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  • ドゥテルテ大統領就任から3カ月 どこへ向かう比政権
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  • 国防最前線・南西諸島はいま 第1部 与那国島・陸自駐屯地
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  • 普天間基地移設 経緯の検証と提言
  • 「援護法」に隠された沖縄戦の真実
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  • 何処へゆく韓国 「親北反日」の迷路
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  • 迫る気候変動の脅威 どうする大災害への備え
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  • 米中新冷戦 第1部「幻想」から覚めた米国
  • 検証’18米中間選挙
  • 米国の分断 第3部 「自虐主義」の源流
  • 米国の分断 第2部 反米・容共の風潮
  • 米国の分断 第1部 断罪される偉人たち
  • 「米国第一」を問う トランプを動かす世界観
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  • 「情報戦争」時代と米国
  • 米軍再建への課題-元上級将校の提言
  • トランプ政権始動
  • トランプ大統領の衝撃 米国と世界はどこに向かう
  • トランプvsヒラリー 米大統領選まで1カ月
  • オバマのLGBT外交 米国と途上国の「文化戦争」
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  • 再考 オバマの世界観
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  • 2015/12/24
  • 長谷山 崇彦
    長谷山 崇彦
    農学博士
    乾 一宇
    乾 一宇
    元防衛研究所研究室長
    加瀬 みき
    加瀬 みき
    米政策研究所
    茅原 郁生
    茅原 郁生
    中国安全保障
    濱口 和久
    濱口 和久
    防衛レーダー
    菊池 英博
    菊池 英博
    日本金融財政研究所所長
    小松 正之
    小松 正之
    東京財団上席研究員
    高永喆
    高永喆
    拓殖大学客員研究員
    新田 容子
    新田 容子
    サイバー安全保障
    岡田 真理
    岡田 真理
    フリーライター
    杉山 蕃
    杉山 蕃
    元統幕議長
    竹田 五郎
    竹田 五郎
    元統幕議長
    田村 重信
    田村 重信
    元自民党政務調査会審議役
    上岡 龍次
    上岡 龍次
    戦争学研究家
    呂 永茂
    呂 永茂
    南北戦略研究所所長

    日本は新NATOの常任理事国になれ!

     12月6日に閉幕したロンドンでのNATO首脳会談に関しては、トランプ大統領が例によって加盟国の国防費の増額を強行的に求め、それに対する反発が多かったような報道が日本では多いようだ。しかし米国のメディアを見ていると米国民のNATOさらには日米安保等に対する考え方の変化を見て取ることが出来る。

     エストニアを守るためにアメリカはロシアと戦争をしなければいけないのか?シリアの攻撃から守るためにアメリカはトルコのために戦わねばならないのか?トルコはロシアから最新鋭の防空システムを購入したではないか?ロシアの天然ガスをドイツはパイプラインで購入していて、それをドイツ国民の66%が支持しているではないか?多くのNATO加盟国が中国製の5Gシステムを使っているではないか?英国の選挙で労働党とスコットランド国民党が勝ったら、Brexit以前にNATOから脱退するのではないか?そのような事情から、欧州委員会は軍事支出と防衛調達を調整する「欧州防衛連合」を策定していて、防衛調達の面で米国からの独立を模索しているではないか?

    800

    (現NATO加盟国)

     また(北朝鮮が米国まで届く核ミサイルを持たない場合)北朝鮮の倍以上の経済力を持つ韓国を守るためにアメリカは戦わねばならないのか?日米安保があるために北方領土や尖閣の問題でロシアや中国との紛争に巻き込まれたらどうするのか?

     但し中国の封じ込めということを考えると、これから両国―特に日本には多くの中距離弾道ミサイル等を配備する必要はある。

     そこでトランプ氏はNATO首脳会談の約10日前、日本と韓国に米軍基地駐留経費分担金を、4倍にすることを提案したのである。中距離弾道ミサイルの配備等には、それくらいの予算がかかる可能性がある。

     このように今の米国は非常な内向き志向になっていて、中国の脅威と対抗するにも、同盟国から多額の分担金を要求する程なのである。逆に今の米国にとっては、最大の脅威は中国なのである。

     例えば最初の「エストニアを守るためにアメリカはロシアと戦争をしなければいけないのか?」という質問に対し、ユーラシア・グループが行った世論調査に対する米国民の回答は、半々だった。実際、エストニアがNATOに加盟してから3年後の2007年に、ロシアはエストニアに大規模なサイバー攻撃を行なっているが、人命の被害が出なかったため、NATOは動かなかった。

