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  • JAXA宇宙探査計画
  • 2015/12/24
  • 乾 一宇
    乾 一宇
    元防衛研究所研究室長
    茅原 郁生
    茅原 郁生
    中国安全保障
    濱口 和久
    濱口 和久
    防衛レーダー
    高永喆
    高永喆
    拓殖大学客員研究員
    新田 容子
    新田 容子
    サイバー安全保障
    岡田 真理
    岡田 真理
    フリーライター
    杉山 蕃
    杉山 蕃
    元統幕議長
    竹田 五郎
    竹田 五郎
    元統幕議長
    田村 重信
    田村 重信
    元自民党政務調査会審議役
    吉川 圭一
    吉川 圭一
    グローバル・イッシューズ総合研究所代表

    中国共産党が香港に求めるものは何か?

    ■長期化する香港デモ

     香港デモは長期化した。一国二制度に危機感を感じた香港市民は香港政府に抵抗。デモが長期化すると、香港政府は10月5日に覆面禁止法を施行。これで大量逮捕になるかと思われたが、この日から香港警察の動きが縮小する。

    ■仮説

     本来ならば覆面禁止法を用いて大量逮捕でデモ隊に臨める。だが香港警察は使わない。しかも現場では警察官の数が明らかに減少した。これは不可解な行動であり、何のために覆面禁止法をしたのか?

    仮説:香港警察上層部で主導権争いが発生した。

     香港警察には中国の武装警察・人民解放軍が非公式に投入されていると囁かれる。香港市民の証言では、広東語ではなく北京語が聞こえると話す者がいる。この様な声とデモ隊を強制排除する警官の人数が増加。このため武装警察・人民解放軍が非公式に投入されていることを否定できない。

     非公式投入を前提とすれば、香港警察は香港警察・武装警察・人民解放軍の3系統の指揮命令系統が存在する。異なる指揮命令系統が共存することは難しく、作戦方針をめぐり必ず対立が発生する。さらに部外者から指揮されることを拒む者が出るはず。

     仮に一国二制度が廃止されたら香港警察の上層部は不要になる。何故なら香港警察は一国二制度の維持の一つ。武装警察・人民解放軍は一国二制度廃止の為に存在する。香港警察上層部としては未来がない世界。このため香港警察上層部は一国二制度維持派になる。すると香港警察と武装警察・人民解放軍で対立が発生する可能性が高い。

    ■中国共産党の方針は何か?

     中国共産党の方針を併合と植民地の区分から推測したい。中国はチベット・ウイグルを併合したので、香港に求めていることを推測できる。

    併合(annexation):国内法を適用する。

    植民地(Colony)
    1:移民地
     原則的に移民自治(現地政権・原住民無視)。

    2:資源収奪・製品市場
     限定主権の原住民政権存続(保護国化)。

    3:戦略的基地の獲得
     総督府による直接統治。

     チベットは中国に併合されたが戦略基地に該当。そして対インド戦の戦略基地にされている。ウイグルは中国に併合されたが資源収奪と戦略基地に該当する。何故ならウイグルには地下資源が豊富。さらに一帯一路の出入口に該当する。

     イギリスは世界に植民地を持っていた。だがセポイの反乱(1857~58年)後に、イギリスはインドを資源収奪・製品市場から総督府で直接統治に切り替えた。ならば中国もウイグルを植民地とし、資源獲得と同時に直接統治で反乱に挑むことになる。

     中国共産党は一国二制度を維持して香港を製品市場にできるが不採用。これは中国共産党の選択ミス。中国共産党は一国二制度を廃止して香港を併合する方針だと思われる。では中国共産党は併合後に香港を製品市場と戦略基地にすると思われる。一国二制度を廃止して直接統治。香港は市場としての価値だけが求められる。

    ■飾りの独裁者と捨てられる香港警察上層部

     中国共産党の推測される方針ならば、香港行政長官は飾りの独裁者。そして香港警察は香港市民を中国共産党の代わりに弾圧する捨て駒。香港の治安が悪化して香港警察では対応できない。この状況で中国共産党は香港を武力鎮圧する。

     中国共産党が香港の武力鎮圧することは一国二制度の正式破棄。香港は中国に併合され市場と戦略基地となる。これは中国共産党による香港の直接統治。そうなれば香港行政長官は不要になる。香港警察はイギリス統治下の残滓。行政・立法・司法はイギリス式だから廃止される。

    ■対立の種

     香港警察上層部は指揮命令系統だけではなく、中国共産党の思惑と直面したはず。何故なら香港警察上層部は強制排除で対応したい。仮に武力鎮圧になれば上層部は解雇される未来。これは絶対に阻止したいはずだ。

     それに対して武装警察・人民解放軍は中国共産党の命令で動く。中国共産党は一国二制度を廃止したいから、武装警察・人民解放軍も従うはず。そうなれば香港警察と武装警察・人民解放軍は対立することになる。

    ■武力鎮圧の批判を回避できるのか?

     中国共産党が香港併合を求めるなら香港を武力鎮圧する。ならば中国共産党が香港を武力鎮圧すれれば世界が批判する。中国共産党は批判を回避できるのか?答えは可能。

     何故なら香港市民が武装蜂起すれば中国共産党は武力鎮圧の正当性を得る。さらにこれまで女子供が香港警察に逮捕された。この時の映像が世界に流れている。だが世界は香港警察を批判していない。この段階で中国共産党は批判を回避している。

     さらに中国共産党には別の策がある。それは香港警察の“黒警察”のイメージを悪用する策。香港警察は地元マフィアと組んで香港市民を苦しめている。中国共産党は香港を懲罰する目的で武装警察・人民解放軍を香港に侵攻させることが可能。

     この場合の中国共産党は香港市民を守ることになり、香港に武装警察・人民解放軍を侵攻させても世界は批判できない。中国共産党は香港市民の保護を大義名分に。香港政府・香港警察を生贄として処分。これで一国二制度を正式に廃止できる。この様な選択肢も想定すべきだ。

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