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アジア・オセアニア rss

台湾新総統、現実的な「現状維持」路線を

 台湾で民進党の蔡英文氏が総統に就任した。台湾初の女性総統の誕生だ。

 その就任演説で注目された対中政策に関し「1992年に中台の窓口機関が会談した歴史的事実を尊重する」と述べたが、中台は不可分の領土とする「一つの中国」原則に関する「92年コンセンサス」の受け入れは表明しなかった。

 民進党の蔡英文氏が就任

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村上春樹現象に見る日本と台湾の絆

蔡英文時代の台湾 本土派路線のビジョンと課題(2)

 2014年以来、各国語に翻訳されている日本の人気作家、村上春樹氏の造語「小確幸(しょうかっこう=小さいながら確かな幸福)」が台湾で大流行し、村上春樹ブームが続いている。

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蔡英文台湾総統があす就任

 台湾の民進党党主席の蔡英文氏が20日、台湾総統に就任する。台湾初の女性総統の誕生だ。その就任演説で注目される最大の課題は中国が求める「一つの中国」に対してどういったスタンスを取るかだ。大方の見方は、「中国と台湾は不可分の領土である」ことを意味する「一つの中国」を認めた国民党とは一線を画し、「独立」でも「統一」でもない中台関係の「現状維持」を求めることになるというものだ。当然、中台関係はギクシャクした関係からスタートすることを余儀なくされるが、日米がそうした台湾の「現状維持」路線を強力にバックアップできるかどうかが問われてくることになる。 (池永達夫)

 「現状維持」というのは何もしないというわけではなく、むしろ「台湾の民主主義と両岸の平和的現状」を守るためのものだ。蔡次期総統の本音とすれば「独立」かもしれないが、それを言った途端、中国は反国家分裂法を盾に実力行使も辞さない覚悟だ。反国家分裂法は2005年3月、中国が台湾の独立阻止を目的に採択した国内法で「平和的統一の可能性が完全に失われた場合、非平和的措置および他の必要な措置を取る」と明記されている。いわば台湾が独立の旗を掲げた場合、中国は武力介入できることを正当化したものだ。具体的には台湾が急進的な独立路線へ舵(かじ)を切った瞬間、中国は対岸の福建省に準備された1400基ものミサイルを発射準備段階にするとともに、大陸中国に投資した台湾企業の活動に制約を加える。

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民進党の国民党化を監視 林昶佐氏

台湾の新政党「時代力量」 林昶佐立法委員に聞く

 蔡英文総統が20日就任するのを前に政権与党となる民進党と友党関係にある時代力量(立法委員5人)所属の林昶佐立法委員(国会議員)に新政権にかける期待と課題を聞いた。 (聞き手=深川耕治、写真も)

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蔡英文時代の台湾、「天然独」という若者のうねり

蔡英文時代の台湾 本土派路線のビジョンと課題(1)

 台湾では20日、8年ぶりに民進党の蔡英文政権が発足する。野党時代に地方選挙で地殻変動を起こし、立法院(113議席)でも過半数を占める安定政権となった。陳水扁政権時代(民進党)の少数与党による“ねじれ現象”は解消し、国民党の馬英九政権の進めてきた対中傾斜に歯止めをかけ、国民党は凋落(ちょうらく)した。民選総統4人目で初の女性総統誕生となる蔡英文氏は中国依存脱却による台湾優先路線を担う。新政権の課題と展望を探った。(台北・深川耕治、写真も)

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オバマ氏ベトナム訪問、米は武器禁輸の全面解除を

 オバマ米大統領は主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)出席のための訪日に先立ち、初めてベトナムを訪問する。米政府はベトナムに対し、武器の輸出規制を完全に解除することを検討しているが、南シナ海で軍事拠点化を進める中国を牽制(けんせい)する上でも実現すべきだ。

 中国が一方的な現状変更

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習氏批判のネット事件続発

拓殖大学名誉教授 茅原 郁生

 中国では来年秋の党大会を控えて政治的安定を揺るがしかねない事態が発生した。去る3月に中国のネットメディアに習近平主席に辞任を求める公開書簡が掲載されるという前代未聞の事件が発生した。言うまでもなく記事はすぐ削除され、中国内報道も抑え込まれた。しかし、その前後にも企業家で優秀党員のブログによる習批判など類似の事件が続発していた。これらの出来事は何を意味するのか、本稿では習主席の政治手法から探ってみたい。

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フィリピン大統領選でドゥテルテ氏当確

 9日に投票が行われたフィリピンの大統領選で、ミンダナオ島ダバオ市長のロドリゴ・ドゥテルテ氏(71)が、他の候補に大差を付けて当選確実となった。ダバオ市政で全国に名をとどろかせていたことに加え、犯罪撲滅という国民にとって身近で深刻な問題を前面に掲げ、常に変化や改革を求める国民の心をガッチリとつかんだ。 (マニラ・福島純一)

