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メディア批評 rss

日本学術会議の権威が失墜

 臨時国会の焦点の一つとなっている日本学術会議の任命拒否問題。28日の衆院本会議で、野党側から「推薦された方を任命しないのは明らかに違法だ」と問われた菅義偉首相は、「任命の理由は人事に関することで、お答えを差し控える」としながら「(人選は)民間出身者や若手が少なく出身や大学に偏りが見られる」として、見直しの必要性を強調した。

 これに対して、学術会議側は地域偏在の解消や若手の登用などに取り組んでいると反論しているが、これに納得する国民はどれほどいるのだろうか。日ごろ、情報の取得を、左派の新聞・テレビだけに頼っている人ならいざ知らず、特にネット情報を見る機会の多い層では、学術会議が共産党とそのシンパによって長年牛耳られてきており、その偏りの是正こそがこの問題の本丸だという認識が広がっている。

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日本学術会議とLGBT

 日本学術会議の左派支配は「LGBT」問題にも表れている。同会議の法学委員会・社会と教育におけるLGBTIの権利保障分科会は2017年、提言「性的マイノリティの権利保障をめざして―婚姻・教育・労働を中心に―」を公表した。同分科会は、LGBTに「I」を加えているが、それはインターセックス(性分化疾患)を意味する。

 この提言の中で、「今日の社会では、法制度上、婚姻と生殖・養育との不可分の結合関係は失われ、婚姻法は主として婚姻当事者の個人的、人格的利益の保護を目的とするものになっている」として、「婚姻の性中立化」つまり性別を問わないための民法改正を提言した。直接的には「同性婚」の合法化だが、当事者が望めば、どんな結婚形態も認めよ、というようにも解釈でき、国民感情からはとても受け入れられるような内容ではない。学術会議の中でも、左傾化が激しいと言われる人文・社会科学分野の学者たちが、一般常識からどれだけ懸け離れているかを示す提言である。

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米司法省のグーグル提訴で独占の弊害の実態解明や規制求めた各紙

 米司法省がグーグルを、反トラスト法(独占禁止法)違反で連邦地裁に提訴した。米IT企業に対する独禁法違反での本格的な提訴は、1998年のマイクロソフト以来、約20年ぶりである。

 これに対し新聞各紙は、そろって社説で論評を掲載した。見出しは次の通りである。

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「赤い伏魔殿」日本学術会議の正体を明らかにし廃止を提案する産経

 菅義偉首相による日本学術会議の会員候補6人の「任命拒否」はメディアで盛んに報じられているが、そもそも会員の「推薦」に問題はないのか。このことがほとんど論じられないのは不思議だ。

 どうやら「拒否」追及の新聞人もそう感じているようで、毎日の青野由利・専門編集委員は17日付コラムで「(会員選出方式を)確認していたら、昨日の朝刊が詳しく書いていた。おさらいすると、210人の現会員と約2000人の現連携会員が会員候補を推薦し、それを基に、選考分科会、選考委員会が絞り込み、新会員候補のリストを決める」と、16日付の毎日紙面をなぞっている。任命拒否が明らかになったのは10月1日、少なくとも毎日は半月以上も推薦の仕組みを記事にしなかったことになる。

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共産党支配という日本学術会議のアキレス腱に触れた「プライムニュース」

 テレビ・新聞・ネットなどメディアは今、菅義偉首相が日本学術会議が推薦した会員候補6人を任命拒否した問題で持ち切りだ。BSフジの「プライムニュース」も19日、この問題をテーマにした。

 出席したのは、元日本学術会議会長の大西隆、早稲田大学大学院法務研究科教授の岡田正則、自民党参議院議員の猪口邦子、そしてジャーナリストの門田隆将。岡田は今回、任命を拒否された当事者。大学教授から政界に転じた猪口は元会員。この2人と大西は当然、同会議の内部事情に詳しい。だから、これまでメディアではあまり触れられてこなかった内容も聞けるだろう、と期待して見た。

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核廃棄物最終処分地への応募を「『財源』の魅力が追い込んだ」とアエラ

 高レベル放射性廃棄物の最終処分地選定をめぐり、北海道寿都(すっつ)町の片岡春雄町長が9日、第1段階の「文献調査」に応募した。これに対しアエラ10月12日号に「核のごみ最終処分場『文献調査』が過疎の町を追い込む/不適地も『財源』の魅力」と題した記事を載せている。

