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新型肺炎対策で安倍政権の後手を批判するなら、まず憲法を改正せよ

 2020年は早くも3月を迎えた。列島は新型コロナウイルス禍で持ち切りだ。この人命を脅かす危機を年頭に予想した新聞はあっただろうか。少なからず新聞人は新年の展望を論じたが、感染症の話はついぞ聞かなかった。

 そんな中で妙に印象に残っているのは産経の佐々木類・論説副委員長の次なる「ひとこと」である(1月3日付)。「内憂外患の日本に迫り来る危機を感じられるかどうか。ノアは『雨の降る前』に箱船を造ったことを想起したい」。感染症対策もしかり。事が起こる前に備えるべきだ。

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世界的な視点で日本史を読み解こうと試みたダイヤモンドの歴史特集

 英国の歴史学者E・H・カーは、著書『歴史とは何か』(岩波書店)の中で「歴史とは、歴史家と事実との間の相互作用の不断の過程であり、“現在と過去との間の尽きることを知らぬ対話”である」と語っている。その一方で巷(ちまた)には、「歴史は勝者が作り、敗者は文学を作る」という言葉がある。この命題の真偽は別にして、歴史にはある種の「主観」が入っていることを前提に見るべきという戒めが込められているのだろうが、カーは、“主観的”な歴史的事実だったとしても、あえて自らの主観を相対化して問い直す存在として「歴史に向き合う」ことの重要性を説いている。

 ところで経済誌ではよく歴史をテーマに取り上げる。近いところでは週刊東洋経済が昨年12月17日号で「世界史と宗教」をテーマに特集を組んだ。そして今回は、週刊ダイヤモンドが2月15日号で「世界史でわかる日本史」をテーマに、世界と日本の歴史的関わりについて問い直そうとする。というのも同誌によれば、従来の日本史の捉え方が「閉鎖的」「固定的」ではなかったのか、というのだ。「(本来、歴史には)『日本史』『世界史』という区分けは存在せず、教育システムや受験勉強のために便宜上、分けられたにすぎない。それが歴史をつまらなくしている」(同誌)と指摘しながら、「歴史に意味がなければ、我々は今、何のために生きているのか。…日常でもビジネスでも何が起きるか分からないこの時代。本特集をきっかけに、あらためて歴史を学んでみてほしい」と熱く綴(つづ)る。

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新型肺炎に“撲滅”か“共生”かの方針を政府に迫る「日曜報道」橋下氏

 中国湖北省武漢市で流行した肺炎をもたらす新型コロナウイルスが世界に広がり、わが国でも、学校の臨時休校や一部の地方では緊急事態宣言に踏み切っている。安倍晋三首相を本部長とする政府新型コロナウイルス感染対策本部は25日、「水際対策」から流行抑止へと切り替える対策の基本方針をまとめ、27日には全国の小中高校に春休みまでの臨時休校を呼び掛ける前例のない状況になった。

 これを先取りしたかのように23日の報道番組の中で強く訴えていたのが、フジ「日曜報道ザ・プライム」に出演した元大阪府知事、元大阪市長の橋下徹氏。新型インフルエンザが流行した2009年5月に、一斉休校を当時の舛添要一厚労相に要請し大阪府で実施した経験がある。

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天皇陛下の御即位後初の御還暦の誕生日を慶賀した産経、日経、本紙

 本欄(18日付)で増記代司氏が「『消された建国記念日』。そんなフレーズが脳裏に浮かんだ」と嘆息したように11日の建国記念の日は、産経と本紙を除いて社説はもとより、この日を祝う記事が紙面のどこにも見られなかった。読売や朝日、毎日は題字横や欄外の日付横などに「建国記念の日」と記すだけであった。

 天皇陛下が60歳の還暦を迎えられた23日の天皇誕生日には、そういうことはなかった。これに先立って行われた御即位後初の記者会見や当日の祝賀行事の記事などが各紙の紙面をそれなりに飾った。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、一般参賀が中止となったことなども報道されたのである。

