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  • 彩島 うた
    彩島 うた
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    ココ浅井
    ココ浅井
    ブラジル在住
    きむむ
    きむむ
    大学院生
    三井 俊介
    三井 俊介
    陸前高田市議会議員

    あなたの人生のスピードは速いですか?遅いですか?

     6月10日は「時の記念日」でした。1920年に東京天文台(現・国立天文台)と生活改善同盟によって制定された日本の記念日です。天智天皇が671年6月10日に漏刻(水時計)を設置し、鐘を打ち鳴らして初めて人々に時を知らせたという『日本書紀』の記述が由来で、この日が「時の記念日」とされました。

     明治時代頃までは時間にルーズだった日本人。そのため、「時間をきちんと守り、欧米並みに生活の改善・合理化を図ろう」と、時間の大切さを尊重する意識を広めるために設けられたといわれています。1日24時間、誰にでも平等にある時間。24時間では短い? 24時間あれば充分? 皆さんはどのように捉えていますか?

    日本人の待ち時間の限界を調査

     この記念日制定によってか、日本人は諸外国に比べて約束や決められた時間をきちんと守る国民となりました。ビジネスの成功の鍵も時間を守ることだとされていますが、時間を主体的に守っているのか、それとも時間に追われるようになったのか、忙しなく日々を生きる人が増えました。

     シチズンが時の記念日に際して、日常生活の様々なシーンでの「待ち時間」について、全国の20代から50代のビジネスパーソン400人を対象にインターネット調査を行いました。公共施設、日常生活、スマホやPCに関するIT時代ならではの待ち時間など、様々な場面、状況でイライラを感じるまでの限界時間を調査。

     公共施設では、ある程度の待ち時間を覚悟しなければいけません。例えば病院ですと混んでいる時間帯や病院の規模にもよりますが、長い時であれば1時間待ちになることも覚悟していかなければいけません。結果では、15分、30分と短時間でイライラする人が増加し、約6割が限界は45分だとしています。病院ほどではないですが、待ち時間の覚悟がいる場所が役所。15分、10分が限界だという人が多く、15分までに約6割がイライラを感じるという結果でした。

     日常生活での待ち時間では、エレベーターや歩行者としての信号待ちなどの限界時間を調査。どれも短い時間ではありますが、エレベーターと信号待ちは1分から1分以上になると約6割が限界を感じてイライラしてしまうという結果に。エレベーターの限界時間を年代別に見ると、20代が最もせっかちで、10秒から30秒までの間に45%がイライラを感じていることが分かりました。エレベーターの待ち時間自体がイライラしてしまうのでしょう。

     確かにエレベーターの待ち時間は短いに越したことはないですが、ベビーカーで商業施設や駅などのエレベーターに乗る時は、待ったとしても既にスペースがなくて乗れず、何度か見送るケースも少なくありません。1人の時はさっと乗って早く目的の階まで行きたいと思いますが、ベビーカーを押している時は、乗れないことも考慮して、数分待つ覚悟をするようになりました。

     歩行者として信号を待つ時も、1人であれば青信号が点滅していれば走って横断歩道を渡りたい、待つ時間がもったいないと思うのですが、子供連れであれば安全の方が優先されるので、点滅していれば無理に渡ったりせず、むしろ安全に渡る前に一息つく余裕が欲しく、横断歩道の待ち時間を望むようになりました。

     IT時代ならではの待ち時間では、スマホでウェブにつながるまでの待ち時間は、10秒以内が最も多く、20代では3秒から10秒以内に約7割の回答が集中しており、最も早さを求めていることが分かります。スマホも性能が上がり、ネット環境や動作の速さが購入の決め手の基本だという若者が多いでしょう。2秒、3秒でウェブに繋がるのが当たり前となってきたため、10秒待てばイライラを感じるのも頷けます。

     また、携帯電話にメールを送信してから返信があるまでは、1時間を超えるとイライラしてしまう人が半数で、1分から1時間の間でも46.2%がイライラを感じているようでした。ビジネスの関係なら仕事をどんどん先に進ませるためにも1時間以内に返信をする必要があるということが分かりました。ただ、仕事が絡んでいない知人、友人や家族であればイライラするまでの時間にもう少し余裕が持てるのではないかと思います。

     ただ、それは携帯メールの話であって、無料通話アプリの場合はまた少し待ち時間の感覚が変ってきます。一番多いのは1時間超が半数と携帯メールとあまり変わりないですが、1時間以内では51%がイライラを感じているので、携帯メールよりは若干早い返信が求められていることが分かりました。

     携帯電話はビジネスだけでなく、今や誰にとっても常に持ち歩き、目に見える範囲内に置いておくことが当然となっています。通知をオンにしておけばすぐにメッセージがきたことがわかり、既読かどうかも分かるので、返信はなるべくすぐに返して欲しいと、特に若者はそう思っている人が多いでしょう。私も仕事でなく、他愛ないメッセージだとしてもアプリにメッセージがくればすぐに返すのが当然で、多少時間を置いてしまった時は「返信おそくなってごめん」と謝るようにしています。特に急いでいる内容ではないのに、なんだか申し訳ない気になってしまうのです。アプリのメッセージはチャットの感覚ですぐに返信をすることが当然だという暗黙のルールがあるように感じてしまいます。

    人生のスピードは人それぞれ

     シチズンの意識調査を通して、自分自身の時間に関する意識も改めて考えてみましたが、私は結構せっかちな方なので、仕事や家事などはなるべく早く済ませて、終わった後の自分の時間をどう有意義に過ごすか、どう自分だけの時間を作るかということを考えて生活しています。結婚する前は自分だけの時間は多く、もて余すこともあったのですが、結婚して子どもが生まれてからは、子どもが寝てくれないと自分だけの時間は当然なく、それが当たり前だと受け入れるようになるまではちょっと時間がかかりました。

     結婚する前より、結婚してからの方が時間をより有効的に使うよう仕事や家事にかける時間をなるべく抑えるようテキパキと動くようになりました。もともとせっかちだったのがさらにせっかちになり、生き急いでいるのでは?と、ふと考えたことがあります。もしかしたら自分は早死にするから、人生の残り少ない時間に背中を押されているのかもしれない。馬鹿げた話かもしれませんが、自分ではない誰かの意思によって、婚期や仕事も逃してはならないとせっかちに行動してきたように感じたことがあります。

     それを母に話すと、「それがあんたの人生の速度なんだから、生き急いでいるってことではないんじゃない」と言われました。簡単な話ですが、なるほどと腑に落ちました。時は誰にでも平等に与えられていますが、それぞれが自分のペースに合わせた人生の時の中で生きている。人生の速度は誰かと比較して考えることはできないということに気づかされました。

     現代人は忙(せわ)しないと言いますが、時代の波に乗った時の流れであって、古来の日本のようにスローな時の中では特に若者は生きていけないのだと思います。定年を迎えた方々が第二の人生を歩もうと、忙しなく働いていた過去とは決別してスローリーに生きたいと思うことは自然なことかもしれません。

     しかし、現代人は忙しない、IT時代の早い時の流れについていけない、と、現代の時の流れに意固地に逆行しようとするのは残念なことのように感じます。人それぞれの時のスピードがあり、その時代のスピードがあります。それに従うのか、逆らうのかは個人の自由であり、その人の人生のスピードになります。自分に合ったスピードの人生を見抜き、それに沿って生きていくことが、時間との上手な付き合い方なのかもしれません。

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