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米中戦争と脇役

■パンデミックの影で

 米中関係は武漢ウイルス(COVID-19)パンデミックの最中でも悪化。感染対策で協力するどころか、お互いに牽制する動きになった。中国は武漢ウイルス(COVID-19)の発生源だが、自然のウイルスなのか人工なのか曖昧。アメリカのトランプ大統領は、それを明らかにするために調査団を主張。

 だが中国共産党はトランプ大統領だけではなく、トランプ大統領に同調する国にも反発し始めた。米中は陣営拡大に邁進しており、同時に、相手陣営の切り崩しも実行。米中はパンデミックよりも、未来の戦争に備えているように動いている。

■在韓米軍の扱いで国防線が変わる

 トランプ大統領は在韓米軍を撤退させることを何度も臭わせている。駐留費は高く経済を圧迫させる。だが在韓米軍はアメリカの国益のために駐留しているのが本音。朝鮮半島の安定は建前。

 在韓米軍が撤退すれば、アメリカの国防線は朝鮮半島から日本列島へ移動する。アメリカの国防線が日本列島に移動すれば、アメリカが想定する戦場は日本列島から台湾のラインになる。

 トランプ大統領は経済の面から在韓米軍を撤退させたいが、国防省は地政学・戦略の両面から撤退を嫌っている。何故なら、北朝鮮は大陸国家ロシア・中国の緩衝地帯であり、韓国は海洋国家アメリカの橋頭堡。

 海洋国家は平時に大陸の海岸部に友好国を見つける。この友好国を橋頭堡とすることで、戦時になれば素早く大陸に軍隊を投入できる。だが平時に橋頭堡になる友好国がない場合は、第2次世界大戦のノルマンディー上陸作戦の様な大規模作戦になる。これでは効率が悪い。

 国防省は過去の経験から韓国に在韓米軍を置いている。だがトランプ大統領は企業のコストから反発。トランプ大統領の理解は得られないから、暫く在韓米軍の問題は継続する。何故なら国防省の仮想敵国は、ロシア・北朝鮮・中国。特に中国との戦争が近いと認識すれば、在韓米軍の撤退はあり得ない。

■在韓米軍と在日米軍の意味

 見た目の在韓米軍の戦力は対北朝鮮向け。これは嘘ではないが、裏の意味は中国に備えた戦力。在韓米軍は人民解放軍海軍の動向を監視すると同時に、黄海・東シナ海を遮断することが可能。在韓米軍は米中戦争が始まれば、人民解放軍海軍が太平洋に進出できないように、黄海・渤海を封鎖する。そのための在韓米軍。

 中国共産党は地方の反乱を警戒しているので、遠方の省に有力な基地を置かない。仮に有力な基地を置いた場合、仮想敵の省に占領されたら、反乱軍の戦力になる。だから海軍部には、軽整備・補給しか出来ない小規模基地しか置いていない。だから大型艦・潜水艦・空母などは、大規模整備には必ず渤海まで戻らなければ行えない。

 そうなれば人民解放軍海軍は、常に黄海を使って出撃と帰還をしなければならない。太平洋に進出する部隊も、南シナ海に出撃する部隊も、常に黄海を経由する。これが人民解放軍海軍の致命的な弱点で、在韓米軍は人民解放軍の弱点を遮断できる位置に置かれている。

 在日米軍は東シナ海を人民解放軍から奪えるので、在韓米軍と在日米軍が連携すれば、人民解放軍の海洋進出を遮断可能。そのための沖縄だから、中国共産党が沖縄で反在日米軍運動を支援する。

■米中戦争を望むロシア

 ロシアは米中戦争を望む国。何故ならロシアの覇権と中国の覇権が衝突しており、覇権拡大には双方が邪魔になっている。同じ大陸にロシアと中国の覇権が接しているので、双方は仮想敵国になっている。

 だからロシアは、米中戦争になれば漁夫の利が得られる。ロシアは背後から中国共産党を支援し、アメリカとの戦争が長期化するようにする。その時、軍事兵器を中国共産党に供給し、アメリカとの戦争を簡単に終わらせないようにする。

 米中戦争が長期化すれば、ロシアの仮想敵国であるアメリカも弱体化出来る。この様な事例は紀元前の戦争であるペロポネソス戦争から確認されている。ペロポネソス戦争は海洋国家アテネと大陸国家スパルタの25年に渡る戦争。

 この戦争が長期化すると、大陸国家ペルシャ帝国が介入するようになる。ペルシャ帝国は双方を裏から資金援助していた。ペロポネソス戦争はスパルタの勝利に終わったが、この時のスパルタは弱体化。このタイミングでスパルタはペルシャ帝国に飲み込まれて終わる。

■脇役の暗躍

 戦争には覇権を争う主役と脇役が存在する。脇役は弱小国が大半だが、中には意図的に脇役に回り自国の覇権を拡大する国も存在する。18世紀の七年戦争が典型例で、当時の海洋国家イギリスは、大陸国家オーストリア帝国の覇権拡大を警戒。しかし直接交戦すれば自国が疲弊する。そこでイギリスは、ドイツの前身であるプロイセンを資金援助して、オーストリア帝国と戦争させた。

 イギリスはプロイセンの国庫3分の1に相当する資金を援助。これでプロイセンはオーストリア帝国との七年戦争を乗り切った。七年戦争でオーストリア帝国は弱体化し、イギリスの計画は成功している。

■曖昧な日本

 日本の政治家は武漢ウイルス(COVID-19)パンデミック後の世界を見ていない。さらに平時から中国共産党に干渉し、弱体化する政策を採用していない。日本の政治家に戦略があれば、人権を用いてチベット人・ウイグル人・法輪功学習者・香港市民を支援するはずだ。

 さらにチベット・東トルキスタン・香港を中国から分離独立させるように支援する。これを平時から行っていれば、中国共産党の軍事力は日本には向かわない。日本の政治家は脳内お花畑。これでは国防すら難しい。それよりも、栄光の日本を掲げるべきだ。

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