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中東・北アフリカrss

アフガン撤退はバイデン大統領の英断

エルドリッヂ研究所代表 政治学博士 ロバート・D・エルドリッヂ

 筆者ほどバイデン米大統領を批判する人はいないだろう。ただ、アフガニスタンへの介入を終焉(しゅうえん)させ、撤退を実施した同氏を評価したい。もちろん、多少の混乱があって、犠牲者も出た上、より速やかな撤収ができたことを差し引いても、一定の評価ができる。

権利・義務放棄した議会

 読者にとって意外かもしれないが、それなりの理由はある。

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アフガン・カブール制圧1カ月、強権支配 徐々に復活

 アフガニスタンのイスラム主義組織タリバンが駐留米軍の撤収に乗じ、首都カブールを再び制圧してから15日で1カ月。タリバンは当初、崩壊した民主政権関係者や外国への協力者を含む全国民への「恩赦」を強調した。しかし旧タリバン政権を思わせる強権支配を徐々に復活させつつあり、市民の間には恐怖が広がっている。

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アフガンのレアアース 中国食指、獲得優位に

 米国がアフガニスタンから撤収し、タリバンが支配を固める一方で、中国は、アフガンのレアアース(希土類)獲得で有利な立場に立っている。米バイデン政権は経済・気候変動対策で、発電、運輸の改革、半導体産業の再建を目指しているが、どれも膨大な量の鉱物資源を必要とし、資源をめぐる対中依存が高まるのではないかと専門家は指摘する。

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コロナ禍でも海外へーイスラエルから

 イスラエルでは、9月6日の日没から8日にかけてユダヤ暦新年の祝日だった。これに始まり、7日後のヨム・キプール(贖罪〈しょくざい〉の日)、さらに4日後から1週間にわたる仮庵祭と、祝日が続く。昨年はコロナ禍でこの期間を都市封鎖の中で過ごした。イスラエルは、ワクチンキャンペーンの成果で、6月半ばにいったん全ての制限が解除されたが、10日後には再び屋内でのマスク着用が義務付けられた。海外旅行帰りの人々から新型コロナ変異株が蔓延(まんえん)し始めたからだ。

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和平交渉再開へカイロで3者会談 アラブ諸国、アッバス議長を支持

 パレスチナでは、15年ぶりに行われる予定だった5月のパレスチナ自治評議会(議会)選挙を延期したアッバス自治政府議長への信頼が失われ、政治と経済の危機に直面している。一方、イスラエルは、ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスとイスラエル軍との5月の交戦後、ハマスを弱体化させるため、アッバス氏を支持する方針を取っている。米国は、パレスチナのアッバス政権を強化し、イスラエルのベネット連立政権の存続を強く求めている。(エルサレム・森田貴裕)

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TV番組「シティセル」ブームを探る

 イスラエルが制作したTV番組「Shtisel」(2013~2021年、3シーズン、33話)は首都エルサレムのゲウラ(Geula)に住む通称ウルトラ・オーソドックス・ユダヤ人(ユダヤ教超正統派)と呼ばれるユダヤ教徒たちの日々を描き、イスラエル国内ばかりか、中東イスラム教圏、そして米国にまで人気を博し、Netflixは第1、第2シーズンを購入し、第3シーズンを制作したが、「米国版シテイセル」の制作にも意欲を示しているといわれる。なぜ超正統派ユダヤ人の家族ドラマ「シティセル」が宗派、国を超えて人気を呼ぶのか。「シティセル」について考えてみた。

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日本にとってのアフガン敗戦を総括せよ!

 米国がアフガニスタン戦争で事実上敗戦し、バイデン大統領がその撤退を正当化することは米国の勝手だ。しかし、このアフガニスタン敗戦の日本にとっての意味は別途検証する必要がある。日本政府は、9.11後のアフガニスタンに多額の血税をつぎ込んできており、納税者がその責任を問うことは当然だ。

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“エルサレム症候群”とメシア探し

 メシアという言葉は知っていたが、通称“エルサレム症候群”(Jerusalem-Syndrom)と呼ばれる現象は知らなかった。世界から聖地エルサレムを訪れる巡礼者は多いが、エルサレムを訪ねたキリスト教巡礼者の中には「自分はメシアではないか」「自分は神に選ばれた」といった思いが突然湧いてくるケースが報告されている。精神科医の間では“エルサレム症候群”と呼ばれている内容だ。この現象はメシア・コンプレックスとはちょっと違う(メシアはヘブライ語で「油を注がれた者」という意味で、そのギリシャ語訳がキリストだ)。

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タリバンとアヘン生産の密接な関係

 イスラム原理主義勢力タリバンが不法なアヘン生産と密売で巨額の資金を獲得してきたことは周知のことだ。ウィーンに本部を置く国連薬物犯罪事務局(UNODC)によると、アフガニスタン産アヘンは2020年の世界の85%を占めている。そのアヘンやヘロインはトルコやバルカンルートを経由して欧米全土に密輸されている。

 麻薬取引で得る収益はタリバンの最大の収入源となっている。アフガンのアヘン生産は昨年、新型コロナウイルスのパンデミックにもかかわらず、前年度比で37%増、栽培面積は22万4000ヘクタールと推定されている。

