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  • 二極化する香港 識者インタビュー
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  • ’14衆院選 注目区を行く
  • 第2次安倍改造内閣スタート
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  • 「援護法」に隠された沖縄戦の真実
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  • 米国の分断 第2部 反米・容共の風潮
  • 米国の分断 第1部 断罪される偉人たち
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  • オバマの対宗教戦争・第2部
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    安東 幹
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    坂東 忠信
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    細川 珠生
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    井上 政典
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    伊勢 雅臣
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    河添 恵子
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    宮本 惇夫
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    中村 仁
    元全国紙経済記者
    石平
    石平
    評論家
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    長谷川 良 ...
    コンフィデンシャル

    電通大院生開発の「失禁体験装置」から見える医療・介護の未来

     久しく介護・看護分野の人材不足などが叫ばれる昨今、「失禁」という要素も介護面での重要な課題となっている。
    これを体験できる「失禁体験装置」を開発している電気通信大学大学院生の亀岡嵩幸氏を訪ね話を聞いた。

    失禁体験装置を紹介する亀岡氏。これらの装置は手作りとのこと。

    失禁体験装置を紹介する亀岡氏。これらの装置は手作りとのこと。

    失禁体験装置という概念とビジョン

     ――「失禁体験装置」はどういったビジョンで開発をされたのでしょうか。

     「学生サークルの一つにVR(実質的現実※注1)コンテンツを作るものがあり、大学1年生の時、学園祭の企画として『おもらし体験』というアイディアが上がってきました。これは、世の中に車椅子や視力に関する体験はあっても、排泄行為に関する体験というものはなく、エンターテインメントとして価値が見い出せるのではないかということで開発に着手しました。
     プロトタイプの設計の説明や実際の展示を通して教育・医療関係の方から『これは面白いのでぜひ開発を続けて欲しい』と声をかけられました」

     ――現在の完成度はどれくらいのレベルでしょうか。

     「50~60%くらいと見ています」

     ――医療関係の方のコメントは。

     「『尿失禁ということそのものについての認知が足りておらず、偏見を持たれてしまうことが多い。しかし、いずれはそういった症状に悩まされるため、それに寄り添える認識を向上させるために役立つのかもしれない』というものと、泌尿器系の手術などを行う方たちに対し、『早期のリハビリに使えるのではないか』という言葉をいただきました」

     ――医療分野への転用は考えていますか。

     「医療分野よりはまず先に介護分野への導入が第一かと考えています。おむつ体験などと並行し学習できる内容として、介護者や看護学校へアプローチをしていきたいと考えています」

     ――企業などからの問い合わせはありましたか。

     「おむつ会社からはプロモーションに使いたいというお話があり、またエンターテインメントとして使いたいと提案してきた企業もあります」

    失禁体験装置のバックパック部。透明なパックにお湯を注いで別の装置へ送り出す。

    失禁体験装置のバックパック部。透明なパックにお湯を注いで別の装置へ送り出す。

    失禁体験装置の必要性

     ――VRコンテンツを発表するアイディアとして、この装置の開発に進まれたのは何故でしょうか。

     「巷で言われているVRコンテンツというのはヘッドマウントディスプレイを被るものになりますが、私の捉え方としては『擬似的な感覚の再現』がVR(実質的現実)であると考えています。そういった軸を元に開発を行うことを決めました」

     ――エンターテインメントへの転用にはどういうビジョンがありますか。

     「まずヘッドマウントディスプレイを使ったVRの利点として、距離を問わないコミュニケーションをするという利点があります。
     その次のステップとして、電脳空間をベースとして生活する層や、そこで経済圏を築くという要素が発生すると考えています。その時に『お腹が空く』『トイレに行きたい』という生理現象をどう知覚させていくのかということが重要になってくるのではないかと思います」

