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護衛艦いずもの空母化は松島の再現

■黄海海戦の松島

 清国が海軍を増強し戦艦「定遠」(1885年就役)と「鎮遠」(1885年竣工)を保有すると、当時の日本海軍を上回る戦力を持った。焦る日本海軍は「松島」型防護巡洋艦に戦艦並みの主砲を搭載して対抗した。定遠と鎮遠の主砲は32センチだから、松島型にも32センチ主砲を搭載することで対抗する強引さだった。

 当時の日本の予算不足だけではなく、日本海軍内部の汚職で近代化が遅れていた。この状況下にあっても、黄海海戦は現場の指揮で切り抜けることができた。現代日本では、自衛隊総兵力は存在するだけの戦力であり、野党による不毛な魔女狩り裁判が行われている。今は中国海軍の戦力増強が目に見えているのに、野党により悪しき際限が行われている。

■護衛艦いずもの空母化

 護衛艦「いずも」は空母化によりF-35Bを運用可能。だが使えることと使いこなすことは別物で、護衛艦いずもは松島の再現と言える。F-35Bを運用すれば、空戦・対地攻撃・対艦攻撃は可能になる。だが護衛艦いずもが運用できる機体数は少ない。最初から空母運用を想定されていないので、実戦では松島と同じ強引な運用を押し付けられることになる。

 これは現場指揮官と将兵に、最初から無理難題を押し付けることになる。現場の苦闘で戦術を覆し、さらには戦略も覆させる強引さ。これでは最初から戦略が欠落している証だ。これは防衛省の責任ではなく、軍政権を持つ政治家の怠慢が原因である。

■野党による魔女裁判

 野党は証拠も無いのに魔女裁判を続けている。犯罪性が有るなら司法に任せれば良い。司法で犯罪性が明らかになれば、その時に追求すれば良いだけのこと。だが野党は必要な議論をせず、魔女裁判を続けている。

軍政:宣戦布告・停戦・休戦・国軍に戦争の政治目的を付与する
軍令:軍隊の組織と運用は経験則に従い原則として自由

軍政:法の枠内の話
軍令:憲法・法律などの法外の話

国防大臣:軍政の補佐
参謀総長:軍政に適した作戦戦力・作戦期間・戦域設定としての軍令の補佐

 政治家は軍政権を持っているから、自衛隊の総兵力や予算を決めることができる。自衛隊側は軍令権しか持たないから、必要な総兵力を進言するだけ。首相は国際社会の状況に合わせ、自衛隊の総兵力と予算を国会で議論する。

 今の自衛隊総兵力は23万人で、軍縮レベルの50万人規模よりも少ない。自衛隊総兵力は、本来は最小でも軍縮レベルの50万人で運用されるのが基本である。今の日本の政治家は、最低限の総兵力すら議論できないレベル。自衛隊総兵力が軍縮レベルよりも少ないならば、自衛隊に必要な予算すら議論できない。

 護衛艦いずもの空母化は、この様な劣悪な環境で行われている。自衛隊は軍縮レベルの50万人以下の23万人。さらに予算が少ないから装備更新が遅れている。これで勢力を拡大する中国に対抗するのは困難である。仮に中国と日本が戦争になれば、日本は過去の黄海海戦と同じ様に現場の将兵に苦闘を押し付けることになる。

■仮に日本が勝っても

 仮に日本が戦争に勝っても、自衛隊にも損害が発生する。

戦闘損失(International TNDM Newsletter,Dec 1997)

       第2次世界大戦      中東戦争
防御に失敗:2~95%(平均8%) :1~34%(平均5%)
攻撃に失敗:2~24%(平均4%) :3~13%(平均3%)

 上記の様に必ず損害が発生するから、平時から常備軍と予備役を備えることになる。短期的には予備役の投入で損害回復を行えるが、長期的には自衛隊総兵力50万人でなければ対応が困難になる。

■政治家は自衛隊増員の議論をすべき

 日本の政治家は不毛な魔女裁判を止め、自衛隊総兵力を50万人にすることを議論しなければならない。今の日本であれば、50万人規模は軍縮レベル。だから日本経済には打撃を与えない。

 むしろ日本に、20万人以上の雇用を生み出すことになる。自衛隊は戦闘用だけではなく、雇用創出にも使えるのだ。政治家はこの様なことを考えるのが本来の仕事。だから魔女裁判を止めて本来の仕事をしてほしい。

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