     今の米国はロシアを最大の脅威とは見ていないのである。

     むしろ今の米国は資源問題でロシアが中国と一体化して行くことの方に脅威を感じている。トルコ、イランとロシア、中国の関係も同じである。

     そこでトルコと同じくらいには民主主義体制の国を地理的条件に関わらずNATOに受け入れるべきだーという考え方は10年以上前からある。候補になる国は、イスラエル、インド、日本、韓国、インドネシア、およびオーストラリア等々である。

     ロシアを入れるべきだーという意見さえある。

     こうすることで完全な中国包囲網を築くことが出来る。それだけではない。

     冷戦終結後のNATOは一種の危機管理行政協定の側面が強い。災害対策、人道支援、テロ対策等、幅広い活動に手を広げ、そのためのPFPという行政協定を多くの国と結んだ。最も早く加盟した国の一つがロシアであり、その他PFPに加盟してからNATOに加盟した国は、13カ国に上る。

     他に中国封じ込めには不可欠な中央アジア諸国や、スイスのような中立国も入っている。

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    (PFP加盟国)

     日本はPFPには入っていないものの、装備の相互運用性、海賊退治やPKO活動での協力、人道支援等々を評価されて、2018年7月にはブリュッセルにNATO日本代表部が置かれている。以上は安倍総理の指導力による部分が大きい。

     こうして、まず日本そしてイスラエル、インド、韓国、インドネシア、オーストラリア等が加盟した新しいNATOの主目的は、まず加盟国同士の信頼醸造だろう。加盟国同士を優先した地下資源の売買、兵器の相互運用性の向上、サイバーを含むテロ対策での協力、他国の災害や内戦に対する人道支援―それらを通じて加盟国同士の紛争を起きにくくする。

     特にロシアが入っていれば、バルト三国やトルコ、イランを巡る問題が、かなり解決できる。ロシアの優れたサイバー技術は日米英の優れた武器にもなる。ロシアは今、韓国かイタリアくらいの経済力しかない。中国にシベリアを奪われる恐怖を感じている。交渉次第だと思う。

     こうして「新NATO」が出来たとすれば、その理事会における決定プロセスは、今と同じ全会一致ではなく、拠出金や拠出兵力あるいはサイバーを含む機材の相互運用性や人道支援活動にポイントを付けて、そのポイントの多さで理事会における発言権の重さが違うようにするべきなように思われる。

     拠出金は今のところNATO本部の維持費程度のものだが、それを非常に多額のものにして一旦はプールし、それを軍拡が必要な国に補助金として渡す制度にする。自国が支払ったマネーが戻って来る形でも良い。こうすれば「新NATO」内部における発言権を巡って、各国が軍備増強に熱心になる。

     また「新NATO」の業務の一環には、通常の開発援助を入れても良いかも知れない。

     このようにすれば日本としても「新NATO」に多くの拠出金を出すモチベーションが上がる。日本の拠出金は多い割合で開発援助や人道支援に使われることになれば、国内の抵抗も少なくなるだろう。

     サイバーを含む機材等の相互運用性の向上は、5Gシステムの中国独占問題にも対応できる。

     何れにしてもマネーに色は付いていないのだから、日本の拠出した多額のマネーが実は戻って来たような形で、日本の領土上に中距離弾道ミサイルが配備されても良い。このようなプロセスを踏めば、やはり国内の抵抗を少なくできる。

     韓国が反対するかも知れない。インドネシアとオーストラリア。旧ユーゴ関係の国々。そしてロシアと「西側」の対立は何らかの形で今後も続くかも知れない。

     しかし、それも理事会の決定がポイント制であれば、理事会の仲裁に関係国も納得せざるを得ない。米英仏独露そして日本が、その経済力、軍事力、技術力その他からして、国連でいう「常任理事国」のような立場に立てることは間違いない。それら大国の力には加盟国も従わざるを得ない。またアメリカとロシアのライバル関係も、ポイント制で調整がし易い。

    日本は国連への拠出金を減らし、この「新NATO」への拠出金を増やすようにするべきだろう。

     今の国連は中国が安全保障理事会常任理事国である関係上、人権理事会やUNESCOにまで中国の見えない影響が及び、そのため日本の名誉を毀損するような報告等が行われることが多い。何れにしても多額の拠出金を払っているにも関わらず安全保障理事会常任理事国にもなれない。

     米国も中国やアラブ諸国との対立で人権理事会を脱退した。この流れは加速するかも知れない。

     日本も、そろそろ国連との関係を見直すべきだろう。そして「新NATO」形成の旗振り役になるのである。それは米国と日本や現NATO諸国との間の防衛費分担問題にも良い解決となり、また中国に対する非常に有効な包囲網になるであろう。


    「GII REPORT」より転載
    https://ameblo.jp/gii-report

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