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新型肺炎対策で「習氏先手」と報じる朝日はまるで「中国の宣伝機関」

 マスクは売り切れ、学校は一斉休校。修学旅行を中止や延期した学校は全国で2000校に上り、京都や神戸の観光地や繁華街では客足が激減し大打撃を受けた―

 これは2009年5月、豚インフルエンザから変異した新型インフルエンザ騒動が日本列島を包んだ時の話だ。時の厚労相は後の東京都知事、舛添要一氏。8月には初の死者が出たため麻生政権は流行宣言を発表するが、総選挙で惨敗し下野した。それに合わせるかのように新型インフルエンザ騒動は終息した。

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新型コロナウイルスの「デマと真実」を検証し簡潔にまとめた朝日

 新型コロナウイルスで不安や混乱が増している。人混みや電車の中で咳(せき)やくしゃみをされると体が反応して思わず身をよじる。こんな時こそ、正確な情報の周知徹底が必要だ。メディアの役割がそこにある。

 週刊朝日(2月28日号)の特集「コロナデマと真実、徹底検証40問」がいい記事である。いたずらに不安を煽(あお)るでもなく、必要なこと、疑問に思うことを簡潔にまとめ、専門家のコメントで締めている。

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イランの影響力が拡大するイラクの体制変革の必要性を訴える米誌

 2003年の米軍侵攻で、フセイン独裁体制から解放されたイラク。国内多数派のイスラム教シーア派主導で進められてきた「民主化」が内外からの圧力で試練に立たされている。

 昨年10月、イラクで民主化、イランからの影響の排除を求めて大規模なデモが発生し、少なくとも500人が死亡した。デモは主に同国中部から南部のシーア派の若者らが主体となって行われたもの。

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景気失速を懸念しながら主因の増税を支持した各紙社説に反省なし

 2019年10~12月期の国内総生産(GDP)速報値は、実質で前期比1・6%減、年率では6・3%減と5四半期ぶりのマイナス成長となった。

 マイナス成長は大方の予想通りだが、落ち込み幅は民間シンクタンクの予想(10社平均で年率3・6減)を大幅に上回るものだった。

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「建国記念の日」に建国をしのぶ記事は載せず休みだけを満喫する各紙

 「消された建国記念日」。そんなフレーズが脳裏に浮かんだ。先週の建国記念の日の2月11日、各紙に目を通すと、産経と本紙を除いてこの日を祝う記事が紙面のどこにもなかったからだ。

 朝日は1面題字横の日付の下にわずかに「建国記念の日」とあるだけ。その下段の「きょう夕刊休みます」のベタ白抜き文字がはるかに目立った。毎日は欄外の日付の横に「建国記念の日」と記すのみ。読売も同様である。

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「3歳児神話」の罠に嵌まり母親の役割軽視イデオロギーに偏った産経

 久しぶりに「3歳児神話」というイデオロギー(フェミニズム)色の強い言葉を新聞で目にした。しかも記事だけでなく「3歳児神話を『正しく』崩す」と、見出しにも使われていた。「産経新聞」が現在、続ける連載「どうする福祉―縮む日本の処方箋」第1部「就労×年金」の中で、未婚の母に対する福祉制度の在り方を探った13日付のことだ。

 「3歳まで手元に置いておいたらええやんか。子供がかわいそうや」

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国会論戦やサイバー攻撃記事で論点ずらしの週刊朝日、サンデー毎日

 週刊朝日(2月14日号)の「ワイド特集 緊急事態」で、新型コロナウイルスをめぐる国会論戦を取り上げている。タイトルは「新型コロナウイルスは騒ぎすぎ? 得するのはあの人だけかも」。

 1月29日の国会で、立憲民主党の蓮舫議員が感染症関連の質問をしなかったことに対し、自民党の世耕弘成参院幹事長が、ツイッターに「野党の質問が始まって40分経過しましたが、先刻武漢からの飛行機が到着し、目の前に総理や厚労大臣等が列席している。このシチュエーションで感染症について質問をしない感覚に驚いています」と書き込んだ。