 フィリピン国民が大統領に求めることは、過去の政変や革命が物語るように、現状の改善であり変化である。これは大半の国民が貧困層に属し、満足できる収入を得るには家族と離れて海外就労を選ぶしかないなど、現状の社会に不満を持っている人々が多い証しでもある。アキノ政権は過去にない経済成長を成し遂げ、政情も安定し高い支持率を維持し続けた。しかし、経済格差は拡大するばかりで庶民の生活は大きく改善されず、物価高や都市部の渋滞問題など、新たな改革を望む声は常にあった。

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バンコクの国際空港で窃盗多発

地球だより

 バンコクのスワンナプーム国際空港でこのほど、旅行者を狙い窃盗を働いた40歳のタイ人男性が逮捕された。

 せんだってタイ人とウガンダ人旅行者から、同空港内で現金やスマートフォンなど貴重品を盗まれたとの被害届が同空港警察署に出された。空港警察はすかさず、防犯カメラの映像から、犯行現場を見つけた。映像には、犯人が警戒感の乏しい居眠り中の被害者から財布やスマホなどを盗む姿が映っていた。

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南ベトナム滅亡の教訓

 去る5月4日、米国のジェームズ・クラッパー国家情報局長(DNI)がソウルを秘密訪問し、米朝平和協定の交渉と関連して韓国側の立場を打診した。同局長は韓民求国防部長官や国家情報院の当局者に会って、米国が北朝鮮と平和協定に関する交渉を行う場合、韓国が譲歩できる範囲についても尋 ねたという。

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南シナ海の航行の自由守り抜く連携を

 米海軍のイージス駆逐艦が、南シナ海・南沙(英語名スプラトリー)諸島に中国が造成した人工島から12カイリ(約22㌔)内を航行した。

 中国はベトナムやフィリピンなどと領有権を争う南シナ海の大半の主権を一方的に主張し、軍事拠点化を進めている。日米両国など関係国は連携し、中国を牽制(けんせい)して航行の自由を守り抜くべきだ。

 中国の軍事拠点化進む

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「比のトランプ」が勝利確実、不安抱える米国

 フィリピンの次期大統領ロドリゴ・ドゥテルテ氏は、地方市長としてよく知られ、挑発的でぶっつけ本番の選挙キャンペーンから「フィリピンのドナルド・トランプ」と呼ばれている。国防総省はこの島国フィリピンを、南シナ海への中国の進出に対抗し、周辺地域での「イスラム国」の影響力拡大を阻止するための重要なパートナーとみている。

 公式の結果発表は10日だが、出口調査によれば、フィリピン南部ダバオ市の71歳の市長ドゥテルテ氏が、多くの立候補者が戦った大統領選で勝利に必要な票を獲得するのはほぼ確実だ。マヌエル・ロハス元大統領の孫マル・ロハス氏が2位に付けているものの、グレース・ポー上院議員とともに大きく引き離され、正式に敗北を認めた。

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タイの徴兵入隊

地球だより

 徴兵制度のあるタイで5月は新兵入隊の季節だ。

 4月下旬ともなると、今年度入隊する新兵が5月1日の正式入隊を前に所属部隊に続々と出頭し、ロッカーやベッドを割り当てられ、軍服を支給される。

 そして次に待っているのが、入隊者全員の頭の丸刈りカットだ。この通過儀礼は僧侶になる出家儀式にも似ていて厳粛なものだ。

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退任直前の馬台湾総統、親日新政権に揺さぶり

 対中融和へ傾斜してきた台湾の馬英九総統は20日に蔡英文次期総統が新総統に就任するのを前に、4月27日、日本最南端の沖ノ鳥島(東京都小笠原村)について中国や韓国と同様、「島ではなく岩礁」とし、日本は排他的経済水域(EEZ)を設定できないと主張して海軍所属の巡視船を沖ノ鳥島周辺に派遣するなど政権交代直前に新たな混乱を誘発させている。 (香港・深川耕治)

 台湾はこれまで「(岩か島かについて)国際法上の地位については争いが存在する」(台湾外交部)として事を荒立てないスタンスで「岩」との明言は避けていた。しかし、4月25日に同海域で操業していた台湾漁船「東聖吉16号」の船長が海上保安庁に無許可操業の疑いで逮捕され、漁民らが反発。与野党問わず、立法委員(国会議員)も日本に反発する言動に転じている。

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空港で銃弾事件が再発

地球だより

 フィリピンの玄関口であるニノイ・アキノ国際空港で、世界的に悪名を轟(とどろ)かせた「銃弾事件」が再発し、利用者たちが再び戦々恐々としている。

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チベット亡命政府、「高度な自治」獲得目指す

 インド北部ダラムサラにあるチベット亡命政府は4月27日、3月20日に投票が行われた首相選の結果を発表。現職のロブサン・センゲ首相(48)が得票率57・1%で議会議長のペンパ・ツェリン氏を破り、再選を果たした。チベット語の使用や文化・宗教の保護など中国での自治権拡大を柱とする「高度な自治」を求めるセンゲ首相は、対話そのものを拒否し続ける中国の扉をこじ開けるバーゲニングパワーをどう手にするのか、重い課題を抱える。 (池永達夫、写真も)

