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  • 彩島 うた
    彩島 うた
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    ココ浅井
    ココ浅井
    ブラジル在住
    きむむ
    きむむ
    大学院生
    三井 俊介
    三井 俊介
    陸前高田市議会議員

    年賀状を卒業する人が増えている! 平成最後の年賀状事情とは?

     年明け、外からバイクの音が聞こえると、窓に顔を付けて郵便配達員が来たのか確認をする。これが子供時代からの年始の習慣でした。自分が書く年賀状数は少ないので大抵は両親宛の年賀状なのですが、そこに交じって知人友人からの年賀状が届いていると普段の手紙以上に嬉しくなったのを覚えています。大人になった今でも、出す人数は少ないですが、少しでも届いているとやはり嬉しいものです。日本独自の歴史ある風習ですが、今年は平成最後で元号が変わるということで「卒年賀状」を宣言する人が増えているとか。その背景には何があるのでしょうか。

    SNSの普及、就活のために年賀状じまいをする人増加

     年末、大掃除をしたり、親族で集まったりと忙しい中、義父母は「年賀状の文言や写真などを考えないと」と慌ただしい様子でした。一昨年よりは出す人数が減ったと言っていましたが、それでも100枚以上。31日にようやく印刷に着手して投函し、1日に届いた年賀状の中で出していなかった人から届いた分を三が日の間に印刷してまた投函をしていました。私自身は仕事上、年始の挨拶をしておきたい方数名と、普段あまりSNSでやり取りをしていない知人と、昨年年賀状が届いた友人数名分を作成したのですが、合わせても10枚程度でした。SNSで普段からやり取りをしている人が多いため、LINE上でスタンプを送って年始の挨拶をすることの方が多いです。また、スマホでも年賀状を作成できるので、それをSNSに投稿して年賀状代わりにしたり、LINEで送る友人も少なくありません。こうしたSNSの普及もあり、若者は特に年賀状離れが進み、主人も自分から年賀状を出さず、届いた人にだけ返すというようにしています。

     若者だけでなく、高齢者の方々も平成の最後に合わせて、終活を理由に年賀状のやり取りを止めるという人も増えています。ネット通販で年賀状の作成サービスを行う業者には、「年賀状じまい」の文例を求める声が数年前から寄せられていました。昨年末、ホームページ上に「終活年賀状」として掲載したところ、予想を上回る注文が殺到し、「年賀状じまい」の文例の注文は一昨年の5倍に上ったそうです。平成最後を節目に、「貴重な人生の時間を考えたとき、モノやコトを省き、スッキリと暮らすことに思いがいたりました」というように、終活の一環として年賀状を見直す人が多いようです。

     また、体力低下のため、今後はメールで新年の挨拶をするという人も増えてきており、実際義母の友人からそのようなメールが届きました。その友人は昨年まではご主人さんが奥さんのことをネタにしておもしろおかしくその年の出来事をイラストでまとめて年賀状を作っていました。義母も楽しみにしていたようですが、今年は年始に年賀状じまいの連絡がメールで届き、残念そうな様子でした。

    面倒な年賀状習慣から脱したい、でも手書きは嬉しいからもらいたい

     年賀状じまいについては賛否両論様々あるようです。賛成派には以下のような意見がありました。

     「お互いの負担になるくらいなら、無理に年賀状を出さなくても良い。『終活年賀状』は高齢者だけでなく、若い人もやっていいと思う。年賀状は電話もメールもない時代の新年の挨拶だった。今はメールもあるし、近況が知りたければすぐに連絡できる時代。出したい人は続ければいいけど、強制的なのはよくない」