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中国の運命握るアフガン

■流動的な国際社会

 米中対立がイギリス空母打撃群をアジアに呼び込み、フランス海軍もアジアに海軍を派遣した。南シナ海で中国との対立が激化すると思われたが、イギリス空母打撃群が日本付近に展開した時に、アフガニスタン情勢が劇的に変化した。

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米のアフガン撤退は中国を利するか

アメリカン・エンタープライズ研究所客員研究員 加瀬 みき

 アメリカは大混乱の中でアフガニスタンから撤退している。空港周辺ではとうとうテロも発生した。ガニ政権はアメリカが去れば、長くはもたないとは予測されていた。しかし、20年に及ぶ戦闘とアフガニスタン再建の努力がこれほどあっけなく終わり、逃げるように去るのは何よりもアメリカにとり予想外だった。

一番の恩恵を得る中国

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タリバン、近く組閣発表か

 【ニューデリー時事】アフガニスタンの実権を掌握したイスラム主義組織タリバンは、今月末に予定されるアフガン駐留米軍の撤収完了後間もなく、新内閣の陣容を発表する見通しだ。タリバンの復権で女性の権利が尊重されるか不安の声が広がる中、閣僚に女性が起用されるかどうかに関心が集まっている。

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タリバン幹部「民主制は全く存在しなくなるだろう」

 アフガニスタンの実権を掌握したイスラム主義組織タリバンが、新政権樹立に向けた体制づくりを進めている。これまでに治安や財務を担当する閣僚人事の動きが伝えられたほか、タリバン最高指導者の副官を務める3人の実力者の動向に注目が集まる。

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イスラム国 過去にも残忍テロ、タリバンとの関係は不明

 アフガニスタンの首都カブールの空港近くで起きた自爆テロで犯行声明を出した過激派組織「イスラム国ホラサン州」(IS―K)はこれまでにも、残忍なテロを実行し、多くの民間人を犠牲にしてきた。だが、組織の実態やイスラム主義組織タリバンとの関係などについては不明な点が多い。

 米当局者によると、IS―Kが誕生したのはパキスタン。2014年にISに同調したパキスタンのタリバン元メンバーらが組織した。

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アフガン連続テロ、バイデン米政権に大打撃

 アフガニスタンの首都カブールで起きた連続テロは、米軍撤退に伴う混乱の影響を最小限に抑えようとしてきたバイデン米政権にとって悪夢のような展開となった。野党・共和党は一段と追及姿勢を強めており、バイデン政権にとって大打撃となることは必至だ。

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「永遠の戦争」終結に疑問符、膨らむテロ温床の懸念

 【ワシントン時事】アフガニスタンの首都カブールの空港付近で26日発生した、イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)系武装勢力によるとみられる連続テロは、アフガンを拠点とするテロ組織の脅威を浮き彫りにした。バイデン米大統領は今月末を期限とする駐留米軍撤収を推し進める考えを改めて示したが、2001年9月の米同時テロに端を発する「永遠の戦争」と呼ばれる対テロ戦を終結できるのか、疑問視する声が高まっている。

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アフガン人情報、削除相次ぐ

 アフガニスタンでイスラム主義組織タリバンが実権を掌握したことを受け、日本国内の関係機関などでは、インターネット上に掲載したアフガン人の個人情報を削除、非公開にする動きが広がっている。過去の活動や外国との関わりなどを理由に、タリバンの標的になる恐れがあるためで、関係者は「皆が危険を感じている」と話し、対応を急いでいる。

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反タリバン勢力が停戦合意

  【ニューデリー時事】アフガニスタンのイスラム主義組織タリバンと、北東部パンジシール州の反タリバン勢力が一時停戦で合意した。反タリバン勢力側が26日、明らかにした。明確な停戦期限などは分かっていない。

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タリバン新政権 財政難の恐れ

 【ニューデリー時事】アフガニスタンでイスラム主義組織タリバンが実権を掌握後、各国や国際機関が資金凍結や財政支援停止を表明する動きが相次ぎ、タリバン新政権が成立しても財政難から政府が機能不全に陥る可能性が出てきた。タリバンは、アフガンで盛んな麻薬産業の撲滅を宣言したものの、財源として同産業への依存を強める恐れもある。

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メダルに期待、東京パラーイスラエルから

 8月24日に始まった東京パラリンピック。イスラエルは、陸上、水泳、車いすテニス、バドミントンなどの競技に参加する18歳から55歳までの33人のアスリートを送り出している。

 イスラエルは2016年のリオパラリンピックで、ボート、射撃、水泳で三つの銅メダルを獲得しており、今回も何らかのメダルが期待される。

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アフガン首都陥落、新体制に向け会合続く

 アフガニスタンの首都カブールが15日にイスラム主義組織タリバンに占拠された。全権を掌握したタリバンの幹部は、新体制樹立に向けてアフガンの政治指導者らとの会合を続けている。一方で、抵抗運動も始まっている。アフガン国旗を掲げたデモが各地で行われ、19日の独立記念日に合わせた集会では、過去の反タリバン闘争で最も有名な指揮官の息子が、タリバンに対する武装闘争を宣言した。(エルサレム・森田貴裕)

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タリバン、米軍撤収延期を牽制

 【ニューデリー時事】アフガニスタンから市民らの退避を支援する米軍の完全撤収期限が迫る中、同国の全権を掌握したイスラム主義組織タリバンは、期限を過ぎれば「占領の延長だ」とけん制している。首都カブールの国際空港では混乱が続いており、23日には銃撃戦で死者が出た。

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