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中国共産党が民主化を恐れる理由

■趙紫陽元総書記と天安門

 中国共産党は趙紫陽元総書記の命日になると旧宅への接近を阻止する。中国で民主化を求める者は監視され、趙氏旧宅へ接近することすら禁止される。趙紫陽氏は1989年6月4日の天安門事件で処分された人物だ。

 趙紫陽元総書記は民主化を求める学生に平和的な解散を求めた。学生側の立場に立ったと見なされて中国共産党から処分された。そのため民主化を求める者には天安門事件の象徴になったようだ。

■中国共産党が恐れる民主化

 中国共産党は民主化を恐れている。中国で民主化が進めば誰もが政治的発言権を得る。さらに誰もが権力者である政治家になれる。そうなれば中国共産党が独占している権力を民に奪われる。中国共産党による権力独占が終了すると、民が中国共産党に変わる権力を持つ。これは易姓革命になると中国共産党は考えているはず。

 中国で政治権力を持てるのは共産党員のみだ。だがアメリカ型の民主主義を中国で行えば、選挙で選ばれた民が政治家になれる。これは民が中国共産党から権力を奪うことを意味する革命。

■アラブの春を恐れる中国共産党

 民主化を恐れる中国共産党はアラブの春を見て、民主化が革命になることを確信したはずだ。アラブの春はトップダウン型の国家構造にボトムアップ型国家構造の民主化を適用した。しかもアメリカ型だから、民が国王から権力を奪う革命の輸出になった。

法体系
大陸法:トップダウン型
英米法:ボトムアップ型

トップダウン型:権力(国王)が定めた法律で民を拘束する→運用目的→階級の平等化
ボトムアップ型:民が法律を用いて権力(国王)を拘束する→運用目的→権力の平等化

 アラブの春はトップダウン型の国にアメリカ型の民主化を輸出した。トップダウン型では階級社会だから政治家になれるのは一部。この社会にアメリカ型の民主化にすると、誰もが政治家になれる。誰もが政治家になれるなら権力の奪い合いが生じる。これは今の権力者から権力を奪う世界なので革命になる。

■民主化は易姓革命の種

 アメリカはアラブの春で革命を輸出した。これが意図的なのか結果論なのか不明。だが今の中国で民主化が進めば間違いなく革命になる。中国共産党が民主化を恐れ、趙氏を恐れる理由なのだ。

 今の中国は共産党による一党独裁。これを民主化で政治権力を開放すれば、社会主義・共産主義以外の政治思想を受け入れることになる。さらに共産党よりも別の政党が多数派になれば、中国共産党は中国の政治から排除される。

 誰もが選挙で選ばれて政治家になれるなら、今の中国共産党は政治権力を奪われる。これは易姓革命だから民主化は恐怖の根源になる。

■外国の民主化支援

 アメリカ・イギリス・カナダ・日本などはボトムアップ型の民主主義。この様な国からの民主化支援は中国国内の反乱分子を支援する行為。アラブの春で中国共産党は警戒心を強めたはずだ。

 ならば民主化を支援したと見なされたら逮捕される可能性がある。ファーウェイとの関連でカナダ人が中国で拘束された。これはカナダでファーウェイ幹部が拘束された報復と言われている。拘束されたカナダ人の中に民主化活動家と接触した人物がいたら? 中国共産党から見れば革命を支援するスパイ。だから拘束されたのでは?

 中国共産党から見ればファーウェイ幹部拘束の報復と同時に、革命を支援するスパイの拘束。これは一石二鳥。

■民主化支援は間接的な戦争

 戦争は軍隊同士が戦う直接的な戦争だけではない。戦前のアメリカは日本軍と戦う蒋介石に物資を供給して支援した。この様な間接的な戦争も存在する。国際社会では間接的な戦争は黙認されるから、中国の民主化支援も間接的な戦争になる。

 アメリカ・イギリス・カナダが中国に対して、民主化支援で間接的な戦争をしている証拠はない。意図的に民主化支援をしていなくても、結果的に支援している事はあり得る。この区別が付かないのが現実。

 最初は間接的な戦争の意図はなかったが、中国との関係悪化で間接的な戦争に移行した可能性もある。だが中国共産党から見れば外国の介入と断定する。

■日本はどうなる?

 日本はファーウェイ関係でアメリカの主張に同調。日本からファーウェイ製品を排除することを決定した。ならば日本も報復を受ける可能性がある。しかも中国の民主化活動家と接触した日本人は、スパイ容疑で拘束される可能性が高い。

 日本人ジャーナリストだとしても、民主化活動家と接触するだけでスパイとして拘束される可能性がある。これはファーウェイ幹部逮捕の報復であり易姓革命防止になる。中国としては報復を隠れ蓑に易姓革命防止が出来るので好都合。

 中国共産党は民主化弾圧をすれば国際社会から批判される。だがファーウェイ関係の報復ならば誤魔化せる。中国共産党がこの様に考えたら、日本人拘束を悪用される可能性を考慮すべきだ。

■日本はどうする?

 日本は中国の民主化を支援すれば間接的な戦争を行うことになる。これは軍隊を用いない中国との戦争。しかも民主化支援だから国際社会からは評価されるが批判されない。

 日本が民主化支援で間接的な戦争をしなくても、中国共産党は日本人を拘束する可能性がある。この対抗策は日本が中国人スパイを拘束することだ。そして中国が拘束した日本人と交換する様に交渉する。

 こうでもしなければ日本政府は自国民を保護できない。交渉は交渉材料が有るから成立する。だから日本も中国人スパイを拘束して交換材料にしなければならない。

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