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    安東 幹
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    坂東 忠信
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    筆坂 秀世
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    古川 光輝
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    後藤 文俊
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    早川 忠孝
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    細川 珠生
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    井上 政典
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    伊勢 雅臣
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    神谷 宗幣
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    河添 恵子
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    花渡川 淳
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    菊池 英博
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    宮本 惇夫
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    森口 朗
    森口 朗
    中央教育文化研究所代表
    尾関 通允
    尾関 通允
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    中村 幸嗣
    中村 幸嗣
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    西田 健次郎
    西田 健次郎
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    櫻田 淳
    櫻田 淳
    東洋学園大学教授
    石平
    石平
    評論家
    髙橋 利行
    髙橋 利行
    政治評論家
    土屋 たかゆき
    土屋 たかゆ...
    前東京都議会議員
    長谷川 良 (ウィーン在住)
    長谷川 良 ...
    コンフィデンシャル

    日本で顕著な新聞の信頼度の低下

    変化を阻む同業者意識

     毎年末、発表される日米共同世論調査(ギャラップ社と読売新聞、20日付)は、両国の社会構造や有権者の意識の変化を知るうえで、興味深いデータを提供しています。20年近く続いている調査の中で、私が特に注目しているのは「国内の組織、公共機関などで信頼しているものは何ですか(複数選択)」です。

     数多くある世論調査の中でも、珍しい質問です。本来は比べられないはずの異質の項目を、信頼度という尺度で選択させているのです。外国が国益を脅かし、国内社会の枠組みも変化にさらされています。国民の心理からすると、「何を頼りにしたらよいのだろうか」と、なりますね。

     米国では「信頼しているものの1位が軍隊で89%。昨年、その前年は90%強」でした。中東、ロシア、中国、北朝鮮の軍事情勢からくる不安がそうさせているのでしょう。「2位は何と病院。16年は80%、15年は88%」でした。自分の生命を外敵から守るのが軍隊、病気から守るのが病院ということでしょう。続いて警察・検察、教会が68%で並んでいます。前者は犯罪者から、後者は心の不安から守ってもらうためですね。

     日本は、「1位が自衛隊と病院で66%」で分け合っています。自衛隊は16年が72%、15年が74%で、1位でした。病院は16年、17年とも2位(67%)でしたから、米国と酷似しています。政治的リーダーについては、首相39%で8位、大統領40%で10位です、両国とも有権者はリーダーに信頼を寄せていません。

    かつて新聞は最上位

     私が中でも注目しているのが、日本における新聞の信頼度の低下です。今回は51%で5位、16年は54%で5位、15年は59%で4位でした。つい何年か前までは、最上位にランクされていました。テレビは31%で下位グループ、16年は37%でしたから、中核的メディアの退潮が目立ちます。

     ここから先が私の見方、考え方です。まず、新聞、テレビの信頼度の低下そのものというより、ネットに依存し、新聞やテレビを見ない世代が増えているから、信頼度調査の選択肢の中に入ってこない。情報伝達のツールが多様化し、必然的に伝統的メディアが地盤沈下しているのです。

     次は提供している情報の質の低下です。政治記事は、政治情報の質の低下が大きな原因でしょう。政治家は選挙や支持率を最重要視した行動をますますとるようになっているので、読むに値しない記事が多くなっています。焦る政治ジャーナリズムは、事実の究明より、権力打倒・反権力、逆に権力との同居、右翼的思想ないし国粋主義との一体化に逃げこむので、広がりのある読者層をつかめないのです。

     中でも朝日新聞批判に熱中する右寄りの月刊誌があり、複数の全国紙に定期的に品位に劣る広告を出す。これまではあり得なかった現象です。広告を掲載する新聞社も、そのこと自体が新聞全体の価値を貶めていることを気にかけない。書籍、雑誌広告といえば、新聞広告の品位を象徴するとの評価を受けていたのに、今は逆ですね。

     同じようなことは経済記事についてもいえます。先進国最悪の財政赤字や財政危機に、メディアが警鐘をならしても、与党も野党も不人気な政策選択に踏み込まない。だから経済記事は読むだけムダとなる。経団連会長の重要な仕事が首相との会食やゴルフとなり、失望を買う。価値ある経済記事が減っているのです。

    社会変化を解析できない

     国際情勢、国内政治、経済、社会などを形成する大きな枠組みが動揺し、どう解説していいか分からず、何を書いても説得力のある記事が少なくなっている。ネットで断片的な、かつ興味を引く細切れの情報をクリックして読者は満足しているのでしょう。

     新聞の将来性に影が差し始めたころ、年に一度の加盟社集合である新聞大会で、講演者が「新聞の社会的な役割、公共性は大きく、存在価値ある。ただし、存在価値があるからといって、経済的、経営的に安定的な基盤が保障されるわけではなくなった」と、強調していました。

     新聞の経営問題に触れると、取材、編集、印刷、販売などが自給自足され、自己完結する企業構造は稀で、今後、維持コストが割高になってきます。読者が減り、販売網が虫食い状態になってくると、こうした企業構造は弱点になっていきます。情報は国境、市場をまたいで伝達される時代です。せっかく新聞は系列のテレビ網を持っているのに、活字は活字、電波電波という縦割り意識から脱け出せません。

     地方銀行が日銀のゼロ金利政策の影響を受けて経営が悪化し、金融庁が構造転換を迫っています。地方紙は大きな危機感を感じ取っているのでしょうか。創業者気取りの経営者が長期政権を築き、経営刷新が進みません。毎月の新聞協会の理事会に合わせて、地方紙は独自の会合を持ち、同業者の情報交換には熱心ですね。これでは独自の経営思想が生まれきません。

     新聞協会は解体して、新聞用語の統一などの業務に集約すべきでしょう。また、加盟社が選考、決定するスクープの表彰(新聞協会賞)はいつになったら廃止するのでしょうか。自動車でも電機製品でも、業界団体がベスト製品を決めるようなことしていません。市場、つまり消費者や読者の選択でベストが決まるのです。新聞の信頼度の低下を乗り越えて、情報媒体として存続するには、新聞協会という寄り合い意識を助長する所帯から離脱することです。

     


    「新聞記者OBが書くニュース物語 中村仁のブログ」
    http://blog.goo.ne.jp/jinn-news/

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