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中国、監視社会への道②

 会員学生の皆さん、こんにちは。

 前回は中国が完成を急ぐ監視社会について

1 顔認証識別技術で、たくさんの人混みからターゲットを逮捕
2 ネットワーク管理者からの通信会話管理
3 政府が監視統制のため公民に対し、携帯電話のカメラ画像と動画を利用するためのソフトのダウンロード許可を強要
という3つの施策を進めていることをお伝えしました。

 中国の警察はもう随分と前から、目新しいものがあると開発を待たずにすぐに導入し、治安維持に活用するなど躊躇がありません。

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 もしかすると今年の夏は中国旅行に!なんて考えている方もいるかもしれませんので、今日はその続きをお伝えしますね。

4 人々がネット上で購入した物を監視

 アリババ(中国の最大手情報技術会社)では先日、彼らの芝麻信用システムには、ユーザーのネット上の活動を元にした採点方式が採用されていると話しているとのこと。

 芝麻信用システムは、独立した第三者信用調査機関システムです。

具体的には、クラウドコンピューティングにより、

● 個人のメールや、
● クレジットカード消費金額、
● ファイナンスリース、
● ホテルの部屋の予約宿泊情況、
● 旅行、結婚・恋愛などのジャンル別情報、
● 学生サービス、
● 公益事業サービス

など100以上のデータに機械学習などの技術を応用し、個別客観的に分析して、これを元にユーザーにマーケティングを展開しメールを提供するサービスです。

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 日本で言うと、ユーザーの閲覧・購入履歴などから嗜好や経済情況を把握して、画面に出てくる「アマ●ンのおすすめ」みたいなものを、広告欄として表示させるサービス機能です。

 日本の警察の場合、テロリストがネットショッピングしたことを認知し、例えばアマゾンに個人の購入履歴を確認照会する場合、

1 その照会の対象が疑うに足りる要件を十分に満たしているかなどが、係長クラスから署長クラスまで確認決済された上、

2 立件する場合はこれを検事が、捜査の対象となった端緒から確認、

3 裁判では弁護士がこれを突き崩そうとし、

4 裁判官が総合的に判断する

というプロセスを経て、有罪か無罪かが確定します。

 これに加えて先日左翼側が【共謀罪】と騒いでいたテロ準罪については、共謀の事実を立証した上で、爆弾を構成する部材を購入した事実について、上記104をクリアしなければ、警察はテロリストを有罪に結びつけることができないどころか、左翼弁護士に不当逮捕で警察が訴えられる可能性があるのです(-_-;)

 その上で、客観的に見て犯人であることが明らかであったとしても、採証活動や取り調べに違法性がわずかでもあれば、裁判はひっくり返って無罪になるのです。

 先日もこんなこと+がありましたよ┐(´д`)┌ヤレヤレ


”【警察「ヤクザが放火するとこ撮影したで!」 
 裁判長「長期に渡りヤクザのプライバシーを侵害したから無罪」】”
http://hosyusokuhou.jp/archives/48816303.html


※ヤクザの車が放火されたのは事実のようですが、放火したのがヤクザかどうかは不明。ただ、常識的にこういうことを擦るのはやっぱりヤクザでしょう(^_^;)

 話を中国に戻しますと、中国の場合は、こういうことがないどころか、日本で例えるならアマゾンやヤフオク、メルカリなどと警察が直結している状態に近いので、テロリストだけでなく、中国政府がテロリストにしたい人物の購入履歴を元に即座に逮捕し有罪を確定させることが可能、ということです。

 まあ中国にも弁護士はいますが、複数から聞くところによると、民事ならまだ真剣に調査したりもするそうですが、人権派弁護士は弾圧されて逮捕されたりもしていますし、もう政治に係る犯罪になると弁護士も形でしかなく、決められた通りのセリフを言うために立ち会っている程度なのだそうな。

Hong Kong Democratic Party's Albert Ho  (C) wears mock handcuffs as he and legislator Leung Kwok-hung (top C), known as "Long Hair", attend a protest in Hong Kong on July 12, 2015, after at least 50 Chinese human rights lawyers and activists were detained or questioned in recent days in an "unprecedented" police swoop, rights groups said on July 11, with around 20 still feared to be held. The scale of the clampdown on the legal profession began to emerge when a friend of lawyers and staff at a single Beijing law firm known for its human rights casework said at least five had been detained in the last couple of days.  AFP PHOTO / ANTHONY WALLACE        (Photo credit should read ANTHONY WALLACE/AFP/Getty Images)

