党は2正面作戦を強いられる。それだけの価値がインドにある。だから中国共産党は、インドがアメリカ・オーストラリア・日本に接近することを嫌う。

■遅かれ早かれ

 アメリカは既に中国共産党に対して罠を用意した。これは政治・経済・軍事で用意された罠だから、中国共産党は嫌でも罠の中に飛び込むことになる。しかも中国共産党は開戦の時期を間違えたので、罠だと判っていても回避できない。

 中国共産党もロシア・イラン・北朝鮮と同盟するが、太平洋・インド洋まで作戦できる国はない。このため海洋作戦に関しては、中国共産党は単独で作戦しなければならない。これが致命的な問題で、アメリカ・オーストラリア・日本連合に勝てない原因になっている。

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