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米イラン対立、今度は間違えるな日本の政治家

■動き出す世界

 沈静化していたと思われたアメリカとイランの対立は、水面下で激しく動いていた。双方は攻撃するために準備しており、地元民を偽装してイラクのアメリカ大使館を襲撃。これに呼応するかの様に、アメリカは1月3日にイラン革命防衛隊の司令官の1人を殺害した。

 イランは革命防衛隊司令官の死で、アメリカに報復を宣言。アメリカは即座に報復すれば52施設を攻撃すると宣言した。水面下の対立から目に見える対立に変化した。最早交渉材料はなく、アメリカとイランの対立は避けることが出来ない状態に陥った。

■地政学的対立に巻き込まれる世界

 アメリカとイランの対立だけで終わる世界ではない。イランの地勢は海上交通路を遮断する位置に存在する。海洋国家アメリカには生命線。大陸国家イランには海洋国家アメリカに打撃を与える海上交通路。さらにイランを支持するロシアも大陸国家。

 中東は海洋国家アメリカと大陸国家イラン・ロシア・中国の対立の場になっている。この地政学的対立は回避不可になり、ペルシャ湾を中心に世界を巻き込んだ対立に拡大した。基本的に地政学的には主役同士の区別に使える。だが世界経済に影響を与えるので、脇役の国々は参加陣営を見極めることになる。

 海上交通路は欧州連合(EU)経済にも直結している。だからEU加盟国から見れば、イランの動きは限界を超えている。以前からEUはイランに譲歩する様に要請しているがイランは拒絶した。これでEUのイランに対する認識が悪化。イランと貿易するフランスとドイツすらイランから距離を置いた。

 そうなると、大陸国家フランス・ドイツは海洋国家アメリカ陣営に参加することになる。フランス・ドイツから見れば苦々しい思いだが、国益優先になればアメリカ陣営になる。だが積極的な参加ではなく、脇役に徹した動きになるだろう。

 中国には最悪の状況で、一帯一路の陸路と海路がイランで合流している。アメリカがイランを空爆することは、一帯一路を消滅させることを意味する。中国としては人民解放軍をペルシャ湾に派遣してアメリカ軍の攻撃を阻止したい。だが人民解放軍をペルシャ湾まで継続的に派遣する基地ネットワークを持っていない。

 それに実行してもアメリカ軍が後方連絡線を遮断する。これが明らかだから中国は人民解放軍をペルシャ湾に派遣できない。出来ることはアメリカとイランに冷静になるように求めるだけ。

■日本の政治家は理解しているのか?

 間接的にアメリカとイランの戦争は始まっている。間接的な戦争はテロ・ゲリラによる攻撃。さらにミサイル・砲撃を用いた越境攻撃が該当する。国際社会では軍隊同士の直接的な戦争を否定し、今の平和を否定する開戦を悪と見なしている。

 これは強国に都合が良いルールだから、今の平和はアメリカのためのルール。今の平和を否定することは悪になり、各国は容易には開戦しない。だが国防が困難になるから、国際社会の抜け穴を用いた間接的な戦争が常態化している。

 戦前の日本は、このことを知らなかった。当時の日本は独自の価値観で動いたことで、白人世界を怒らせた。当時の日本は宣戦布告後に開戦すれば正当だと認識。だが国際社会の現実は開戦こそが今の平和を否定する悪事。だから宣戦布告は飾りなのが現実。

■集団的自衛権が国際社会の基本

 国際社会は集団的自衛権が基本。これは参加することに意味があり、単独行動は火事場泥棒の意味がある。白人世界で外国の戦争を悪用した火事場泥棒が横行。火事場泥棒に怒った当事国が報復するが、これが報復合戦になった。これで白人世界は疲弊。この経験則から、白人世界は強国が派兵を呼びかけたら軍隊を派遣することになった。

 軍隊派遣は自国が火事場泥棒ではないことを示す行為。だから派遣する部隊は少なくても良い。さらに戦闘に参加しなくても良いことが多い。これがショウ・ザ・フラッグの意味。

 第一次世界大戦で世界は2つに割れた。当時の日本は連合国側に参加した。だが当時の日本政府はイギリス・フランスからの日本陸軍派遣要請を拒否。さらに日本海軍の地中海派遣も渋った。

 当時の日本の政治家は国際社会のマナーを知らなかった。だから軍隊派遣は穏便外交のつもりだったが、白人世界は「日本は火事場泥棒」だと認識した。イギリス・フランスが何度も日本に要請した結果、日本の政治家はドイツの植民地だったパラオ諸島に軍隊を派遣して占領した。

 当時の日本の政治家は、遠いヨーロッパに軍隊を派遣するよりも、目の前のドイツの植民地を占領することで対応できると認識。だが、この行為こそが火事場泥棒になる。国際社会では要請外の行動は火事場泥棒になる。政治家が知らないから白人世界を怒らせた。それを繰り返したことで、白人世界は日本を敵国と認識。

 これ以後の日本は政治家が白人世界を怒らせ、アメリカを中心とした反日運動が続く。その行き着く先が、アメリカによるハル・ノート。日本はハル・ノートに怒り日本から開戦した。全ての結果は軍人ではなく政治家の問題なのだ。

■今度は間違えるな

 アメリカとイランの戦争が始まれば、世界は2つに分かれる。日本は嫌でも参加を求められ中立はあり得ない。この場合の中立は火事場泥棒になる。だから日本はアメリカ支持を宣言し、少数でも自衛隊を派遣しなければならない。参加は500人規模で十分感謝される。戦闘しなくても監視活動でも感謝される。これを日本の政治家が理解できなければ、日本は戦後から抜け出せない。だが日本の政治家が理解できれば、日本は栄光の日本を取り戻せる。

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