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中国とアメリカを知る地政学

■戦略の土台

 世界に存在する国は大陸国家と海洋国家に分けられる。これは地政学による区分で、人間で言えば男女の性別に該当する。男と女でも生き方が異なるように、世界に存在する国家も大陸国家と海洋国家で異なるから生き方が異なってくる。

 生活環境が人間の考え方と行動に影響を与えるので、国家の在り方も影響を受けている。これは地政学と呼ばれ、国際社会を知る知識だ。

■大陸国家と海洋国家

 大陸国家は土地から富を得ているので、土地が広いほど豊かになる。しかも土地を独占しなければ富を独占できないため、大陸国家は、隣接国を併合して同心円状に拡大する傾向を持つ。

 海洋国家は海の海外貿易で富を得ているので、海の道路と言える海上交通路を重視する。そのため海洋国家は、海に線を引くように国同士を繋げる傾向を持つのである。

■大陸国家と海洋国家の政治と思考

 大陸国家は土地から富を得るから、土地を独占して管理するようになる。そのため国内では独裁的になる。大陸国家は国内で反乱を抱えているから外国には民主的に振舞い外国の介入を回避する傾向を持つ。

 海洋国家は海の貿易で富を得ているから、外国との取引で独裁的になる。そうしなければ貿易で利益が得られないからだ。海洋国家は外国に敵が多くなるので、国内では民主的になり外敵に対抗する傾向を持つ。

 戦争にも大陸国家と海洋国家の違いが出てくる。陸戦では燃料が尽きてもその場に留まれる。だから陸戦では“必要性”で思考する。海戦では燃料や食料が尽きれば海を漂流する。だから燃料が尽きる前に基地に帰還しなければならない。この様な条件では“可能性”で思考する。

大陸国家:国内は独裁で国外には民主的
海洋国家:国内は民主的で国外には独裁的

大陸国家:必要性で思考する
海洋国家:可能性で思考する

 大陸国家は海にも陸戦思想を持ち込む傾向がある。今でいえば、中国が南シナ海に進出し、海を占領(独)することになるというようにだ。

第一列島線、第二列島線
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E4%B8%80%E5%88%97%E5%B3%B6%E7%B7%9A#/media/File:Geographic_Boundaries_of_the_First_and_Second_Island_Chains.png

■国際社会は地政学的対立の世界

 大陸国家と海洋国家の対立関係は、ペロポネソス戦争(紀元前431年から紀元前404年)から現代まで不変である。

イラク戦争
大陸国家:ロシア・中国
海洋国家:アメリカ・イギリス

イラン核疑惑(ホルムズ海峡封鎖発言時)
大陸国家:ロシア・中国・イラン
海洋国家:アメリカ・イギリス

 最近知られた対立では、大陸国家と海洋国家が対立している。これは政治的な考え方が異なるので、常に対立の原因になるのだ。

■中国は南シナ海を占領する

 大陸国家の傾向と中国が公開した第一列島線と第二列島線を見れば、中国が同心円状に拡大する傾向を確認できる。中国も大陸国家だから、海も占領することを意味する。

 これは南シナ海を占領し、外国の侵入を排除することを意味する。そうなれば海洋国家である日米は南シナ海を使えない。

 これは海洋国家には死活問題であり、日米は協力して中国による南シナ海占領を阻止しなければならない。

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