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中国当局の新型肺炎対応を時系列でたどり火を吐く正論を展開した読売

 人口1100万人。東京都と同規模クラスの中国・武漢市で昨年12月初めに発生した新型コロナウイルスによる肺炎の拡大が続いている。中国本土の死者が今月11日午前0時までに1000人を超え1016人となった。前日からの増加数はこれまで最多の108人に。このうち武漢市のある湖北省が103人と依然として突出する深刻な事態である。感染者は2478人増えて4万2638人となった。

 一方、日本国内では集団感染が起きているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の感染者は12日朝までに計174人に上り、このうち4人が重症化し、下船して集中治療室などで治療を受けている。また船内で男性検疫官1人の感染も分かるなどした。

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いまだ毛沢東の策に嵌められ中国のスパイ活動に鈍感な日本のメディア

 中国春秋時代の兵法家、孫子は「智将は努めて敵に食む」と説いた。毛沢東はこれを応用してこう言った。

 「われわれの基本方針は帝国主義と国内の敵の軍需工業に依存することである」(『中国革命戦争の戦略問題』)

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日本文化が好きな韓国人を特集するも彼らの葛藤に触れぬNW日本版

 「国交正常化以降最悪」と言われる日韓関係。両国の間には政治、外交、経済、防衛などさまざまな分野で対立がある。韓国では「反日不買運動」が行われ、報道を見る限り、国を挙げて日本を否定、攻撃しているようにすら見える。

 そんな社会の空気の中で、あえて「私は日本の○○が好き」と公言する人々がいる。勇気の要ることだと思いがちだ。なぜなら、今の韓国では少しでも日本の肩を持つ発言をすれば「土着倭寇(わこう)」「親日派」のそしりを免れないからだ。

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雇用改革を「待遇下げる口実にするな」と朝日以上に賃上げ求めた産経

 今年の春闘がスタートした。安倍政権の経済政策「アベノミクス」を支え、6年連続の賃上げを実現してきた春闘は今年、どんな展開をたどるのか。

 今春闘について各紙社説の見出しを掲げると、次の通りである。1月22日付日経「雇用のあり方をめぐる突っ込んだ議論を」、24日付読売「経団連春闘方針/賃上げの勢いを維持したい」、朝日「今年の春闘/着実な賃上げが前提だ」、産経「日本型雇用の改革/待遇下げる口実にするな」、29日付毎日「今年の春闘スタート/『非正規、中小』格差是正を」、30日付東京「春闘スタート/賃上げは成長の基本だ」――。

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緊急事態への備えがなく国民を守れない現行憲法を守ろうとする朝毎

 新型コロナウイルスによる肺炎が広がっている。2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)も新型コロナウイルスだった。はて、ウイルスとは? なぜ神はこんなやっかいなものを創り給うたのか、いぶかる御仁もおられよう。が、どうやら人間の創造に関わっているらしい。

 ウイルスは遺伝子をタンパク質の膜の中に包み込んだ極小の粒だ。生物は2本鎖のペアのDNA(デオキシリボ核酸)に遺伝情報を持ち、二重らせん構造で自らコピーし、間違えば修復する。これで遺伝情報を正しく伝えてきた。

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保守系の産経でも「異性婚」の言葉を使う記者の危うい結婚観

 神奈川県横浜市が昨年12月から、同性カップルを「結婚に相当する関係」と認定する「パートナーシップ宣誓制度」をスタートさせた。これに関して、川崎市内に住む筆者は産経新聞1月28日付神奈川版トップ記事を見て首を傾げた。

 記事は「根強い異論はあるものの」としながらも、「同性カップルの間に喜びが広がっている」と制度導入を評価するとともに、「制度が始まったことは、ゴールではなくスタート。ゴールとしては、日本でも結婚の平等を認めてもらい」と、「同性婚」の法制化を求める当事者の声を紹介したのだ。

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氷河期世代の就職・就労支援に焦点当て問題点を指摘した東洋経済

