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    長谷山 崇彦
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    乾 一宇
    乾 一宇
    元防衛研究所研究室長
    加瀬 みき
    加瀬 みき
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    茅原 郁生
    茅原 郁生
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    濱口 和久
    濱口 和久
    防衛レーダー
    菊池 英博
    菊池 英博
    日本金融財政研究所所長
    小松 正之
    小松 正之
    東京財団上席研究員
    高永喆
    高永喆
    拓殖大学客員研究員
    新田 容子
    新田 容子
    サイバー安全保障
    岡田 真理
    岡田 真理
    フリーライター
    杉山 蕃
    杉山 蕃
    元統幕議長
    竹田 五郎
    竹田 五郎
    元統幕議長
    田村 重信
    田村 重信
    元自民党政務調査会審議役
    上岡 龍次
    上岡 龍次
    戦争学研究家
    呂 永茂
    呂 永茂
    南北戦略研究所所長

    第三回トランプ=金正恩会談と日米安保破棄

     CNNが7月1日に配信した“Trump’s DMZ meeting with Kim kicked diplomacy back into gear”によれば、トランプ大統領はG20出席のため訪問していた大阪から北朝鮮の指導者金正恩にツイッターで面会を求めた。その翌日、軍事境界線まで迎えに来た金正恩に会うため、トランプ氏は米国大統領として初めて軍事境界線を乗り越えて北朝鮮に入国。金正恩と3回目の首脳会談を行った。

     どう記事によれば、このトランプ氏の行動は、外交専門家の間では批判的意見が多いという。このような首脳会談は、そこに至る外交専門家による実務会議の積み重ねがなければ、良い結果は出ないというのが、その批判の理由らしい。

     しかし同記事では、そのような外交専門家の今までの方針が行き詰ったために、北朝鮮その他の問題が起きたのであり、トランプ氏の個人プレーのお陰で、その行き詰まりが解消されつつある。後はトランプ氏と金正恩の個人ベースで再開された米朝交渉で北朝鮮の非核化等を行うのが実務者の役割であり、それはトランプ=金正恩両氏が築こうとしている米朝の信頼関係をベースにするべきだと述べている。またNewsweekが7月4日に配信した“DONALD TRUMP’S NORTH KOREA VISIT WITH KIM JONG-UN FOLLOWS RONALD REAGAN’S EXAMPLE | OPINION”では、トランプ大統領の戦略を、レーガンの冷戦終結と比較している。それは3段階方式の戦略である。

     第一段階は米国経済の活性化である。第二段階は、それによる軍備増強である。そして、その軍備を使うことを躊躇わない決意を行動で示すことである。この例として同記事では、レーガンの1986年におけるリビア攻撃、トランプの2018年におけるシリア攻撃を挙げている。前2段階に関して、レーガン、トランプ両氏が、全く同じことを行ったことは言うまでもない。そして第三に、2人とも前2段階を踏まえて、話し合いに望んでいる。

     こうしてレーガンが冷戦を終結させたように、トランプが北朝鮮との和平を達成するならば、それこそが1950年の朝鮮戦争で戦死した34000人の米兵の死を無駄にしない最も良い道であるとトランプ氏の行動を肯定的に評価している。そして一部の人権派(ネオコン?)が、金正恩との話し合いに否定的であることを、歴史感覚や交渉戦略の欠如であるとして批判している。

     このように今回の第三回トランプ=金正恩会談に関しては、リベラル派の方が概して肯定的なようにも思われる。ところが保守派の方が批判的な意見が多いようにも思う。

     トランプ大統領支持のBreitbartが7月3日に配信した“Trump Meeting Revives Rumors Kim Jong-un Could Attend U.N. General Assembly”によれば、アメリカが行なっている北朝鮮への経済制裁は、13万人が強制収容所で苦しみ、“出身成分”によって厳しい差別のある北朝鮮の現状を変えることは出来ないと、まるでNewsweek前掲記事に反論するようなことを主張。また米国の経済制裁は北朝鮮の非核化にも不十分ではないかとも指摘している。