 ヒマラヤや崑崙(こんろん)山脈に囲まれた統一王朝「吐蕃(とばん)」を起源とするチベットは、第2次世界大戦まで独立国だった。通貨や郵便制度もあった。モンゴルやネパールに対しても主権国家同士の条約を結んでいた。それが1950年、中国人民解放軍の侵攻を防ぎきれず実効支配される。国民党政府を台湾に追い出した中国共産党は、49年に中国人民共和国を建国。その翌年のことだった。59年には最高指導者ダライ・ラマ14世がヒマラヤを越えてインドへ脱出、インド北部のダラムサラに亡命政府を樹立した。脱出者とその子孫が亡命チベット人で世界に13万人いる。うち10万人がダラムサラなどに住むインド在住者だ。

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中国共産党政権、宗教弾圧強める

 中国共産党政権はここにきてキリスト教徒や他の宗教者への弾圧を強めている。

 習近平国家主席は、「宗教者は共産党政権の指令に忠実であるべきだ」と警告を発する一方、「共産党員は不屈のマルクス主義無神論者でなければならない。外部からの影響を退けなければならない。過激主義者をその思想拡大の段階で阻止しなければならない。インターネット上の宗教活動を厳しく監視しなければならない」と強調した。これは、中国国営放送が先週末、宗教に関する会合後、報じた内容だ。

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交通事故も運次第?

地球だより

 タイでは正月が3回ほどある。西洋暦の正月である1月1日と旧暦の旧正月。さらに4月13日から15日までのタイ正月がある。

 無論、一番にぎやかに祝うのはソンクランと呼ばれるタイ正月となる。このソンクランを挟んだ1週間は例年、交通事故が急増する。タイ最大の長期休暇でみんなが故郷に帰ったり家族で遊びに出掛けたりと、移動ラッシュが続くためだ。

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フィリピン大統領選、ドゥテルテ氏が首位維持

 5月9日のフィリピン大統領選挙まであと2週間となり、大統領候補たちの動向や支持率に注目が集まっている。世論調査ではミンダナオ島ダバオ市の市長であるロドリゴ・ドゥテルテ氏が順調に支持率を上げているが、不謹慎な発言が相次ぎ批判を集めている。一方、投票に向けた準備が佳境に入っている中央選管では、ウェブサイトがハッキング攻撃を受け有権者の個人情報が大量に流出。安全な選挙実施への懸念も広がっている。 (マニラ・福島純一)

 これまで首位が激しく入れ替わるなど、人気が拮抗し混戦模様となっていた支持率調査で、ダバオ市長のドゥテルテ氏が支持を伸ばし、首位を維持する状態が続いている。民間調査会社のパルスアジアが今月19日に明らかにした最新の世論調査では、ドゥテルテ氏が32%を獲得して首位となり、25%で2位のポー上院議員との差をさらに広げた。12日に発表された前回の調査では、ドゥテルテ氏が30%でポー氏は25%だった。ビナイ副大統領は20%で3位となり、アキノ大統領の後継候補であるロハス前内務自治長官は18%で4位と、苦しい状態が続いている。また民間調査会社のソーシャル・ウェザーステーションが11日に発表した世論調査でも、ドゥテルテ氏が27%を獲得し首位となっており、有権者の意思が固まりつつある状況がうかがえる。

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仏教を利用する中国共産党

桐蔭横浜大学法学部教授 ペマ・ギャルポ

 1848年の共産党宣言以来、宗教はアヘンであるという前提の思想が世界中に広がり、宗教が政治の場から排除される傾向が続いた。日本でもインテリ層を中心にそのような思想が浸透し、特に左派系の人々は宗教がまるで戦争などの原因を作ったというような極論まで言うようになった。しかし実際は100年経っても宗教は政治に大きく関与している。

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深刻な海面上昇の被害 マーシャル諸島元大統領

ケサイ・ノート マーシャル諸島元大統領に聞く

 太平洋の島国マーシャル諸島のケサイ・ノート元大統領は都内で本紙のインタビューに応え、海面上昇、米国が戦後行った核実験による被害が深刻で、国家の経済、社会にも大きな影響が及んでいる現状を訴えた。(聞き手=本田隆文)

気候変動による海面上昇の影響が深刻だ。

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台湾・蔡次期政権の課題

拓殖大学名誉教授 茅原 郁生

 台湾では5月20日から8年ぶりに民進党・蔡英文政権が発足する。周知のように本年1月の総統選挙・立法院選挙結果の意義は、台湾住民の主体性意識が定着し、いわゆる「台湾であること」が確認されたことである。それはまた馬英九政権によって進められた対中傾斜に歯止めがかかるとともに国民党路線の凋落の始まりともなろう。さらに、6回目の総統民選で再び民進党政権となるなど政権交代が民主的手続きで実現し、民選総統の4人目で初の女性総統が誕生するなど台湾における民主主義の成熟が見られたことである。

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いたちごっこの露店禁止

地球だより

 ベトナム随一のビーチ・ニャチャンでは露店は禁止されている。露店で購入した炭焼きイカや貝に当たって腹を壊したり、ぼったくられたとの被害が絶えないためだ。

 そのためビーチでは定期的に公安による取り締まり巡回が恒例となっている。だがその効果は上がっていない。

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