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イージス・アショアは防御用の兵器

■イージス・アショアに反対する人々

 イージス・アショアの配備候補地で説明会が開かれた。すると防御用の兵器でも配備に反対する人が出ている。イージス・アショアは「盾」であり、日本の国防を強くする。人体で言えば免疫細胞のようなもの。免疫細胞まで否定すると、自分の生命を脅かすことになる。

■攻撃するなら日本全土

 イージス・アショアを配備すれば攻撃目標になる可能性はある。だが大陸間弾道ミサイルの弾頭が核弾頭ならば、日本全土が攻撃目標になる。日本を攻撃する核弾頭は軍事目標だけではない。民間人が生活する都市も攻撃される可能性がある。

 仮に軍事施設だけを核攻撃しても、核爆発と放射能汚染は広範囲に及ぶ。そうなれば一つの県は確実に放射能汚染で苦しむ。風向き次第では複数の県が放射能汚染で苦しむ。

 イージス・アショアの配備は、可能な限り核弾頭を迎撃するためのものだ。大量の核弾頭を一斉に発射すれば、今のミサイル防衛システムでは完全な迎撃は不可能。

 しかし、ミサイル防衛システムを配備することで、日本に着弾する核弾頭を減らすことができる。今の技術ではこれが限界。全ての核弾頭が日本全土で炸裂するよりも、数発の炸裂に留めることができれば、大部分の人命を救うことができる。

■核攻撃は容易にはできない

 核保有国の核弾頭は今では政治用の恫喝兵器になった。冷戦期は本気で相手国を核攻撃する世界だった。だが核保有国は気付いた。相手国を核攻撃すれば、攻撃した国で生活する外国人も巻き込むことを。

 仮想敵国を核攻撃すると、そこで生活する外国人も巻き込まれる。すると巻き込まれた国は怒り狂い、核弾頭を発射した国に報復する。すると報復する国が増加して、結局、核攻撃した国が不利になることが判った。

 核保有国は核弾頭を戦術使用すれば“使える核弾頭”になると考えた。だが戦術兵器として核弾頭を使っても、被害は戦略核と同じになる。その結果、核保有国は政治用の恫喝兵器として使うようになっている。

■イージス・アショアの役割

 イージス・アショアの役割は、核保有国の政治的恫喝を低下させることにある。ミサイル防衛システムが配備されると、弾道ミサイルを段階的に迎撃する。配備しなければ100%着弾するが、ミサイル防衛システムを配備すれば着弾は30%に抑えられる。

 核保有国にとっては着弾率が30%になるだけでも、攻撃をためらう理由になる。なぜなら、政治的恫喝が30%まで低下させられるからだ。

■嫌がる中国とロシア

 核保有国の中国とロシアは反日。さらに日本がイージス・アショアを配備することを嫌っている。中国とロシアが日本のイージス・アショア配備を嫌う理由は、自国の政治的恫喝が低下するからだ。

 日本はミサイル防衛システムを盾にして弾道ミサイルへ対抗。中国とロシアは盾であるミサイル防衛システムを突破するには、核弾頭の数を増やすしかない。これは実行可能だが、それには大金を使うのです。

 日本がミサイル防衛システムを配備すれば、核保有国に核攻撃のハードルを上げる効力を持ちます。だから中国とロシアは嫌がるのだ。

■イージス・アショア配備に反対する人

 日本の防衛力を高め、核保有国の政治的恫喝を低下させるのに反対する人がいる。相手国への攻撃ではなく自国を防衛することに反対するのだ。軍事に拒絶反応を示す人もいるだろうが、反対する人の中には中国とロシアの工作員がいるかもしれない。

 仮に工作員がいるとすれば、それだけ中国とロシアには都合が悪いのだ。都合が悪いということは、イージス・アショアは既に「有益な兵器だ」と中国とロシアが認めて、宣伝したことと同じである。ならば積極的にイージス・アショアを配備しよう。

 上岡 龍次(うえおか りゅうじ) 戦争学研究家、1971年3月19日生まれ。愛媛県出身。九州東海大学大学院卒(情報工学専攻修士)。軍事評論家である元陸将補の松村劭(つとむ)氏に師事。これ以後、日本では珍しい戦争学の研究家となる。

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