ワシントン・タイムズ・ジャパン
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中東・北アフリカrss

ロシア軍撤退、シリア和平につながるか懸念

 ロシアのプーチン大統領は、過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討を名目に空爆を実施してきたロシア軍の主要航空部隊に対し、撤退命令を下した。

 シリア和平協議を後押しするものと評価する声も上がっている。だが、ロシアには自国の利益を優先する思惑が見え隠れしており、和平につながるか懸念される。

背景に厳しい経済状況

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暗中模索のシリア和平会議

東京国際大学名誉教授 渥美 堅持

 仲介者デミストゥラ国連特使の下、注目の「シリア和平会議」がジュネーブで3月14日に開催されてから8日が過ぎた。この間、会議に関する経過報告も討議内容も発表されず、その会議は闇の中にある。

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米フォード政権の中東政策

獨協大学教授 佐藤 唯行

 米・イスラエル関係はフォード大統領の時代(1974年8月―77年1月)、険悪化の度合いを強めていった。その度合いは最悪の時期だったアイゼンハウアー政権期に次ぐレベルであった。何故ならフォードはイスラエルに対する軍事・経済援助を半年間も停止してしまったからだ。

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イラクとシリアでの戦闘はイスラム革命拡散への入り口-イラン

 イランの強硬派治安部隊のトップは、政権を守ることを自身の使命だと考えている。そのトップが15日、イランが中東の紛争に介入することは、イラン政府がイスラム革命を世界に拡大することに貢献すると語った。

 イスラム革命防衛隊(IRGC)の司令官、ムハンマド・アリ・ジャファリ少将はテヘランで、「外国軍と安全保障の脅威はすべて、イランが全世界でイスラム革命の対話を拡大する好機となった」と語った。

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イランは補給でビンラディンに協力していた

 ウサマ・ビンラディンはイランを通じて、自身のテロ組織アルカイダに資金と戦闘員を供給し、10年にわたって隠れていた間、イランのおかげでアルカイダは殺人を続けられた。

 イランとビンラディンとの戦略的連携に関する詳細は、ビンラディン自身が、パキスタンのアボタバードの建物などさまざまな隠れ家で書き続けた手書きの手紙から明らかになった。ビンラディンはアボタバードで2011年5月に海軍のシールズに殺害された。シールズは大量の文書を押収し、米政府は今月、機密解除された文書の第2陣を公表した。

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異文化交流の難しさ

地球だより

 ホームパーティーの食卓で巻きずしののりをはがして食べようとしたり、日本語の文字が3000個もあると聞いて、パソコンのキーボードも3000個あるのかと驚いたりと、日本人としては考えてもみない発想をするエジプト人。今回、シシ大統領が日本を訪問した際、同行した記者が異文化に接し驚いた様子が連日放映された。

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トルコ最大紙「ザマン」が政府管理下に

 エルドアン・トルコ大統領の強権体質がまたも露(あら)わになった。同国最大手の日刊紙ザマンを、裁判所の決定を通じ5日、政府の管理下に置いたのだ。イスタンブール裁判所は7日、ザマン系大手通信社「ジハン通信」を管財人に任命する決定を下した。「トルコの言論の自由は風前のともしび」と懸念する声が国内外にあふれている。エルドアン氏は、イスラム過激派組織「ムスリム同胞団」の流れを汲む諸政党を率いて、最終的には「オスマントルコの再興」を画策しているとみられている。 (カイロ・鈴木眞吉)

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ロシア・トルコの対立、アルメニアに拡大

 ロシアとトルコの対立はシリア上空以外でも起きている。付近のカフカス地域にも拡大し、ロシアはアルメニアに対し新たに駐留軍の強化を申し出、数十年間にわたって停止していたトルコとの間の紛争が再燃しかねない事態になっている。

 ロシアのプーチン大統領は昨年11月のトルコによるロシア機撃墜に強く反発、この数カ月間アルメニアでの軍事力を強化している。アルメニアは人口約300万人で、トルコとは264㌔の国境線で接し、軍事的な対立の歴史もある。

