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病気になる前に「深夜のママ会」「ママ閉店宣言」で息抜きをする現代ママ事情

 2年間で92人自殺という数字が出た「産後うつ」。核家族化が進み、近所のコミュニケーシも薄れてきた現代社会で、一人で育児をする“ワンオペ”育児が当たり前のようになってきました。特に初産や高齢出産の場合に産後うつになる人が多いというデータもありますが、初めての不慣れなこと、体力も低下して育児に対する不安な心がうつになる原因だとされています。夫からの協力が得られたとしても、主に育児をするのは母親です。育児の方法も一昔前のものとはだいぶ変わってきている現代、今時ママの事情にも変化が訪れているようです。

深夜のママ会は、夫の理解があれば良し

 ネット上で、今時ママたちの言動が賛否両論をよんでいます。

 8月6日、読売新聞の掲示板サイト「発言小町」にこのような投稿がありました。
 「夫に子供を預けて、定期的に21時頃からママ友と食事をしています。23時に集まって翌朝までファミレスで過ごしたり、居酒屋で語ったりしたこともあります。夫が会社でそのことを話したら『あり得ない!』と否定的な意見が多かったようです。深夜のママ会、どう思いますか?」

 投稿主は1歳の子どもを持つママ。定期的にママ友と夜遅く食事に行っており、翌朝まで帰らないこともあるとか。同サイトのユーザーからは、
 「楽しそうでいいなって思いますね。(中略)そういう時間がないと、やっていけないとも思いますよ」
 「深夜のママ会で、子育てのあれこれ、旦那への不満あれこれ、話してストレス発散して、明日からまたお母さんがんばるんだもんね、いいと思います」
 「男性が夜奥さんや子供を置いて飲みに出かけるのは一般的。男はよくて女はダメだなんて、批判する人たちはおそらく古い考えの人間なんでしょうね」
 というように、深夜のママ会に賛成する意見が寄せられました。一方、反対する意見も。

 「私がありえないと思うのは『朝まで過ごす』ことです。翌朝、家に帰って寝るんですよね?その間、お子さんの面倒は誰が見ているのですか?」
 「私もたまに集まってましたが23時なんて基本は解散する時間です。23時集合なんて考えられません……」
 「お子さんが保育園や幼稚園に行くぐらいまで我慢できないのですか?」

 完全に深夜のママ会に反対するという意見よりも、投稿主の子どもがまだ1歳であるため、ママ会自体はよくても深夜から朝方という時間帯に疑問を持つユーザーが多数見られました。この他、「頻度による」、「夫がオッケーなら良し」といった意見もあり、息抜きできずにいるよりも、たまには夫に子供のことを任せて休むのもありという人が多いようでした。

 お酒を呑みたい人は深夜にママ会をしなければいけない理由になると思いますが、次の日に疲労が残ってかえって育児が大変にならないか心配になります。それでも深夜にママ会をすることを夫も納得して、育児がおろそかにならなければいいのではと思います。ただ、深夜のママ会の話を聞いたときは驚きました。娘も同じく1歳なので、夜泣きはしなくなりましたが、熱いのか、寒いのか、たまに夜中に起きてぐずることがあります。主人は夜中、ぐずる程度の声では起きないので、夜に自分がいないのは不安になるため、他のママも夜中に子供を家に置いてくるのは気がかりではないかと思ったのですが、案外そうでもないママも少なくないのかもしれません。

 また、パパからしても、自分が呑みに行って遅く帰ってくることを考えたらママもそうしたらいいと思う人も多いのでしょう。実際、主人に深夜のママ会についてどう思うか聞いてみたところ、頻度が多くなければたまにはいいんじゃないと言っていました。

ママはコンビニではないが仕事でもない

 深夜のママ会の他にもうひとつ、SNSで賛否の意見が寄せられている投稿があります。夫が妻の「ママ閉店」宣言について投稿した内容です。5歳、3歳、1歳の3人の子供をもつ家庭で、妻が時々「はーい、もうママ閉店でーす」と宣言をするとか。夫によるとこの宣言を発動した妻は、すぐにママを店じまいし、テレビを見たりスマホをいじったり、自分のために時間を使うことができるというのです。さらに、ママと呼ぶことも禁止となり、あだ名で呼ばせるという決まりもあるそうです。夫は、子供の世話や家事育児など24時間休みなく働き続けている母親たちに対して、「閉店したらいい。急きょ閉店するのがいい」、「今日は暑いし外に出るのも危険。こんな日は『閉店チャンス』」だと投稿の中で提言しています。

