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  • 「援護法」に隠された沖縄戦の真実
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  • JAXA宇宙探査計画
  • 2015/12/24
  • 乾 一宇
    乾 一宇
    元防衛研究所研究室長
    茅原 郁生
    茅原 郁生
    中国安全保障
    濱口 和久
    濱口 和久
    防衛レーダー
    高永喆
    高永喆
    拓殖大学客員研究員
    新田 容子
    新田 容子
    サイバー安全保障
    岡田 真理
    岡田 真理
    フリーライター
    杉山 蕃
    杉山 蕃
    元統幕議長
    竹田 五郎
    竹田 五郎
    元統幕議長
    田村 重信
    田村 重信
    元自民党政務調査会審議役
    吉川 圭一
    吉川 圭一
    グローバル・イッシューズ総合研究所代表

    香港デモは中国共産党崩壊の狼煙

    ■終わらぬ香港デモ

     香港デモは2カ月を超えた。5年前の雨傘運動とは異なり、今回は沈静化どころかデモが拡大している。香港警察はデモ隊だけを攻撃するのではなく、民間人や医療関係者まで攻撃。この怒りがデモに参加しなかった民間人まで拡大している。

    ■拡大の原因

     香港人は独裁を嫌い、民主主義を求めている。だが香港警察による民間人や医療関係者まで攻撃したことが拡大の原因と思われる。デモを鎮圧するとしても、無差別攻撃がデモに無関心な者まで怒らせた。

     対ゲリラ戦の基本は、「現地住民を味方にする」こと。現地住民は中立だから、利益をもたらす側を支援する。もしくは生命財産を守る側を支援する。仮に政府側が現地住民の生命財産を脅かせば、現地住民はゲリラを支援することになる。これは対ゲリラ戦の経験則。

    テロリスト:軍人・警察官・民間人・外国人を無差別に攻撃
    ゲリラ  :軍人・警察官・政府施設だけを攻撃

     テロリストとゲリラは、無差別に攻撃するか限定攻撃で異なる。テロリストは要求を恐怖で認めさせると同時に、政府関係者・政府施設だけではなく、外国人も無差別に攻撃する。それに対してゲリラは、軍人・警察官・政府施設だけを攻撃する。

     香港デモは2019年7月1日に立法院を占拠。これは香港政府による工作の可能性もあるが、これ以後の香港デモは暴力化した。同時に香港警察の強制排除も暴力化。双方は暴力化したが、デモ隊と香港警察の対応に違いが出た。

     デモ隊は暴力化したが、攻撃対象を香港警察と政府施設に限定した。それに対して香港警察は無差別に攻撃。これでデモ隊はゲリラと認識され、香港警察はテロリストと認識された。この違いがデモ長期化の原因と思われる。

    ■独裁と恐怖

     歴史的に独裁は恐怖で維持される。だが恐怖が失われると独裁政治は崩壊している。その典型はソ連とユーゴスラビア。複数の民族・言語・宗教を抱えていたが、価値観が異なるので一つにまとめることができない。そこで恐怖を用いて支配した。

     だが恐怖が低下すると民族性が強くなった。民族単位でまとまると自治権を求めている。小さなデモが発生する度に弾圧されたが、デモが継続することで大きな変化に発展した。これはデモを行っても弾圧規模が低下したので、独裁に対する恐怖が段階的に低下している。

     独裁は恐怖で担保しているので、恐怖を失えば独裁政治は崩壊している。ソ連とユーゴスラビアは典型例で、恐怖を失ったことで独裁が崩壊した。これと同じことは香港で発生しており、デモの長期化は中国共産党による独裁政治の恐怖を低下させている。

    ■自治権の無い中国

     中国にはチベット自治区と新疆ウイグル自治区などが存在する。実際にはチベットとウイグルには自治権などない。中国共産党による独裁に支配されており、民族性・伝統などは否定されている。

     香港は「一国二制度」が建前だが、チベット・ウイグルと同じ様に中国共産党による支配が進んでいる。だから香港政府は傀儡(かいらい)で、実質的に一国二制度は崩壊している。実際に中国共産党は香港デモをテロの兆候と発言した。

    ■恐怖の低下

     香港デモが長期化すると、中国共産党に対する恐怖が低下する。すると香港人は中国共産党を恐れない。さらに中国全土に拡大すれば、分離独立を求めた運動が各地で発生することになる。

     中国共産党はこれを恐れている。だから香港に隣接する深センに、武装警察を見える様に配置した。中国はチベット・ウイグル・法輪功に人権弾圧をしている。中国共産党は外国の批判など恐れないから人権弾圧を行う。だから香港デモの武力弾圧を行うだろう。

     それに香港デモを放置すれば、中国共産党否定が中国全土へ拡大する。これは恐怖の低下だから、ソ連・ユーゴスラビアと同じ運命を辿る。中国共産党はこれを否定するから、必ず香港デモを武力鎮圧しなければならない。それ程まで中国共産党は追い詰められている。

    ■経済的損失

     仮に中国共産党が香港デモを武力鎮圧すれば、各国は中国共産党を批判する。だが世界は人権よりも経済的利益を優先する。1989年の天安門事件で世界は中国共産党の武力鎮圧を批判した。その後の世界は中国を有望な市場と見なし、天安門事件を忘れて中国への投資を行った。

     実際にその後の中国は“世界の工場”と呼ばれ急成長した。これが世界の現実だから、香港デモを武力鎮圧しても人権よりも経済的利益を優先する。真に世界が人権を優先しているなら、チベット・ウイグル・法輪功への人権弾圧を許さない。

     香港デモを武力鎮圧しても世界は経済的利益を優先する。香港から逃げ出すのは経済界の重鎮だけ。これで香港は金融センターとしての魅力を失うだろう。だが中国共産党は香港に隣接する深センを、香港に変わる金融センターにする計画を持っている。

     中国にも派閥があり、上海・香港・マカオを抑える派閥と、深センなどの大陸を抑える派閥の対立に分かれていれば、香港デモを利用して香港を潰すことで、深センを金融センターにする計画を実行できる。深センが香港以上の金融センターにならないとしても、対立する派閥から基盤を奪うことができる。

    ■迫られた二者択一

     中国共産党はこれ以上香港デモを長期化させられないことは事実。放置すれば中国共産党が消滅する可能生もある。だから派閥争いを恐れず武力鎮圧するか、全ての派閥を道連れにした共産党の消滅を選ぶことになる。

     独裁を選ぶなら経済的損失を恐れない。欲しい物は奪うだけ。これが独裁だから、中国共産党は必ず香港デモを武力鎮圧する。香港デモは中国共産党崩壊の狼煙。これを消さなければ中国共産党は崩壊する。

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