NPO法人の本当に効果的な中期計画の具体的な作り方とは?!(前編)
私が代表を務めるNPO法人SETでは、「日本の未来を創るリーディングカンパニー」へと進化していくことを決めました。そして、そうなるための具体的な戦略をみんなで共有し、一歩ずつ歩みを進め始めました。とても良い効果を発揮している一方、描く前まではどうしたら描けるのかあまり分からなかったので、私たちSETがどういう歩みの中で素晴らしい中期計画を策定できたのかについて、今日は書きたいと思います。(ここでは中期計画を5年間とします)。なお私たちは重要性の認識から、実際に全メンバーへの共有までの間に6カ月の時間を費やしました。皆様の参考にもしなれば嬉しいです。
強い危機感からスタートした
まず私たちは昨年6月、猛烈に「5年先の未来を描くことの重要性」を痛感しました。それは、今までとは組織の成長スピードも上がり、メンバー数も増えた中で、その現状に満足することなく、さらに次のステップへと上がっていくために、どうすればいいのか、一人一人が悩んでいました。今までは目の前の現実を一個ずつ、少しずつ変えていくことに重きを置いて活動をして来ました。その取り組みを繰り返して6年が経過する中で、私たち自身もそのやり方だけでは本当の意味で社会を大きく変えていくようなイノベーションは起こしていけないことにもがいていました。その中で、本当に掴みたい成果を掴むための具体的な絵が必要なのだということに気づいたのです。
皆でMissionに対してあるべき姿を描く
まず、中心になるメンバーが「5年先の未来を明確に掴みたい、そうじゃないと俺らは進めない」という強い危機意識を持つことが大切でした。その後、活動拠点である広田町に来れるメンバーに声をかけ、集まった有志約30人で、SETのMission(どんな社会を夢見るか?)に対して、「あるべき姿」「ありたい姿」「最高にワクワクする未来」を描くことにチャレンジしました。一人の経営者を中心に描くのではなく、初期メンバーから最近所属し始めたばかりのメンバーなど約30人で描いたことがポイントです。こうして組織のMission、Visionの大幅なアップデートの方向性を組織の1/5ぐらいのメンバーでできたことは後々大きな推進力になりました。
経営者や幹部個人のVisionをアップデートする。
さて、この次のプロセスが私たちにとってとても大切でした。それは組織のMissionやVisionが大きくアップデートされたことに伴い、自分自身の Mission、Visionともしっかりと向き合ってアップデートをかけていくことでした。これはSETという組織の代表を私自身がしているからなのかもしれませんが、組織のMissionとVisionが大きくアップデートされたのですから、当然、自分自身もアップデートさせていかなければなりません。(でも本当は自分自身のVisionが窮屈になって来たので、それのアップデートのために、組織のMission、Visionのアップデートを行ったのかもしれませんが)。
その時間を丁寧にとり、現地で活動するコアのメンバーも個人個人が向き合う時間を作ったこと(しっかり1日丸々かけて行いました)で、SETの今後にコミットメントが強く生まれたのだと思います。
中編では、具体的な絵としてメンバーへの共有方法についてまでを書きたいと思います。
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