     「LINEもあるし必要ない。印刷だけで直筆のひと言もない取引先からの年賀状は特にいらない。記憶にも残らないし、紙の無駄、資源の無駄」

     確かに年賀状は作成するのも大変で、100枚以上に一枚一枚言葉を添えるのは相当しんどい作業です。義父母も今年は忙しく、言葉を添えられなかったと言っていました。しかし、もらった年賀状に言葉が添えられていると定型文だけの年賀状よりは嬉しいものです。形式上の年賀状は資源の無駄というのも頷けます。それでも取引先は会社対会社のマナーとして年賀状のやり取りをやめることは双方の意見が合わないと難しい問題でもあるでしょう。形式上でも年賀状が送られてくることで相手の誠意と本年も変わらない付き合いの約束をしているとも取れます。

     ただ、もう何年も会っていなくて年賀状だけのやり取りだけで、添える言葉もないほど関係が薄く、年賀状のやり取りが億劫だと思っているなら、自分から年賀状じまいを告げるのも良いと思います。相手も住所録に登録されているし、毎年来るから出さなきゃと思っている場合もあるので、互いに苦労が減るなら年賀状じまいをして年末を気軽に過ごすこともいいでしょう。

     一方で反対意見としては、「年賀状は毎年楽しみにしているから、完全になくなってしまうのは悲しい。手書きで手紙をやり取りする機会が少ないので、年賀状をやめてしまったら葉書のやりとりが減ってしまう。日本らしい風習を守るためにも続けるべきだと思う」と、ネット時代に手書きの大切さを守っていきたいという声もあります。印刷をして簡単には作れますが、手書きで一言添えてあるだけで受け取る側は嬉しくなるものです。手書き文化が減っていくのは悲しいものですが、多忙な現代人にとって一枚一枚に心を込めて年賀状を作成するという習慣自体がなくなっていっているのを感じます。

    住所を聞けない現代人、年賀状の値上がりも年賀状衰退の原因

     年賀状はもらえば嬉しいけど、作成するのは面倒くさい。そう思っている人も少なくないでしょう。そもそも年賀状は平安時代から既に存在しており、貴族の間で年始の挨拶をしていたと考えられています。江戸時代になると飛脚制度が充実し、庶民の間でも年賀のやり取りが広まり、明治以降に年賀状の習慣が定着したと言われています。日本郵便によると、記録が残っている昭和24年度以降では、平成15年度が44億5936万枚に上り、発行枚数が最多になりました。しかし、その後は減少傾向が続き、一昨年度は29億6527万枚とピーク時の3分の2にまで減少。昨年の発行枚数はまだ確定していませんが、追加印刷文を除いた枚数ではさらに1億8000万枚ほど下回っているようです。

     SNSの普及や終活などで、卒年賀状宣言をする人が増えていますが、そもそも年賀状を送るためには住所が必要です。SNSで繋がっているため、友人同士でも住所を知りません。近所で新しく知り合ったママ友がいるのですが、個人情報に厳しい現代で知り合ったばかりの人に住所を聞くのはためらわれます。そのため、ママ友にはLINEだけで年始の挨拶を済ませました。おそらく今後も年賀状のやり取りをすることはないでしょう。年賀状送りたいから住所を聞くということがはばかられるため、若者世代の間では年賀状を送る文化は衰退していっていると考えられます。

     また、はがきの値段が10円上がったことも原因のひとつでしょう。年賀状も10円上がってしまったので、形式上の挨拶だけでしかない年賀状のためにお金を使いたくないという人も多いと思います。手間はかかるし、お金もかかる、それならいっそ止めてしまえと思う気持ちは十分理解できます。

     年賀状は今後も減少していくでしょう。それでもなくなりはしないのではないでしょうか。やはり手書きの文面はもらって嬉しいですし、やり取りしたい同士で送り合えば、それほど多い人数にはならないので負担は減ります。10枚程度あれば、それほど面倒だとも思えなかったので、私は完全になくすよりも今のまま交流の深い人達だけでやり取りできればと思っています。

     ただ、今後日本郵便が売り上げ回復のためにさらなる値上げをして家計の負担になるようなら卒年賀状宣言をせざるを得ないので、これ以上の値上げは勘弁してほしいところです。

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