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お客様は神様?

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客が「おい、生ビール」と言ったら1000円(税別)になります。もし、「生一つ持ってきて」と言ったら500円(税別)になるそうです。
しかし、「すいません。生一つください」と言ったら定価380円のまま。

こんなこと実際にあるのだろうか、と思ってちょっと調べてみたところ、東京に5店舗運営する霜降り和牛鍋と神戸牛ホルモン鉄板焼のお店「大衆和牛酒場 コンロ家」にある貼り紙だそうで、A4~A5ランクの黒毛和牛が楽しめる本格的なお店のようです。私には縁のないところですが、一度行ってみたいな~。

日本では昔からよく「お客様は神様」と言われ、客は何でも言いたい放題・したい放題、一方店側は客に頭を下げ客の言うことは何でも聞く。
ときに横着な客が店にクレームをつけるときに、「お客様は神様」を殺し文句にします。
これに対して副社長は客のマナーを正そうとしてこのような貼り紙をしたそうですが、効果は上々だそうです。

でも、このお店、決してお堅いところではなく、右の貼り紙に「当店はブラック企業」「行き届かないところは、どうかお客様の空より広く、海よりも深い、大地のように寛大な心に免じて、温かく見守っていただけると幸いです」のようにユーモアのセンスもたっぷり。また、下の牛肉のイラストなどパロディやブラックユーモアもあって、それが店と客の間の良好な信頼関係を生んでいるようです。

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貼り紙を考案した副社長曰く、
「貼り紙の3つの言葉『おい、生ビール』『生一つ持ってきて』『すいません。生一つください』は、貼り紙を作ろうと思ったその日に、実際に私がお客様に言われた言葉をそのまま文字に起こしたものです。お互い仲良くフランクな関係になるまでは、お店とお客様という対等な関係で、お互いが相手を思いやり、その一つの表現として、当たり前のようにお互い『敬語』を使いませんか?貼り紙を通じて、わたしはそう言いたかったのです」
(以上、2018年7月30日付『おたくま経済新聞』より一部抜粋)

「お客様は神様」は三波春夫が1961年頃に使い始めた言葉だそうで、その意図するところは、
「歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払って、心をまっさらにしなければ完璧な藝をお見せすることはできないのです。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。また、演者にとってお客様を歓ばせるということは絶対条件です。だからお客様は絶対者、神様なのです」
で、決して客を無条件に崇め奉る、という意味ではないとのこと。当然のことです。

「お客様は神様」は飲食店の世界だけでなく、立派なビジネス界でもよく使われる言葉です。このような恥ずかしい悪習慣は一日も早く改めてもらいたいものです。
コンロ家さんの英断に拍手を送ります。


「ジョージ学院長の元気が出るブログ」より転載
http://www.academygakuin.com/blog/

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