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辺野古埋め立て開始と宜野湾市の県民投票反対決議がデニー知事を窮地に追いやる

名護の琉球セメントの桟橋で埋め立て土砂を積載した運搬船が辺野古のキャンプ・シュワブにやって来た。そして、フロート内に入った。
岩屋毅防衛相は午前の会見で、埋め立て土砂を積んだ運搬船を含む船5隻を「キャンプ・シュワブ沖に入域させた」と明らかにしたが、午後にはフロート内に入ったのである。予定の14日に土砂を投入するのは確実になった。

玉城デニー知事は3日、名護市安和の「琉球セメント」の桟橋で土砂の積み込み作業は、桟橋の工事完了届が提出されておらず県の規則に違反していることや、土砂の保管に関しても県条例に基づく届け出がないと指摘して埋立土砂積み込みは違法であると中止命令を出した。デニー知事の中止命令で防衛局は積み込みを中止した。国は絶対に違法行為をしてはならない。違法な積み込みであるならば中止するのが当然である。
「県は桟橋が県規則などを守らず使われている不備を突いて政府をけん制し、さらに工事阻止に向けた対抗策の検討を急ぐ構えだ」
と報道されたので琉球セメントの桟橋からの積み出しは無理であり、本部町の港の修理が終わる3月末まで土砂の積み込みはできないと思っていた。ところが。たった一日で積み込みは再開した。魔術でも使わなければ積み込みはできないはずである。たった一日で積み込みができるとはどんな魔術を使ったのだろうか。積み込み再開は信じられないことである。
琉球セメントは工事完了届を県に提出した。しかし、それだけでは積み込みが再開できるはずはない。魔術は県への届け出が必要である桟橋の積み上げた土砂ではなく、採掘場から直接運んだ土砂を船に積みこんだことであった。赤土等流出防止条例が適用されるのは積み込む前に土砂を積み上げることであったのだ。積み上げないで掘削現場から直接運んで積み込めば赤土等流出防止条例に違反にはならないというのである。嘘のようだが本当のようだ。
法律に精通している左翼リーダーの北上田毅氏は、「敷地内に大量に積まれた土砂が、赤土等流出防止条例の届出がないことから中止を指示されたのだが、その土砂を使わず、直接ダンプから積み込むので条例上の問題はないというのだ。なんという姑息な手段を取るのだろうと呆れる」と述べている。つまり、姑息な手段ではあるが違法行為であるとは言えないことを北上田氏が認めたのである。今後、再開した積み込みは違法ではない。今後は埋め立て工事を県が中止することはできないことがはっきりした。

14日から辺野古の埋め立てが始まる。県民投票の2月24日まで2カ月ある。2カ月間、順調に埋め立てが続くと埋め立てを容認する県民は増えるだろう。

県民投票反対の意見書を宜野湾市議会が可決したことも県民に与える影響は大きい。
普天間飛行場は宜野湾市にある。普天間飛行場の被害を直接受けているのが宜野湾市である。宜野湾市議会が県民投票に反対した。
辺野古移設に反対ではなく投票することに反対したのである。県民は県民投票に反対した宜野湾市議会に驚いただろう。そして、考えるだろう。
普天間飛行場の被害者である宜野湾市が反対している県民投票は正しいのかどうか。宜野湾市が反対する県民投票はやる意義があるのかどうか。考えた末に投票をボイコットする県民が増える可能性がある。移設賛成の投票をする県民も増える可能性もある。

土砂の積み込みが再開したことに対しデレビ局の取材がデニー知事にインタビューするととデニー知事は答えないで去っていった。かなり厳しい顔をして。追い詰められたデニー知事である。

安倍政権と1カ月の集中協議をやり、辺野古飛行場建設費は  国想定の10倍の2.5兆円になること。完成まで13年もかかると指摘して、「一日も早い普天間の危険除去が必要だが、辺野古移設ではさらに返還が遅れることが危惧される」と述べ、工事を停止し、膨大な予算の投入から引き返す道を政府に要求したが、そんな要求は埋め立て工事が始まり、月日が進めば進むほど無力化していく。
2018年12月14日は無力化の始まりの日である。そして、2019年2月24日は辺野古移設反対が民意ではなくなる日になる。


「沖縄に内なる民主主義はあるか」より転載
http://hijai.ti-da.net/

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