Hong Kong Democratic Party’s Albert Ho (C) wears mock handcuffs as he and legislator Leung Kwok-hung (top C), known as “Long Hair”, attend a protest in Hong Kong on July 12, 2015, after at least 50 Chinese human rights lawyers and activists were detained or questioned in recent days in an “unprecedented” police swoop, rights groups said on July 11, with around 20 still feared to be held. The scale of the clampdown on the legal profession began to emerge when a friend of lawyers and staff at a single Beijing law firm known for its human rights casework said at least five had been detained in the last couple of days. AFP PHOTO / ANTHONY WALLACE (Photo credit should read ANTHONY WALLACE/AFP/Getty Images)

 そうした中国のやり方を見る限り、(あくまで推測ですが)反体制的な政敵が台頭すると予測された段階で、その主要なリーダーの過去の購入履歴や通信歴などから、「違法なネタ」には至らない不倫その他「何らかの有効なネタ」が見つかれば、これを利用して脅しに使うこともあるでしょう。

 また、芝麻信用システムの技術については、同社システム総監(責任者)の李英雲が去年インタビューに応じた際、ネットゲームで一日に10時間を超える人物は「ネットの暇人」としてカテゴライズされ、またネットでおむつを買う人物は「社会的責任感を期待できる人物」(つまり家庭を持っているため責任を果たさざるをえない人間)として認識される、と答えているそうです。

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 ウォール・ストリート・ジャーナルでは、アリババを含む中国科学技術公司関連企業は政府に情報の共有を要求されている、と報じています。

 中国のネットメディア各社が、これにどの程度答えているかは不明ですが、全面協力しなければ人民日報や、その世界版の「環球時報」などによる国家規模・世界規模での事業広報は難しくなり、同意したライバル会社が引き立てられてしまいますので、ほぼリクエスト通りに応じていると考えていいかと思います。

5 警察が顔認証識別機能付きメガネを人混みの多い場所の警察官に装備させて、駅などでターゲットを探し出す

 顔認証識別メガネを犯罪データバンクに直結する犯人捜索システムです。

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 この眼鏡を開発しているLLVision科学技術公司のCEOである4T非はウォール・ストリート・ジャーナルで、この技術は0.1秒以内に1万人のデータバンクの中からデータを引き出せるレベルを目指していると語っています。

 実際にこのシステムによる検挙活動が日本でも紹介されていました。


【中国警察がロボコップ化! 「顔認証グラス」は犯罪者も誤魔化せない】
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/02/post-9501.php


警察官が犯人を探す上で目安とするのは、着替えられる服装より、顔の傷や入れ墨、指の欠損など他と比べて差異のある部分ですが、医療の発達した現在、これらの身体特徴はもうアテにならなくなっています。

しかし、顔の傷を消そうとも、指を義指で付け足そうとも、顔の骨格はいつもモロ出しでありながら同じ目鼻の位置割合の人物はほぼ有り得ません。

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顔面の整形手術をするにも、よほどの大手術で顔面骨格を変更しない限り、顔認証システムのデータ照合をくぐり抜けることはできないのです。

例えば私が身分を隠して絵本作家として中国に渡航したとしても、中国側では既に在日留学生を始めとする工作員協力者から、バキューム方式で情報を収集し、ファイリングしていますし、私の顔画像などは検索すれば結構出てきますので、多角的に分析すれば照会データの作成も可能でしょう。

・・・が、それだけに、FBの自動タグ付け機能すら毎回間違いくらい私と似ている、「不肖・宮嶋」でおなじみのカメラマン・宮嶋茂樹先生の中国入国が心配です(笑)

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※向かって右が私ですよ(^o^;)

こうした情報から抽出した顔写真データにより、対象者が中国に入国をした場合、髭を生やしていようが旅券を偽造していようが逮捕が可能、ということなのです。

逆に国外に逃亡している民主活動家などは、中国に入国したその時から把握されていると考えた方がいいでしょう。

人間社会の設計思想たる民主主義、ハードウエアたる選挙制度を充実させることなく、ソフトウェアとなるこうした監視体制を発達させた中国は、犯罪の予防・防圧・検挙に関して、今後は(おそらく都市部限定なら)日本よりかなりすぐれた検挙実績を叩き出すと思われますが、同時にこれが乱用されて、共産主義が本来憎むべき「労働階級社会」を逆に完備完成させてしまう可能性が、極めて高いと私は見ています。


「坂東学校」(会員制)より転載
http://bandou.an-an.org/

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