 同誌の取材で片岡町長は、応募理由について「町はこれまで風力発電などいろいろなことにチャレンジし財源確保に努めてきた。だが、新型コロナがあって経済が疲弊して4、5年先どうなるかわからなくなった。いま手を打てるものは打っていかないと」と話している。記事はこれを引用し、「寿都は過疎の町だ。(中略)交付金や補助金への依存度が高く、財政難の町にとって2年間の文献調査に応じるだけで入る最大20億円の交付金は大きな魅力だ」と続け、町の難儀を強調している。

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「赤旗」懇意の学者たち 学術会議に入れず激昂

 縦割り行政、前例主義の打破を掲げた菅義偉内閣が発足したところ、最初の野党との論戦テーマが日本学術会議とは意外だった。もっとも菅内閣ではなく共産党が叫んだからだ。同党機関紙「しんぶん赤旗」(10・1)は、「前例ない推薦者外し」「菅首相、学術会議人事に介入/推薦候補を任命せず」(1面見出し)と、突出して特大報道した。

 立命館大学大学院法務研究科の松宮孝明教授からの情報で、9月29日夕方に同会議事務局長から松宮氏ら数人の名前が任命名簿に載っていないと連絡があったと記事にしたものだ。

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山口代表7選、長期与党で増す存在感

 公明党は9月27日の党大会で党代表に山口那津男氏を無投票再選した。7選目だ。2009年9月からの在任中に民主党政権下の野党から自民党と共に政権復帰を果たし、史上最長政権を達成した安倍晋三首相、菅義偉首相と政権合意を交わした。

 機関誌「公明」11月号の巻頭インタビュー「新出発の公明党―山口那津男代表に聞く」で、山口氏は自民党との政権合意について「12年の政権奪還時、一番重要なポイントは政権の安定なくして政策実現はないということを確認し合った。だから政権合意の中で、『決して驕ることなく、真摯な政治を貫く』ことを、いの一番に掲げた」と強調している。

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菅内閣1カ月、全てが安倍前政権絡みの朝日の批判は感情的で新味なし

 「説明責任をないがしろにする強権的な政治手法まで『継承』なのか。これでは『負の遺産』の解消どころか、安倍前政権下で進んだ政治の劣化に歯止めをかけることはできない」(朝日・社説16日付)

 朝日新聞がいきり立っている。16日で政権発足から1カ月を迎えた菅義偉(よしひで)政権。冒頭はこの日に掲げた社説の冒頭である。社説は続いて菅政権の携帯電話料金の引き下げや不妊治療への保険適用、デジタル化の推進など評価の高い国民目線の政策課題の迅速な取り組みにはちらっと触れただけ。後は堰(せき)を切ったように菅政権批判オンパレードである。

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新聞週間の読売調査が改めて浮き彫りにした朝日と国民感覚のずれ

 今、新聞週間(15~21日)の最中だ。今年の代表標語は「危機のとき 確かな情報 頼れる新聞」。読売の全国調査によれば、新聞の報道を全体として「信頼できる」と答えた人は76%に上る(14日付)。情報はテレビやネットに溢(あふ)れているが、新聞への信頼は依然として高い。

 同調査では、新聞への期待(複数回答)は「情報を正確に伝える」71%、「事実をわかりやすく伝える」63%、「事実を公平、中立に伝える」57%が上位を占めており、読者は新聞に「確かな情報」を期待しているようだ。

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日本の研究環境の貧困・疲弊・危機を指摘し分析したNW日本版と新潮

 ニューズウィーク日本版(10月20日号)が「日本からノーベル賞受賞者が消える日」を特集している。折しも今年の日本人受賞者は一人もいなかった。これまでの日本人「受賞者は(中略)日本の研究環境の貧困と疲弊を嘆き、将来日本人受賞者がいなくなると警鐘を鳴ら」していたが、それが現実化しつつあるようだ。

 同誌が問題の入り口として挙げるのが「論文不正」の多さだ。サイエンス、ネイチャーといった世界的科学誌への論文投稿で不正が指摘され撤回される提出者の上位に日本人が多いという。

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サウジのイスラエルとの国交正常化はまだ先と指摘する米タイム誌

 イスラエルとペルシャ湾岸のアラブ・イスラム国家、アラブ首長国連邦(UAE)とバーレーンが米国の仲介で国交を正常化させたことで、次はサウジアラビアかという観測がしきりに流れている。