 人口減少が進むわが国において、近年ほど労働環境の変化が著しい時代はないといって過言ではない。過労死ラインを超える時間外労働がたびたび問題化される中で、以前のような残業を強いる雇用形態は消失しつつある。併せて、従業員に副業を認める企業も増えつつある。 

 生産労働人口(15歳から65歳まで)が減少し、人手不足が叫ばれる中でより有能な人材を確保したいという企業の思惑があるが、その一方で正社員になれない非正規雇用労働者は依然として多く、さらに氷河期世代の引きこもりは社会問題にもなっている。政府は今年、氷河期世代に対して就職支援に乗り出すというが、果たして妙策はあるだろうか。

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新型肺炎、濃淡はあるが中国の情報開示には問題ありと批判する各紙

 「現在のところ、新型肺炎で死亡する割合は、重症急性呼吸器症候群(SARS)やMERSほど高くない。正確な情報を基に、冷静な対応を心がけたい」(読売・28日付社説)。

 中国本土で28日までに感染者5974人(死亡132人)。前日から1459人増え、死者も26人増えた。中国本土以外の17カ国・地域での感染確認者はタイの14人が2桁だが、他はまだ1桁(日本は7人)にとどまるが、これらを合わせると世界で6000人を超えたとみられる。潜伏期間が1~14日とされるので、これらの国でも今後の拡大が懸念されるのである。

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「首相準備マニュアル」を説きながら自らは「政策準備」が皆無の朝日

 通常国会が始まった。言わずもがな、最大のテーマは「予算」である。昨秋には消費税増税もあった。それだけに税金の使われ方をしかと見届ける。それが国民の義務というべきだろう。

 おさらいしておくと、令和2年度の国の予算案は約102兆円で、2年連続で100兆円を超えた。その3分の1は医療や年金などの社会保障費で、どんどん膨らんでいく。増税分はこれに充てるというが、行く末が心配だ。

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SNSで過激なコメントを発信する中高年の「正論症候群」を分析した朝日

 週刊誌はますます“中高年専門誌”に近づいているようだ。週刊ポスト(1月31日号)が表紙に「今号から文字が大きく読みやすくなりました!」と打ち出した。これまで1段12文字だったものが11字詰めになって、その分、文字が大きくなり、読者に“やさしく”なっている。読者の視力にまで気を遣って購読をつなぎ止めようとの涙ぐましいまでの努力である。

 中身もほとんどが中高年向けの内容だ。「健康診断は嘘をつく」は“総力取材10ページ”の力作だし、「お金の手続き書き方完全マニュアル」では年金繰り上げ請求書、相続・自筆証書遺言、等々の書き方指南だ。「50歳からの筋トレ入門」や「美熟女が集う『性の溜まり場』最新事情」など、もはや20代30代読者は眼中にない。

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中国・新型肺炎発症地の映像から情報隠蔽を疑わせた「バンキシャ」

 中国・武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の発症者が世界各地で確認され、当初予想されたより感染が拡大している。わが国では16日に厚生労働省が武漢市から帰国した男性の発症を発表したのが最初で、19日放送の各報道番組が取り上げる中で中国の情報隠蔽(いんぺい)を疑った。

 日本テレビ「真相報道バンキシャ」は、「おととい銀座へ」行き、バスから降りてきた中国人団体観光客から武漢市から来た中国人の声を拾っていた。春節には多くの中国人が観光に来るといった他愛もないやりとりだったが、番組の意図は武漢から来ている、ということだろう。

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「第1段階」合意で中国の構造改革先送りに米国を厳しく叱咤した産経

 「この合意を中国の構造改革につなげよ」(日経17日付)、「米中部分合意/対立終結への道険しく」(東京)、「米中貿易合意/構造改革を進めるには」(朝日18日付)、「米中貿易協議/米国は構造改革を促し続けよ」(本紙)、「米中貿易協定/本丸は中国の構造問題だ」(産経20日付)、「米中が貿易合意に署名/対立の『核心』は依然残る」(毎日)――。

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