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  • 乾 一宇
    乾 一宇
    元防衛研究所研究室長
    茅原 郁生
    茅原 郁生
    中国安全保障
    濱口 和久
    濱口 和久
    防衛レーダー
    高永喆
    高永喆
    拓殖大学客員研究員
    新田 容子
    新田 容子
    サイバー安全保障
    岡田 真理
    岡田 真理
    フリーライター
    杉山 蕃
    杉山 蕃
    元統幕議長
    竹田 五郎
    竹田 五郎
    元統幕議長
    田村 重信
    田村 重信
    元自民党政務調査会審議役
    吉川 圭一
    吉川 圭一
    グローバル・イッシューズ総合研究所代表

    中国共産党の独裁が香港から自由を奪う

    ■襲撃と逮捕

     香港では8月29日から民主派への襲撃や逮捕が連続した。そして同31日になると、デモ隊と香港警察が衝突。デモ隊には攻撃手段が無いので最終的には離脱した。その後の香港警察は、デモ隊・市民の区別無く襲撃。明らかに香港人に恐怖を植え付けることが目的だ。

    ■生存権

     国家が国民に人権を与えるから、国家が消滅すれば国民は無人権になる。だから国家は国民を無人権にしないために軍隊を用いて戦争する。そして警察は国内の秩序を守る。軍隊と警察は国民の人権を守るために存在する。

    国外・軍隊 :秩序をもたらす

    国内・警察 :秩序を守る
    国内・犯罪者:秩序を破る

    国内:秩序の中の無秩序を警察が担当する。 →治安維持(善悪論)→ハッピーバランス
    国外:無秩序の世界に軍隊が秩序をもたらす。→勝利(強弱論)  →パワーバランス

     国民は各自に生存権を持っているが、国家を失えば無人権になる。だから反政府活動家が国家を否定すれば、この段階でテロリストになる。何故なら国家を否定することは、国民の人権・生存権を奪うからだ。

    ■国家が生存権を奪う場合

     香港政府は8月29日から30日にかけて民主派を逮捕した。罪状無しの逮捕だから、香港政府は行政・立法・司法の三権分立を捨てた行為。香港政府は三権独占で民主派を逮捕している。これぞ独裁。

     政府が三権分立を捨てれば、国民の生殺与奪を無制限に行える。行政がその場で都合の良い法律を作り出し司法で逮捕する。だから国民の生存権は無いも同じ。国家権力が善で反政府デモが悪の区別ではない。使うべき基準は生存権。

     香港政府は31日に警官隊を用いて無差別に市民を攻撃した。これは政府が国民の生存権を否定したことを意味する。つまり29日から、香港政府は香港市民の生存権を奪う悪になり、デモ隊は人権を守る善となった。デモ隊は香港政府と対立しているのは事実。だがデモ隊は中国共産党の独裁を否定し自由を求めている。このためデモ隊の過激な行動は、29日からは生存権を守る行為に移行した。

    ■生存権を守る戦闘は善

     国家の戦争も個人の戦闘も基準は生存権。自衛権とは生存権であり、国家の独立(自由)を目的とした自衛権を発動する。自衛権は国民の自然権(生存)を総和とし、国家の主権を守る国家の自然権。だから国家は国民の生存権を守るために戦争する。これは正義の戦争と見なされています。

     個人も同じ。国家が個人の生存権を奪うなら、個人は国家に対して戦闘することは正義になる。この場合はテロリストにはならない。悪いのは三権分立を否定し、国民の人権を奪う政府になる。これは今の香港政府が悪に該当します。

    ■実質的に戒厳令

     香港政府は29日から非公式に戒厳令を発動している。正式に発動していないだけで、実際は香港人の移動を制限している。だから香港政府の都合で民主派を逮捕している。さらに31日の警察による無差別攻撃も、実質的に戒厳令の証だ。

     香港政府が指定した空間に居る人間は全て民主派と見なす。31日に襲われた無関係の市民は、指定した空間に居ただけ。これだけで警察に襲われる。香港は既に戒厳令下だから、独裁が行なわれている。

    ■中国共産党の思惑

     中国は香港デモが中国全土に拡大することを恐れている。何故なら人が集まれば易姓革命の種だから、香港デモの長期化は許せない。だが中国共産党から香港デモを武力鎮圧できない。何故なら香港を武力鎮圧すれば一国二制度を中国共産党が否定する。

     これは外交的に不利益になり、中国共産党内部の派閥争いに使われるのは確実。実行すれば、習近平主席は責任を取らされて辞任に追い込まれることは明らか。この理由で習近平主席は武力鎮圧を命令できない。

     そこで別の手を考えたと推測する。それは香港人が武装蜂起すること。香港人が武装蜂起すれば、民主派から一国二制度を否定したことにできる。しかも民主派による反乱だから、テロリストとして処分可能。

     香港人が武装蜂起すれば中国共産党は被害者の立場。中国共産党は武力鎮圧の正当性を手に入れることができる。そのために香港警察に無差別攻撃をさせている。香港人が無差別攻撃に怒り、香港人が武装蜂起するように仕向けている。

    ■怒るまで続ける

     香港デモを見ると、デモ隊と香港警察の衝突が続いている。だが香港警察とデモ隊が肉弾戦を行えばデモ隊は四散。デモ隊は戦闘訓練を受けていないので、正面から戦うことはできない。だから一定の距離を保ちながら離脱するのが常。

     だが香港警察は意図的にデモ隊を逃しているように見える。その後香港警察は、デモ隊の捜索を行いながら街を脅しながら移動している。これは治安維持よりも恐怖を与えることが目的だ。

     しかもデモ隊を包囲殲滅する動きを見せない。香港警察は別働隊を用いてデモ隊を包囲できるが、これまで実行しない。これは意図的に逃し、香港市民に恐怖を与えるためだ。行き着く先は香港市民による武装蜂起。これが行われるまで恐怖が続く。 

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