«
»

これから問われる玉城デニー知事の選挙公約

米海兵隊員が父であるハーフの玉城デニー氏が知事に当選したことは保守。左翼の問題を別にして嬉しいことである。沖縄で常に問題にされたのがハーフへの苛めや差別であった。私の少年時代にも周囲にハーフの少年が居た。彼らはハーフであることだけではなく父親の居ない母親の私生児であったから二重のハンディを抱えていたと思う。デニー氏の父親は米国に帰り、顔も知らないという。母親は生活を支えるために働き、デニー氏を育てたのは祖母である。ハーフ、貧しさのハンディを抱えながらも県知事になったのは素晴らしいことであるし、沖縄の人々がハーフであるデニー氏を選んだことはハーフを差別しない心があるからである。うれしいことである。

デニー知事は、「沖縄らしい優しい社会の構築」を掲げている。「沖縄のチムグクル(肝心)」「自立」「共生」などをキーワードに、「誰一人取り残さない」社会の実現を目指すと繰り返している。しかし、知事に問われるのは現実的な成果である。「目指す」だけで実現しなければ「話ぐわっちー」である。

デニー知事は選挙公約に子どもの貧困対策、中高生のバス通学無料化や、子育て世代包括支援センターの全市町村設置、待機児童ゼロを掲げた。

公約を実現するには予算を確保しなければならない。予算を確保するには他の予算を削減しなければならない。削減される側は猛烈に反対するだろう。予算確保は困難である。県予算を調査して削減できる予算をみつけることができる優秀なスタッフが必要であるし、デニー知事も公約実現のために闘う覚悟が必要である。

デニー知事が確実に実現することができない選挙公約がある。「辺野古移設阻止」である。河野防衛大臣とデニー知事は沖縄県庁で会談した。デニー知事は、
「反対という沖縄県民の民意は揺るぎない。直ちに埋め立て工事を中断し、県との対話に応じてほしい」と述べたが、河野大臣は、
「普天間基地の全面閉鎖、全面返還のための移設だ。普天間基地の跡地利用について移設ができれば、こういうプランで行くんだという検討を地元でも始めて、しっかり未来像を描いていただきたい」と移設推進を明言した。移設を阻止できないのが現実である。移設阻止の公約は確実に実現しない。


「沖縄に内なる民主主義はあるか」より転載
http://hijai.ti-da.net/

2

コメント

コメントの書き込み・表示するにはログインが必要です(承認制)。

コメント

コメントの書き込み・表示するにはログインが必要です(承認制)。