蔡英文時代の台湾 本土派路線のビジョンと課題
閣僚は女性1割、失望感も
蔡英文時代の台湾 本土派路線のビジョンと課題(4)
台湾で民主的な総統選挙を開始した1996年に李登輝総統が誕生してから20年を経過し、陳水扁政権、馬英九政権を経て4人目に初の女性総統として蔡英文氏が就任した。 女性の地位向上という面では、台湾はここ20年で大きく改善している。特に最初に国民党から民進党へ政権交代が実現した陳水扁政権(2000~08年)では、女性初の副総統として呂秀蓮氏が8年間、任期を全うした。女性政治家の割合も大きく増加した。

台湾経済浮揚、日本との連携が必要に
蔡英文時代の台湾 本土派路線のビジョンと課題(3)
蔡英文政権が直面する最大の課題は馬英九前政権が失敗した経済政策の立て直しにある。
台湾では対中融和政策に舵を切った馬英九政権樹立後、実質経済成長率年平均6%以上、失業率3%以下、2016年の平均所得を3万米㌦にする「633」政策を打ち出した。

村上春樹現象に見る日本と台湾の絆
蔡英文時代の台湾 本土派路線のビジョンと課題(2)
2014年以来、各国語に翻訳されている日本の人気作家、村上春樹氏の造語「小確幸(しょうかっこう=小さいながら確かな幸福)」が台湾で大流行し、村上春樹ブームが続いている。

民進党の国民党化を監視 林昶佐氏
台湾の新政党「時代力量」 林昶佐立法委員に聞く
蔡英文総統が20日就任するのを前に政権与党となる民進党と友党関係にある時代力量(立法委員5人)所属の林昶佐立法委員(国会議員)に新政権にかける期待と課題を聞いた。 (聞き手=深川耕治、写真も)

蔡英文時代の台湾、「天然独」という若者のうねり
蔡英文時代の台湾 本土派路線のビジョンと課題(1)
台湾では20日、8年ぶりに民進党の蔡英文政権が発足する。野党時代に地方選挙で地殻変動を起こし、立法院(113議席)でも過半数を占める安定政権となった。陳水扁政権時代(民進党)の少数与党による“ねじれ現象”は解消し、国民党の馬英九政権の進めてきた対中傾斜に歯止めをかけ、国民党は凋落(ちょうらく)した。民選総統4人目で初の女性総統誕生となる蔡英文氏は中国依存脱却による台湾優先路線を担う。新政権の課題と展望を探った。(台北・深川耕治、写真も)