 この休憩時間を設けようという呼びかけはツイッターで拡散され、共感の声がある一方、育児放棄と捉えられるという批判する意見もあり、賛否両論が交わされています。

 ママ閉店宣言に肯定的な意見としては、「ママは子供を産んだら死ぬまでママだよ、そんなの本人が1番わかってる。でも、ほんの数時間、ママの肩書き外してリラックスすることすら許されないなんておかしい。ママはコンビニじゃない」、「『ママ閉店』を求めている母親は緊急避難なんじゃないかと思う。子どもに閉店以上のひどいことをしないための」、「閉店出来ないまま、病んで、復活した今、『あぁぁ閉店ガラガラしても良かったのね?!』と苦笑いしてます。世のお母さん達!病んだら余計家族に負担がかかります」という、病気になったり、虐待につながったりするよりも休む時はちゃんと休んだ方がいいということで賛成する意見が多数ありました。

 一方で否定的な意見としては、「ママは閉店できるらしいですけど子供は子供閉店できないじゃん 力関係の不均衡を自覚した上でそれを盾にして自分だけ好き放題やることがなんでこんなに褒め称えられてるの?怖い」、「人生を子供に捧げる覚悟が無いなら、産むな。そんなんただの一時的な育児放棄じゃないか」、「私は『閉店』なんて言葉を使わなかった自分の母を尊敬しています。子供達に育児は仕事と思って欲しくない」など、子供の立場を考えるとママを閉店するということに疑問を持ち、親としての責任を果たしていないと批判する声が目立ちます。

 母親としての立場や責任は子供を産んだ以上、途中で投げ出せるものではありません。しかし、育児でストレスが溜まって自分をコントロールできずに虐待をしたり、うつになったり、病気になったりする場合もあります。その予防として、ママを一時閉店することは最悪な事態を招くよりは良いアイディアだとは思います。

 ただ、100%良いアイディアではないというのが賛否を分けた原因でしょう。子供からすれば「ママ」という立場は仕事なのか、時間制限つきのものなのか、ママではない時はどのような存在だと思って接すればいいのか、困惑することもあるかもしれません。まだ幼いのでそこまで考えられないかもしれませんが、先のことを考えると、ママも休まないといけないからと遠慮してやってもらいたいことが素直に言えない、何か重大なことがあっても仕事として思っているなら迷惑はかけられないと思うようになれば、信頼関係が薄れてしまうのではと懸念されます。

 四六時中ママとして子供の前で良い親であろうと努めるのは簡単なことではありません。息抜きをしたくもなります。ママは休んでもパパがいるならいいかと閉店をしたくなる気持ちもわかります。しかし、子供からすればママとパパ、2人とも親なのです。親としての閉店は一生ありません。閉店するなら子供が寝てからでもいいのではないでしょうか。

 確かにママはコンビニではありませんが、仕事として捉えるものでもありません。一番手のかかる時期はわずかです。そのわずかが終わりのない長い時間に思えることもありますが、お世話をする必要がなくなって全部自分でやるようになった時、今度必要になるのは心のケアです。そのケアをうまくできるかどうかは、一番手のかかる時期にどれほど子供に投入したか、どれほど愛してあげられたかによると思います。私はそう思って日々子供に接しています。いうことを全然聞いてくれなくて強く言い過ぎたり、仕事や家事に没頭して構ってあげられなかったり、反省点も多くあります。反省しながらも愛する努力をする生活の中で、子供だけでなく自分も成長させられているなと実感しています。

 完成した親はいないので、100%愛情を注ぐことが難しいこともあります。どうしても親として責任を果たせないと思う時もあるでしょう。一時的に閉店したり、ママ会で発散したりしてもいいと思います。ただ、あまりその時間を持ちすぎても子供との信頼関係が薄れるので、良い加減を模索しながらママの心のバランスを取っていけたらいいのではないでしょうか。

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