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記者の視点 rss

福島原発事故を生んだ「安全神話」

《 記 者 の 視 点 》

 東日本大震災に伴う福島第1原発の事故から10年を迎え、当時の首相として戦後最大の危機に対応した菅直人氏(衆院議員)が時事通信のインタビューに応じた。菅氏の発言で興味を引いたのは、「震災前は、私も原発事故は起きないと考えていたが間違っていた。原発はゼロにすべきだ」というものだ。東工大大学院で応用物理学を学んだだけに、原子力の専門知識は十分だったはずで、自分も原発「安全神話」の信者だったことの告白と言える。

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「同性婚」が問うもの

《 記 者 の 視 点 》

 「同性婚」を認めない婚姻制度の違憲性を初めて問う訴訟の判決が17日、札幌地裁で下される。多くの先進国が同性婚を認める趨勢(すうせい)にあって、日本は今後も一夫一婦制を堅持できるのか、注目の判決だ。

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米国で増えるLGBT、子供を誘惑した大人の罪

《 記 者 の 視 点 》

 米調査会社ギャラップが18歳以上の米成人1万5000人以上に行った世論調査で、5・6%が同性愛者など性的少数者(LGBT)と自認していることが分かった。

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「Go Toトラベル」は“悪者”だったのか?

《 記 者 の 視 点 》

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い発令されている緊急事態宣言で、政府は26日に大阪や京都、兵庫、愛知、岐阜、福岡の6府県の解除を決定。残る首都圏の1都3県についても、来月7日に解除の見込みである。

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ワクチン先行接種 率先希望する医師の思い

《 記 者 の 視 点 》

 新型コロナワクチンの先行接種が17日始まった。対象は全国の病院100カ所の医療従事者約4万人。18日付本紙に掲載された医師のコメントが目に留まった。

 「接種の機運を高めるため、率先して受けた」と、東京医療センターの新木一弘院長。千葉労災病院の青田孝子副院長は「私には基礎疾患があるが、ワクチンを受けて大丈夫だと示したかった」。

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ミャンマーのクーデター

《 記 者 の 視 点 》

 ミャンマーでクーデターが起き、国軍が政権を奪った。

 昨年11月の総選挙では、スーチー氏率いる国民民主連盟(NLD)が上下両院(定数664)で396議席と地滑り的勝利を果たした一方、国軍系野党の連邦団結発展党(USDP)は33議席と惨敗した。

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米国に根付いた無神論 キリスト教文化の破壊を狙う

《 記 者 の 視 点 》

 政治哲学者アラン・ブルームの著した『アメリカン・マインドの終焉(しゅうえん)』(1987年)は、米国社会が建国精神を離れて内面から崩れつつあることを描いた名著。三十数年たったが、精神の空洞化はより深刻になっている。それを印象付けた大統領選挙だった。

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バイデン米政権誕生、対中強硬姿勢は本物か

《 記 者 の 視 点 》

 米国でバイデン政権が発足した。大統領就任式の当日に「パリ協定」への復帰、世界保健機関(WHO)脱退取り下げなど、17の文書に署名し“脱トランプ”色を鮮明にした。就任演説はほぼ国内問題に費やされ、外交・安保問題は、

①同盟関係を修復し、再び世界に関与 ②模範の力を示し先導 ③平和と進歩、安全保障のための強力で信頼されるパートナーに

―との宣言のみ。

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「お母さん食堂」の名称変更を求める署名運動

《 記 者 の 視 点 》

 受験シーズンになると、料理する母親を間近に感じられるダイニングで勉強していた長男のことを思い出す。生真面目な性格からか、中学校時代に不登校で、高校は通信制で学んだ彼にとっては孤独で、極寒の厳しさに例えても大げさとは言えない大学受験だった。

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黒人社会は「被害者意識」からの脱却を

《 記 者 の 視 点 》

 新聞記者をしていると、「忘れられないインタビュー」が時々ある。取材した相手の人柄に惹(ひ)かれたり、発言内容に大きな刺激を受けたときなどがそうだ。

 またいつか取材したいと思っているうちに、その人の訃報が流れてくることがある。なぜもっと早くもう一度アポを取らなかったのか。そう悔やんでも、後悔先に立たず、である。

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コロナに明け暮れた学校 禍転じて福となせる来年に

《 記 者 の 視 点 》

 学校・教育現場においても、新型コロナの影響は大きく、まさに「新型コロナに明け暮れした1年」となった。

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三島自決から50年、遅々として進まぬ改憲

《 記 者 の 視 点 》

 作家の三島由紀夫が陸上自衛隊の市ケ谷駐屯地(現、防衛省)で自決して先月25日で50年となった。当時、筆者は中1でクラブ活動に明け暮れていたが、それでもノーベル文学賞の候補にもなった作家が、鉢巻き姿でバルコニーから何かを叫んだ後に割腹自殺したというニュースは衝撃的だった。