 トランプ米大統領は、サウジが続くことに期待を表明、ポンペオ国務長官も14日のファイサル外相との会談でイスラエルとの国交正常化を要請した。

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短観で雇用悪化の拍車を懸念し失業率悪化で対策訴えた読売の真摯さ

 雇用環境が厳しさを増している。新型コロナウイルスの感染収束が未(いま)だ見通せず、厳しい経営環境から解雇や雇い止め、すなわち雇用契約を更新してもらえない労働者が後を絶たない。

 最新の8月失業率は3・0%と2カ月連続で悪化し、解雇や雇い止めは見込みを含め6万3000人に上る。

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「党派性を帯びて運動体化」し「一方的な正義感の押しつけ」を行う毎日

 メディアは7年8カ月の第2次安倍政権をどのように報じたのか。毎日は自社の第三者機関「開かれた新聞委員会」の座談会で評論家らと総括している(4日付特集)。その中で主筆の小松浩氏はメディアの分断が進んだとし、今後の課題をこう述べている。

 「なぜメディアの分断が起きるのか。メディアの側の問題として考えた時、政権擁護が自己目的化しているメディアも、政権批判が自己目的化するメディアも、党派性を帯びて運動体化し、社会の分断を招く点では同じ危険をはらんでいる、ということではないでしょうか。私たちは一方的な正義感の押しつけにならないよう、自問自答しながら報じていきたいと思います」

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コロナ禍で再編・没落が加速する鉄道や地方紙などを特集した2誌

 依然として終息に程遠い新型コロナウイルスによる感染症。今回の新型コロナで、窮地に立つ業界あるいは逆に逆境をばねにして業績を伸ばしている業界があることはこれまでにも取り上げてきたが、新型コロナによって改善どころか、むしろ再編や没落が加速する業種があるという。

 そうした業界、業種を今回、経済誌が取り上げた。一つは、週刊東洋経済の「激震!エアライン鉄道」(10月3日号)、そしてもう一つが週刊ダイヤモンドの「地方エリートの没落 地銀 地方紙 百貨店」(10月10日号)である。

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中国の「わな」にはまらず、日米関係深化に資する正論中の正論掲載の産経

 安倍晋三首相が退陣し、政権を引き継いだ菅(すが)義偉(よしひで)首相には現下の国際情勢の中で引き続き日本の安全と平和をどのように維持していくのか、その大局観が問われている。地球儀を俯瞰(ふかん)する安倍外交は、トランプ米大統領との信頼関係による強固な日米同盟を基軸に、自由貿易や「法の支配」など価値観を共有する諸国との幅広い連携を行う中で「自由で開かれたインド太平洋」構想の推進に邁進(まいしん)してきた。

 折しも一昨日、米国のポンペオ国務長官と日本、オーストラリア、インドの4カ国の外相が東京都内で会合。4カ国の外相は「インド太平洋」連携を強化することで一致し、年1回のペースで会合を定例化することでも合意したのである。

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赤旗の学術会議人事スクープの尻馬に乗り、騒ぎ立てる左派紙と野党

 「日本学術会議」が臨時国会の火種になりそうだ。同会議の新会員が1日発表されたが、菅義偉首相は同会議が推薦した候補105人のうち6人の任命を見送った。いずれも安倍政権が取り組んだ安保法制や改正組織犯罪処罰法などに反対していた学者で、野党や左派メディアは一斉に「学問の自由の侵害」と猛反発している。

 朝日と毎日、東京は2日付朝刊の1面や社会面で大きく報じ、3日付社説では「学問の自由 脅かす暴挙」(朝日)「看過できない政治介入だ」(毎日)「任命拒否の撤回求める」(東京)と息巻いた。一方、読売は第3社会面、産経は中面でいずれも2段見出しの小さな扱い(2日付)。読売は社説を出さず(4日現在)、産経は学問の自由の侵害に当たらないとし「人事を機に抜本改革せよ」(3日付)と主張している。

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ヒューマンな視点足りず「性」を捉え切れなかった「ヒューマニエンス」

 NHKBSスペシャル「ヒューマニエンス 40億年のたくらみ」が10月1日スタートした。「ヒューマニエンス」とは耳慣れない言葉だが、ヒューマンとサイエンスを合わせた造語で、「人間の臓器、組織そして心の有り様など、人間に関する最新の研究を通して40億年に及ぶ生命の進化の意味を考えていこう」(NHKホームページ)というのが番組の狙い。