     ――今後のVRコンテンツの開発方針は「身体的感覚を通知する製品が中心になる」という見方になりますか。

     「現状では脳神経を刺激して感覚を起こすのは不可能な状態なので、今後はそういった需要が高まっていくと考えています」

    元々より大型であった装置を小型化する為のパーツ群。その思索の度合いが伺える。

    元々より大型であった装置を小型化する為のパーツ群。その思索の度合いが伺える。

    失禁の実体験と電脳世界での生活の関わり

     ――電気通信大学の学園祭への出展は予定していますか。

     「今回は展示するスペースがないのと、所属研究室での研究を紹介するため失禁体験装置の展示は行いません。今研究しているのは、仮想空間上で物体を触った瞬間にその『接触感』をどう知覚させるかという事についてです。具体的には物体を触った瞬間に、ヘッドマウントディスプレイと顔が接している面に圧力を掛けて『ものを触っている』と知覚させるのが主な仕組みです」

     ――失禁体験装置の最終的な完成目標はどの辺りになりますか。

     「実際に失禁させてしまうこと、というのが目標の一つです。バーチャルとリアルの感覚の違和感をなくして実際に失禁させるようなところもそうですが、装置のスイッチを切った瞬間に『トイレに行きたかったのが収まった』というレベルを目指しています。
     また医療や介護、教育やエンタメといったあらゆる分野に尿失禁体験の価値を伝えるということも目標としています。そのためには様々な所に常設してもらうことが必要だと考えています」

     ――実際に体験された方からはどういった声が寄せられましたか。

     「『温度の感覚がリアルだった』『本当に失禁したのではないかと思った』という意見がありました。装置を外した後に濡れているか確認される方も多かったです。
     その一方で尿意の感覚が不十分であるとも考えています。内臓感覚である以上直接刺激ができないため、外部刺激によりどうやって近い感覚を感じさせるかを考えています」

     ――以前「手打そば 田奈部」の店長の方とVRChatで交流・打ち合わせした後に失禁体験装置の展示を行ったとお聞きしました。そちらについてはいかがでしょうか。

     「実際に体験希望者を募って多くの人に体験をしてもらったのはとても良かったです。ですがオペレーションがとても大変で、普段なら2~3人でするところを、自分一人で大半の作業をやったり、その場にいた方に手伝ったりもしてもらいました。内容についてディスカッションをすることも出来て、有意義な場となりました」

     ――最後に、電脳世界(※注2)での身体感覚の拡張や延長が進んだ先のビジョンとしてはどういったものを考えていますか。

     「電脳世界で生活することは将来自然になっていくと思います。一方で身体感覚の研究のニーズとして現実世界で身体が動かない人が現実世界で動かせるようになるという義手や義足の延長といった側面があると考えています。
     だからこそ、どちらか一方に寄るのではなく電脳世界と現実世界双方の活動圏が広がっていくのではないかと思っています。
     人間を研究すればあらゆる分野に応用が効きますし、現実世界には深海やジャングルといった未開の地があるように電脳世界をある種『未開の地』と捉えれば、そこで活動できる人間が多く増えてくるのはとても面白い現象ではないかと考えています」

     ――本日はどうもありがとうございました。

    亀岡氏の近影。今後注目を集める分野を熱く語られた。

    亀岡氏の近影。今後注目を集めるを熱く語られた。

    * * *

     超高齢化社会という言葉が出て久しいが、その一方で介護や看護といった業種の人手不足が深刻だ。また「高齢者介護」への忌避感もある中で、将来「やらなくてはならないこと」に備えるアプローチの一環として「排泄行為」という偏見を抱かれがちなものをどう学習させ当たり前のものとして定着させていくのか。
    今回のインタビューではそういった生活の底に横たわる、誰もが見たがらない問題に切り込んでいく姿勢を見ることが出来た。「デジタル化」という言葉の先にある未来が、万人に幸福であるものだと願ってやまない。
    (聞き手:市村龍二)

    ※注1:日本VR学会ではVRを「本質的な要素を持った現実」というニュアンスで定義しており、本記事内では「実質的現実」と記載。https://vrsj.org/about/virtualreality/

    ※注2:不特定多数の接続者が情報を取得・放流できるコンピュータもしくはネットワーク上の仮想的空間。近年では「仮想世界」「バーチャル空間」「サイバースペース」などと言い換えられる事もある。

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