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シリア内戦、持続性ある停戦で流血停止を

 シリア内戦の停戦をめぐって協議していた米露が合意した。多くの死傷者、難民を出した内戦の収束の契機とすべきだ。

米露合意も先行き不透明

 米露両国はシリア内戦で「敵対行為の停止」の条件で合意し、アサド政権と反体制派に受け入れを求めた。

 内戦が始まってから間もなく5年を迎える。すでに数十万人の死者、数百万人もの難民が出ているが、情勢は複雑化するばかりで解決への糸口は見えてこない。

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ピラミッドを食い物に

地球だより

 つい最近、憂慮すべき情報が入ってきた。ピラミッド周辺に転がる石が、国内外の悪徳業者によって、国外に持ち出され、高額で売られているというのだ。カヘラ・ワル・ナス(カイロと人々)というテレビ局の番組で紹介されたもので、石の採取状況や値段交渉の現場をテレビカメラで隠し撮りした。

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頻発するイスラム過激派のテロ 不信仰者として殺害を正当化

 中東で争いが絶えない。1月2日に、サウジアラビアがイスラム教シーア派指導者を含む47人を処刑、それが一因となって、サウジとイランが国交を断絶した。過激派組織「イスラム国(IS)」は3日、「英国のスパイ」として男性5人を処刑した映像をインターネット上に公開。ISはリビアでも7日、警察訓練所でテロを実行、65人以上を殺害した。 (カイロ・鈴木眞吉)

 ISは12日、トルコ最大の都市イスタンブールの観光名所で自爆テロを行い、ドイツ人10人を含む11人を殺害した。15日にはブルキナファソの高級ホテルが襲撃を受け、外国人12人を含む29人が死亡した。翌16日にISは、シリア東部で400人を拉致、うち300人を虐殺した。30日にはイスラム過激派組織ボコ・ハラムが村を襲撃して86人を殺害、31日にはISがシリアの首都ダマスカス近郊で連続3件の爆発事件を起こし71人を死亡させた。

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クルド問題が試金石に

多難な年明けのトルコ(6)

 それでも憲法上の国是は世俗主義だから、国民の中にはエルドアン大統領と与党・公正発展党(AKP)が進めているイスラム主義に、鋭い批判・糾弾をする勢力も根強く存在する。若者の中には、トルコ社会が世俗主義とイスラム主義の「内戦状態が進行している」と言い切る人も少なくない。

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シリア和平、アサド政権と取引も緩慢な退陣を

2016 世界はどう動く-識者に聞く(22)

ISの思想とイスラム法(シャリア)、コーランとの関係をどう考えるか。

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「文明の同盟」に活路模索も

多難な年明けのトルコ(5)

 最近、国連で注目されている平和プロジェクトのひとつが「文明の同盟」プログラムだ。テロや難民問題の背景にある宗教や民族・人種に根を持つ過激主義を克服するため、異なる文明間の交流・対話・協力を推進しようというアプローチだ。同プログラムでは、ほぼ毎年、「グローバルフォーラム」と呼ばれる大規模な国際会議を、さまざまな文明・文化を代表する国々が持ち回りで開催してきた。また異なる宗教や文化の誤解・偏見を取り除くために、メディア、教育、若者といった分野での対策が研究され実行されている。

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イスラム過激派対策 経済・宗教の総合的取り組みを

2016 世界はどう動く-識者に聞く(21)

 2013年夏、ムスリム同胞団主導でイスラム色を強めたモルシ政権を追放して軍事政権を樹立したシシ大統領の総仕上げとも言うべき総選挙が昨年末行われた。再選された「改革と発展党」のモハメド・アンワール・サダト党首に今後のエジプトの課題を聞いた。(聞き手=カイロ・鈴木眞吉)

どうして政府はシナイ半島に巣食う「イスラム国(IS)」を掃討できないのか。

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難民250万人が流入

多難な年明けのトルコ(4)

 現在までトルコ国内には、シリア内戦から逃れてきた人々をはじめ、イラクのシーア派偏重政治に嫌気が差したスンニ派住民などが、実に250万人以上滞在しているとされる。

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景気低迷と通貨安がトルコ直撃

多難な年明けのトルコ(3)