 その第1回のテーマは「オトコとオンナ“性”のゆらぎのミステリー」。その狙いを筆者なりに分析すると、これまで男と女の二つに分けて考えられてきた人間の性はそんなに単純なものではない。性の多様性についての理解は、男女を前提に成り立つ社会の在り方を見直すことにもつながる、ということになろう。

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国民を「うつ」に追いやるコロナ禍の状況改善を菅首相に求めた新潮

 芸能人の自死が相次いだ。コロナ禍で仕事(収入)が減る、人と会わない、孤立化など、さまざまなストレスを抱え、それらが積もり積もって極端な選択をした、と分析されている。一般人とて同様だ。自分は大丈夫と思っていても、知らないうちに内側にストレスを溜(た)め込んで、自分で処理できない段階に近づいても、気付かない人が多いのではないだろうか。

 週刊新潮(10月8日号)が「竹内結子と三浦春馬」の特集を載せており、これに関連記事「自殺急増『コロナ鬱』の早期発見法と防ぎ方」が続いていて、ページを繰(めく)る手が止まった。

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携帯料金下げへの菅首相の本気度に霞む朝日の「丁寧な検証と議論」

 菅義偉首相が「デジタル庁」の設置とともに力を入れているのが、携帯料金の引き下げである。

 携帯料金の引き下げは、首相就任の会見でもそうだが、就任前の自民党総裁選の最中でも強調し、官房長官の時にも取り組んでいた課題だから、その本気度がうかがえるというものである。

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根拠薄い朝鮮人犠牲者数を使って小池都知事をヘイト扱いした朝日

 関東大震災での朝鮮人犠牲者追悼式については本欄14日付で書いたばかりだが、朝日は21日付で再度取り上げ、その記事をめぐって26日付に訂正・おわび記事を載せた。それでいささか食傷気味だが、見過ごせなくなった。

 21日付記事はオピニオン面の半ページを割いた特大の記者解説で、「社会部 西村奈緒美/編集委員 北野隆一」の署名と顔写真入りだ。「朝鮮人虐殺 歴史直視を/小池知事の対応 ヘイト支える恐れ」の見出しで、1日の朝鮮人犠牲者追悼式とその反対集会を扱い、追悼文を送らない小池百合子都知事を「負の歴史にふたをする動きの後押し」と痛罵を浴びせている。2日付で既報の内容で、手を替え品を替えての小池批判だ。

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コロナ禍に商機をつかむ経営者や京都の老舗を取り上げたポスト、朝日

 自転車に小荷物を乗せて、勢いよく走る宅配サービスをどこでもよく見掛ける。コロナ禍で飲食業界が不振の中、急拡大する地域を巡る宅配の配達員たちだ。週刊ポスト10月2日号は「コロナ禍で空前の急成長!『宅配サービスはまだまだ伸びる』」と題し、しのぎを削る企業の一つ「出前館」の中村利江会長(55)にインタビューし成功の因を聞き出している。

 「デリバリーの配達スタッフも、コロナ前は1500人ぐらいでしたが、直近では4000人を超えるまでになっています。/出前館の加盟店数は7月に3万店を突破しました。この1年間で1万店以上増えたことになります。(中略)毎月、前年比150%以上の伸び率をキープしています」と中村会長。

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菅首相と河野大臣の深い関係と軋轢が諌言に聞こえる「バンキシャ」

 菅義偉内閣が発足し20日の報道番組でも新内閣が主要な話題を占めていた。特に、菅首相および、首相が「政権のど真ん中」に位置付けた規制改革を担当する行革担当相に抜擢(ばってき)された河野太郎氏に焦点が当てられていたが、日本テレビ「真相報道バンキシャ!」は菅氏と河野氏の関係を掘り下げていた。

 菅氏と河野氏は、神奈川県に選挙区を持つ同期(1996年衆院選)当選組で、自民党が野党になった2009年の総裁選に出馬した河野氏を菅氏が推薦した関係などを紹介。菅氏が「同期で内閣総理大臣になれるのは河野太郎」と周辺に語っていたというエピソードには、当時の総裁選で河野陣営で戦った本気度が窺(うかが)われる。が、まだ政治家の「夢」の段階だったと言えよう。

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