トランプ・ショック 再考・日本の国防
防衛費を国際水準まで上げよ
岐阜女子大特別客員教授 矢野義昭氏に聞く
尖閣諸島をめぐる日本と中国の攻防のシナリオはどうなるか。
大きくは中国の台湾侵攻作戦が発動されて、それに連携して尖閣に来る場合と、尖閣だけを目標に単独で来る場合がある。

日米同盟軸に中国包囲網形成へ
岐阜女子大特別客員教授 矢野義昭氏に聞く
中国による尖閣諸島侵攻の危険性が高まっているという指摘もあるが。
中国の人民解放軍は、共産党の軍であって国軍ではない。党軍事委員会主席でもある習近平国家主席が、全軍の指揮権、統率権を握っている。その主席は、強軍にしろ、戦える軍にしろと号令をかけている。そして、主権の護持、特に領土の無欠性を死守せよと命じている。

他力本願の防衛転換点に
岐阜女子大特別客員教授 矢野義昭氏に聞く
日米新ガイドラインでは、日本が他国の攻撃を受けた時には、まず自衛隊が主体的に作戦を実施し、それを米軍が支援および補完すると明記されているが、これをどう捉えたらいいか。

米抑止力低下で前方防衛に空白
岐阜女子大特別客員教授 矢野義昭氏に聞く
トランプ氏のアジア太平洋地域における戦略をどう占うか。
誰とでも話に応じると言っているが、外交交渉ですべての物事を進めたり、孤立主義を取って対外的な介入を完全にやめることはないと思う。なぜならば、軍事力は最終手段と言いながら、政権スタッフに明らかに非対称戦のエキスパートをそろえているからだ。

再考・日本の国防 対テロ戦見据えた軍事プロ抜擢
岐阜女子大特別客員教授 矢野義昭氏に聞く
トランプ次期米大統領は、日米同盟の片務性を批判し、日本の核武装にも言及するなど、わが国の防衛論議に大きな一石を投じた。中国による尖閣諸島への侵攻の懸念も指摘される中、核・ミサイル問題、情報戦など安全保障を専門とする岐阜女子大特別客員教授の矢野義昭氏に今後の日米軍事戦略の展望を聞いた。(聞き手=政治部・小松勝彦)