 日本・トルコ合作映画「海難1890」に敢えてひっかけて言えば、今年のトルコは「国難2016」に直面するかのようだ。トルコ政府は昨年12月、対「イスラム国(IS)」作戦を本格化すると決断したので、今後さらにテロリスクは高まり、それは観光業を直撃するだろう。

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「帝国」のプライドぶつかるトルコとロシア

多難な年明けのトルコ(2)

 トルコを訪れるロシア人は、ソ連解体前後の“爆買ツアー”からこの四半世紀の間、右肩上がりに増え続け、年間450万人に達すると報じられた。ロシアは強権を発動できる国柄で、制裁措置に基づくトルコ旅行禁止は相当徹底しているとみられる。日本を訪れる年間500万人近い中国人旅行者が全部来なくなった状況に近いかもしれない。トルコ企業によるロシアへの建設・インフラ輸出も着実に拡大してきたが、ロシア側はそうした流れをほぼ全面的にストップさせかねない剣幕だ。

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多難な年明けのトルコ、ダブルパンチの観光業

多難な年明けのトルコ(1)

 「やはり来るべきものが来ました!」、トルコのイスタンブールで主に日本人旅行者を相手にする観光会社に務めていた知り合いの日本人女性から、「解雇されそうです!」と連絡があった。彼女いわく、同じような会社の多くが青息吐息だという。そうした事態を予感させられたのは、昨年12月初め、2年ぶりにトルコ取材に赴いたときだ。成田・イスタンブールのトルコ航空を利用したが、機内に日本人の姿が非常に少ない。特に、団体旅行グループがほとんど見あたらないのだ。

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アドルフ・アイヒマンの恩赦請願

 「ホロコースト犠牲者を想起する国際デー」 (International Holocaust Remembrance Day)の1月27日、イスラエルは元ナチス幹部アドルフ・アイヒマン(Adolf Eichmann)の恩赦請願書を公表した。アイヒマンは1961年人道の罪、戦争犯罪の罪で死刑の判決を受けた。書簡は死刑日1962年5月31日の2日前にイツハク・ベンツビ大統領(任期1955~63年)宛てに送られたものだ。

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イラン核問題は本当に解決したか

 イランが昨年7月の核合意内容を完全に履行したとして、米英仏独露中の6か国は16日、対イラン制裁の解除を決定した。国際原子力機関(IAEA)の天野事務局長は同日、「核合意に基づく措置の履行が完了した」と発表した。具体的には、イランは設置済み遠心分離器約1万9000基の約3分の2を撤去し、低濃縮ウラン(LEU)約10トンの大半をロシアに搬出した。

 対イランの経済・金融制裁の解除はイラン国民が願ってきたことであり、朗報だ。それだけではない。国際企業もイランとのビジネスの再開を願ってこの日が来ることを首を長くして待ってきた。“イランもハッピー、国際社会もハッピー”なのだから、イランの核問題をいまさら蒸し返す気はない。オバマ大統領のように、「世界はより安全となった」と言い切る自信はないが、2003年以来の難問が外交上は解決されたわけだから、好ましいといわざるを得ない。

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イスラム教の聖典解釈、「文字通り」は危険はらむ

2016 世界はどう動く-識者に聞く(12)

イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」によるテロが吹き荒れている。背景には、イスラム過激派思想があることが明らかになってきたが、この状況をキリスト教指導者の立場からどのように考えているのか。聖公会(英国国教会)の中東・北および東アフリカの責任者ムニール・ハンナ・アニス総主教に聞いた。(聞き手=カイロ・鈴木眞吉)

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イラン制裁解除、核問題の合意順守へ警戒を怠るな

 核開発疑惑を受けてイランに科されていた経済制裁が解除された。核開発は当面は制限され、イランは国際的な孤立から解放される。だが、イランは核武装の野望を放棄してはいない。  保守派は依然として反発

 イランは昨年7月、欧米など6カ国と核問題をめぐって合意した。核開発を縮小する一方、欧米などがイランへの制裁を解除するものだ。

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