    600

    (引用元: https://www.wsj.com/articles/for-trump-kim-and-moon-the-dmz-is-for-diplomacy-but-promises-are-hard-to-keep-11562147854 )

     同じ保守系のWSJが7月3日に配信した“For Trump, Kim and Moon, the DMZ Is for Diplomacy but Promises Are Hard to Keep”の中でも、金正恩と韓国の文大統領との4回にわたる首脳会談での約束を北朝鮮は守っていない。挙句、米国による経済制裁を解除させる上で文大統領は役に立たないと見るや、彼との直接対話を行わなくなった。このような国を信用できるのか?―とWSJは主張。状況は実は悪化しつつあるという専門家の意見も紹介している。

     そして米国の保守を代表する知性ワシントン・タイムス紙が7月4日に配信した“North Korea and nuclear gamesmanship”の中で、私にとって旧知のヘリテージ財団上級研究員クリンナー氏の言葉を紹介。北朝鮮は日本へのミサイル発射等で近隣諸国を脅かしており、それら核やミサイルを広大な山岳地帯に隠している。やはり金正恩は信用できないと結んでいる。

     この問題は重要である。

     リベラル系ニュース・サイトであるThink Progressが7月4日に配信した“After Trump’s DMZ meeting with Kim, North Korea accuses U.S. of being ‘hell-bent’ on hostilities”の中でNYTの記事を紹介。今後の米朝交渉では北朝鮮の完全な非核化ではなく凍結―すなわち北朝鮮を核保有国として認める方向になるのではないかと推測。それに対してボルトン補佐官がツイッターで即時反論しているにも関わらず、トランプ大統領がしていないことに注意を喚起している。

     どうやら私が『救世主トランプー“世界の終末”は起こるか?』で予測したように、アメリカとしては自国に届くミサイルさえ北朝鮮から取り上げてしまえば、日本に届く核やミサイルは放置するという状況が、次第に現実味を帯びて来ているようだ。これは私が6月25日に配信した「国防長官交代とイラン攻撃そして日米安保破棄(?)」という記事の中でも触れた“日米安保見直し論”とも深く繋がっているように思う。

    https://ameblo.jp/gii-report/entry-12486030802.html

     この6月25日にブルームバーグが、トランプ氏が日米安保は不公平だと私的雑談で述べたと報道した。その前にトランプ氏はツイッターでペルシャ湾のタンカー警備を米国だけが行い、そこから最も恩恵を受けている日本が何もしていないことへの不満を表明している。そしてブルームバーグの日本語版だけが6月30日の“日米安保条約に関するトランプ大統領の29日記者会見での発言全文”という記事の中で、その前日に大阪で行われたトランプ大統領の記者会見の内容を正確に報じているが、その中でトランプ氏は“日米安保を破棄する考えはないが、公平なものに見直したい。そのことは安倍総理も理解していると思うーという趣旨の発言をしている。

    「それ(日米安保破棄)については全く考えていない。不公平な合意であると私は言っているだけだ。そして、それについては彼(安倍首相)に過去6カ月間、話してきた。私が語ったのは(中略)誰かが日本を攻撃すれば、(中略)われわれは四つに組んで戦い、日本のための戦闘にコミットする。誰かが米国を攻撃しても、彼ら(日本)はそうする必要がない。これは不公平だ。(中略)私は彼(安倍首相)に対し、われわれとしてそれを変えなければならないと話した。なぜなら、誰もわれわれを攻撃することのないよう望むが、仮にそのようなことが起これば(中略)、われわれが彼ら(日本)を助けるのであれば彼らはわれわれを助けるべきだからだ。そして彼(安倍首相)はそれを分かっている。それについて、彼には何の問題もないだろう」

    (引用元: https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-06-30/PTWEFY6S972801 )

     元々ニューヨークの金融ビジネスマンだったトランプ氏とブルームバーグ社の少なくとも一部が親しくとも不思議はない。トランプ氏はブルームバーグを使って自分の本音を伝えようとしているのかも知れない。

