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中国の軍拡と農業問題

■中国の軍拡

 中国は1950年代から核兵器の保有を渇望し、次に軍隊の近代化を望んだ。核開発と軍の近代化は別物で、核開発に資金を投入すると軍の近代化が遅れ、軍の近代化を行えば核開発が遅れるジレンマに苦しんだ。

 中国は1990年代から世界の工場として歩み外貨を稼いだ。稼いだ金で核開発と軍の近代化に邁進。2000年代に入ると、アメリカに対して挑戦するまでの軍拡を行った。

■無視された農業

 中国はグローバル化を受け入れると、世界の工場として成功する。安い賃金で働き世界に輸出する。これで中国は市場を獲得する。中国は短期間で近代化したが、それは国家の土台である農業を無視した近代化だった。

 生産者の多くが工場で働くと、農業の生産者が減少した。食料を生産する農業は人力が大半で、農業の近代化は行われていない。農業従事者が減少するなら、機械化で近代化を行わないと生産力は低下する。

 このことは産業革命でイギリスが体験しており、他の国も農業から重工業に移行すると同じ体験をした。つまり中国は、政治システムは未だに農業を土台としており、重工業のシステムに移行していない国。

■生みの苦しみを体験する中国

 中国の政治システムは未だに農業を土台としており、農業の機械化による近代化が遅れている。これは中国の致命的な弱点で、食料を外国から輸入することで誤魔化している。農業の近代化を行ってからの食糧輸入と、近代化していない状態での食糧輸入は別物。

 外国から食糧輸入を行う場合、戦争になると輸入は制限される。中国が外国と戦争すると、中国は食料生産を国内に依存する。農業の近代化が遅れると、不足分の食糧は補えない。これは中国の致命的な欠陥と言える。

 中国は農業から重工業に移行したのであれば、農業の近代化を行わなければならない。これは避けては通れない生みの苦しみになる。これを乗り越えてこそ、中国の政治システムは真の世界の工場になり得る。

■弱点を抱えた中国

 食糧生産は国家の土台であり、国民が飢えると政情不安になる。農業の近代化で対応できるが、これは国家規模で対応しなければ間に合わない。中国が外国と戦争すると、海外貿易の船舶は利用が困難。なぜなら中国を飢餓に追い込むために、海外貿易を遮断することは常道。

 中国は南シナ海からインド洋まで基地を建設して海外貿易を保護しようとしている。だがそれ以外の海域の航行は保護できないのが現実。さらに南シナ海とインド洋に接する国が反中国に回ると、結果的に海外貿易を保護できない。

■トランプ大統領は何をするのか

 仮にトランプ大統領が中国の弱点に気付いていれば、アメリカは中国への食料輸出を武器にする。アメリカが中国への食料輸出を停止すれば、中国の食料は一気に高騰する。そうなれば中国経済は悪化し治安も悪化する。

 トランプ大統領の食料カードは最後の札。中国が譲歩すれば使わないが、譲歩しないならば容赦なく使うだろう。

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