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「パートナーシップ」の拡大 性愛のパンドラの箱を開ける

《 記 者 の 視 点 》

 東京都足立区が来年度から、同性カップルを区として公認する「パートナーシップ制度」を導入すると発表した。また、兵庫県明石市は、同性同士を含めた未婚のカップルを「婚姻相当」と公認するとともに、その子供との親子関係も認める「パートナーシップ・ファミリーシップ制度」を来年1月から導入するという。

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「教誨師」という仕事 死刑囚の魂の看取り人

《 記 者 の 視 点 》

 今年、私が読んだ中で一番の本になるだろう。

 講談社文庫から出ている堀川恵子著「教誨(きょうかい)師」だ。

 半世紀もの間、死刑囚と対話を重ね、死刑執行に立ち会い続けた浄土真宗僧侶・渡邊(わたなべ)普相(ふそう)。

 「わしが死んでから世に出してくださいの」という約束の下、本書で初めて語られる死刑の現場が生々しい第1回城山三郎賞受賞作だ。

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映画「鬼滅の刃」大ヒット コロナ禍で起きた珍事

《 記 者 の 視 点 》

 10月16日公開の映画「劇場版『鬼滅の刃(やいば)』無限列車編」の快進撃で11月上旬には、日本映画歴代の興収(興行収入)のトップ5をアニメーション作品が占めることが確定した。

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混乱続く米大統領選、公平ルールの精神はどこに

《 記 者 の 視 点 》

 ワシントン特派員時代にハマったのが、米国の国民的スポーツであるアメフットの観戦だった。アメフットはルールが非常に細かく、「ここまでやるか」と思うほど公平性にこだわるスポーツだ。

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メディアによる言論封じーLGBT教育反対さえ「差別」

《 記 者 の 視 点 》

 長い間、LBGT(性的少数者)問題を取材・執筆していて、人権の重要性や価値観の違いに対する寛容な姿勢を主張する一方で、現在のLGBT運動に対する反対意見を「差別」と決め付けるメディアの強圧的な姿勢に直面し、「言論の自由」の危機を感じることが珍しくない。

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科学者の国防無知 学術会議は正しく対応すべきだ

《 記 者 の 視 点 》

 「研究成果は、時に科学者の意図を離れて軍事目的に転用され、攻撃的な目的のためにも使用されうるため、まずは研究の入り口で研究資金の出所等に関する慎重な判断が求められる」

 今、話題の日本学術会議が2017年3月に決定した「軍事的安全保障研究に関する声明」の恐らく最も有名な一節だ。

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真の学力を伸ばすには、まず教育環境の整備を

《 記 者 の 視 点 》

 「学力とは何か?」10人いれば、10通りの答え方・捉え方が出てくる問題である。「詰め込み教育は良くない」と「ゆとり」教育に振れ、「教科書が薄くなって、学ぶ総量が少なった」と「脱ゆとり」に振れる。経済協力開発機構(OECD)による学習到達度調査(PISA)で各国の読解力と大きな開きがあった、だとか、全国学力・学習状況調査(学テ)都道府県単位の順位が下位に甘んじていると、“悲観論”が教育界に続出してくる。

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「象牙の塔」の矜持か傲慢か

《 記 者 の 視 点 》

 「人間は学問をすると、バカになる」

 昭和44年1月、東京大学本郷キャンパス安田講堂を占拠していた左翼学生と警視庁機動隊の攻防を映し出すテレビを見ながら、明治生まれの祖母が思わず発した言葉だ。このあと、こうも言った。

 「おれは、尋常小学校しか出てないが、やって良いことと悪いことぐらいは知っている」

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習近平VS王岐山 無二の親友が政敵に?

《 記 者 の 視 点 》

 中国共産党は今月2日、王岐山国家副主席の側近だった董宏・前組長(66)を「重大な党規違反」の疑いで摘発した。標的は王副主席とされる。

 無二の親友とされた習近平国家主席と王副主席の間に、なぜ修復不能な亀裂が生じたのか。

 習近平氏は、ポスト引き上げという飴(あめ)と汚職摘発という鞭(むち)での政治的求心力を増幅させてきた。

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「宗教音痴」だった宗教社会学者

《 記 者 の 視 点 》

 マックス・ウェーバー(1864~1920)は、「知的巨人」と称される大きな業績を残した宗教社会学者で、日本にも大きな影響を与えた。それは日本人が近代合理主義を学びたいという意図からだったが、今年は没後100年で、そのような時代はもう過ぎ去ったようだ。

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“新”立憲民主党、掛け声だけの「政権の選択肢」

《 記 者 の 視 点 》

 立憲民主党と国民民主党などが合流した新党、立憲民主党が15日、結党大会を開き、発足した。衆院107、参院43、計150人の大所帯となった野党第1党として、謳(うた)い文句通り「政権の選択肢」になれるかどうかは、国家的に見ても重大な問題だ。  その意味で、もっと注目が集まってもよかったが、安倍晋三首相の突然の辞任表明から始まる、自民党総裁選、菅義偉内閣の誕生という、想定外の政界大変動にのみ込まれて埋没してしまった。

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