     ロイターが7月1日に配信した“Trump’s criticism of U.S.-Japan security pact could be headache for Abe”によれば、国防省の専門家等は日本が強力な軍事力を持つことは、脅威を増すことなので望ましくなく、そこでトランプ氏の“日米安保不公平感論”は、アメリカ製の兵器を多く買ったり米軍基地の駐留経費を今まで以上に日本が負担することで、解消されるべきではないかと述べているという。

     この考え方は90年代半ばにあった「瓶の蓋」論と同じである。実は今のトランプ氏の主張は、冷戦終結によって国際関係が変わったことにより、90年代半ばには出ているべきものだったように思う。しかし当時ビル・クリントン政権という不可解な政権が米国にあり、その政権が「瓶の蓋」論を展開したため、その後の色々な問題が中途半端になってしまった。そして、その枠組みをワシントンの官僚達が、その後も引き継いでしまった。

     だが、そのようなワシントンの既存の官僚達の枠組みが行き詰まり、そこでトランプ氏が出て来ざるを得なかったことは、最初に紹介したCNNの記事にもある通りである。そして北朝鮮やイランその他の諸問題を見ても、トランプ氏ほど選挙公約を守る大統領は珍しい。そしてトランプ氏は選挙中に(国内問題に注力するため)日米安保の見直しと日本の核武装それによる北朝鮮抑止等に関して一度でも言及しているのである!

     何れにしても大阪での発言を見てもトランプ氏が、アメリカ軍の基地維持経費の日本側負担を増やす以上のことを望んでいることは確かなように思う。

     「国防長官交代とイラン攻撃そして日米安保破棄(?)」の中でも触れたように、在日米軍基地は中東、東アフリカ地域等に米軍を送り込むために必要不可欠な輸送拠点である。だが軍事に詳しい知人の意見では、もし輸送拠点というだけで良いのなら、アメリカは日本が他の国から攻撃されて自主防衛を行なっている時に日本防衛のために来援する代わりに、アメリカが何時でも輸送拠点として使えるように日本は基地を常時使えるようにしておく。そして米軍は日本に常時駐留しない。そういう形でも不可能ではないという。

     これも90年代に囁かれた「常時駐留なき安保」論である。こうなれば日本は、どこからか侵略された時に必ず米軍に来援してもらうためにも、アメリカが攻撃されたら出来る限りアメリカのために戦わざるを得ないのではないか?

     繰り返すがビル・クリントン政権という不可解な政権がなかったとしたら、90年代に起こるべきだったことが、いま起ころうとしているのである。“アメリカのために闘う“が、大規模な地上軍を中東その他に派遣することを意味するとは限らない。ペルシャ湾防衛でも良い。今まで以上に海賊退治に力を入れるでも良い。米国より部分的にでも優れたサイバー技術が持てれば、サイバー戦での協力でも良い。

    そして次に引用する記事で主張されているように、例えば恐らく偽装の難民が大量に押し掛けて危機的状況になっている米墨国境で、アメリカ国境の警備を手伝っても良い。これなら今の自衛隊でも(憲法問題さえ解決できれば)可能なのではないか?

     そのようなことを結論として主張しているワシントン・タイムスが6月28日に配信した“You’re welcome Japan; now it’s time you help us”の中でも、アメリカは日本を民主化し、経済大国になるのにも力を貸したのに、アメリカは日本を守るが、日本はアメリカを守らなくて良いというのはおかしいと主張されている。

     繰り返すがトランプ大統領の当選は、ロイターに代表される主流派メディアや、彼らとの結びつきが強い既存の官僚組織の敗北と理解できるように思う。ワシントン・タイムスのような保守派や、トランプ氏の方が、アメリカの草の根の心を代表しているのかも知れない。

     そう考えるとイラン情勢や第三回米朝会談で露呈されて来たことは、やはり2020年以降に日米安保の大幅な見直しがある可能性が低くないということだろう。日本は日本まで届く核ミサイルを持った北朝鮮と、自ら核兵器を持って自ら闘うような事態まで、いずれ覚悟しなければならなくなるのかも知れないと思う。


    「GII REPORT」より転載
    https://ameblo.jp/gii-report

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