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中ロ北韓に軽視される日本の外交

■日本軽視の外交

 ロシアのプーチン大統領は日本に平和条約を求めた。日本に北方領土を返還させると思わせて、12月17日に駐留部隊用の施設を建設した。さらに駐留部隊の家族まで生活している。これは北方領土を日本に返還しない意思表示だ。

 プーチン大統領は最初から北方領土を日本に返還する意思はない。つまりロシアは日本を軽視している。これは中国・北朝鮮・韓国も同じである。

■韓国とロシアの日本向け軍事演習

 韓国は6月18日から19日に竹島付近で軍事演習を行った。さらにロシアも6月19日から21日に択捉島で演習をした。日本の外務省は韓国とロシアに抗議したが反応はないも同然。それどころかロシアは、日本からの抗議はなかったと言う始末。これが今の日本の状態で、日本の穏便外交は世界の非常識である典型例なのである。

■国際社会の基本

 国際社会は軍事を背景にした外交を行うのが基本だ。なぜなら政治の延長に戦争があり、戦争も政治の一つだからだ。

国家戦略=外交×軍事

 しかも国外では自国の法律ではなく軍事力の世界。

国内:秩序の中の無秩序を警察が担当する →治安維持(善悪論)→ハッピーバランス
国外:無秩序の世界に軍隊が秩序をもたらす →勝利(強弱論)  →パワーバランス

 国内ではハッピーバランスだが、国外ではパワーバランスの世界だ。国内では法律が適用されるから、犯罪を警察に通報すれば対応してくれる。しかし、国外では法律は適用されない。

 国際条約は国家を裁く権限を持っていないから、強国と弱国に分かれている国際社会では国際条約も口約束で、強国であれば強引に自国の意見を押し通せる世界である。

■NATOの強気

 ヨーロッパでは北大西洋条約機構(NATO)が今年の秋に4万人規模の演習をバルト海付近で行った。ヨーロッパでは4万人規模の大規模演習は16年ぶり。国際社会では無駄な緊張を作らない目的で、国境付近に4万人以上の戦力を集めないのがマナーだ。

 国境付近に4万人以上の戦力を集めると“隣国へ侵攻する意思あり”と見なされる。NATOはギリギリの戦力を集めてロシアに挑んでいる。これはアメリカ主導のリシア空爆(2018-4-7)の前に、ロシアのプーチン大統領は空爆を実行すればロシア軍が反撃すると威嚇した。

 実際は現地のロシア軍は反撃するどころか逃げて行った。これを見たヨーロッパは、プーチン大統領は決断できない男だと見なしたのだ。それを見抜いたかのように、ヨーロッパはNATOによる大規模演習をロシア向けに行った。

 ヨーロッパは拡大するロシアの覇権に対抗し、軍事力を見せ付けてロシアの覇権に挑んでいる。これが国際社会の基本的な姿だ。

■韓国とロシアの日本向け軍事演習

 韓国とロシアに共通しているのは存在感が低下したこと。プーチン大統領の存在感低下は激しく、ロシア国内の地位までが危ぶまれている。ここでプーチン大統領は強気の姿勢を見せなければならない。

 そこで選んだのが日本。日本がロシアに軍事力では挑んで来ない国だから、ロシアが日本向け演習をしても安心だ。しかも日本がロシア政府に抗議しても、無視すれば良いだけのこと。

 なぜなら日本は、無視しても軍事力で外交を行わない国だから。

 日本の政治家が穏便外交を選ぶから、韓国とロシアは強気で対応するのである。日本は抗議するだけだから、日本の抗議を無視しても安心。これを見抜かれているのだ。

 韓国とロシアは国内の支持率を上げるために日本を利用している。これで指導者は決断できる強い人間だとアピールできるわけだ。

■日本の政治家に告げる

 日本の政治家は与党も野党も反戦病を患っている。一度戦争に負けただけで全ての戦争は「悪」だと思い込んでいる。国際社会には“良い戦争”と“悪い戦争”があるのが現実だ。自国の国家主権を守る戦争は良い戦争である。

 これを拒絶して軍事力を背景に外交を行わない。だから韓国とロシアは日本の抗議を無視するのだ。北朝鮮が日本から国民を拉致していくのも、日本政府が自衛隊を用いて救出作戦を実行しないことを見抜いているからだ。日本の政治家は一日も早く良い戦争と悪い戦争があることに気付いて欲しい。

 日本政府は抗議で終わり。何故韓国が強気に出るのか? 何故北朝鮮は日本を無視するのか? 何故ロシアは日本を軽視する? 何故中国は日本を下に見る? 理由は簡単だ。

 国際社会では軍事を背景にした外交が基本で、軍事を担保にして外交を行う。これが国際社会。政治の延長として政治があり戦争も政治の手段の一つ。日本は軍事を背景に外交を行わない。だから相手にされない。日本の政治家はこのことを理解すべきだ。

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