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メディア批評 rss

「65歳以上は高齢者」との分類は現実的でないと疑問視した読売と本紙

 読売「年齢にとらわれず、意欲や体力に応じて、様々なことに挑戦できる社会を作りたい」。本紙「超高齢化社会へと進む日本が解決し、また未来に備えておくべき課題は多い。そういう中で、新型コロナウイルスの感染拡大が高齢化社会に新たな課題を突き付けている」。産経「高齢者に無事でいてほしい。新型コロナウイルス禍にあって、そんな思いを強くした人は多いはずである」。

 敬老の日の21日に、これをテーマに掲げた3紙の社説(主張)の冒頭で、見出しはそれぞれ順に「豊かな長寿社会をどう作るか」「健康寿命延ばし社会貢献を」「大切な人たちを守りたい」である。

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朝日の社論が国民感覚に程遠いことを天下にさらした各紙世論調査

 菅義偉内閣が発足した。報道機関の世論調査で支持率を見ると、日経の74%を筆頭に共同通信66%、朝日65%、毎日64%と軒並み高い。2000年以降では小泉、鳩山内閣に次ぐ高さで、夕刊フジは「“たたき上げ”首相の菅内閣、支持率爆騰!」の見出しを踊らせていた(18日付)。

 日経が飛び抜けて高いのは、調査員が電話で「内閣を支持しますか、しませんか」と質問し、回答が支持か不支持か不明確だった場合には「お気持ちに近いのはどちらですか」と聞くからだそうだ(電子版18日)。つまり国民のお気持ちは圧倒的に菅内閣支持ということだろう。

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菅新首相に最初からケンカ腰の文春、コロナの扱い引き下げを迫る新潮

 新政権発足後の100日間を「蜜月期間」といい、メディアも政権への批判や性急な評価を避ける。この“紳士協定”を反映してか、菅義偉新首相への評価も高く、矢継ぎ早に発する方針や指示が好意的に取り上げらている。

 そんな中、初っ端からケンカ腰なのが週刊文春(9月24日号)である。「親密企業がGoToイート受注」の記事だ。総裁選出馬の頃から、菅氏攻撃を始めていた同誌にとって「蜜月」も何もありはしない。政治家と企業はくっついて悪さをするもの、という前提で粗(あら)探しの目で見れば、何でも怪しく見えてくる。

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正常化合意も各国の思惑さまざま、安定化へ疑問呈するアラブ・サイト

 イスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)、バーレーンのアラブ2カ国が15日、米ホワイトハウスで国交正常化協定に調印した。仲介に当たったトランプ米大統領は署名式典で「新しい中東の夜明け」と中東安定化へ実績をアピールするが、合意には各国のさまざまな思惑が複雑に入り組んでいる。

 中東専門ニュースサイト「ニュー・アラブ」は16日、米政府が協定調印の前日に、米政府はカタールの放送局アルジャジーラのデジタル部門「AJ+」を「外国代理人」として登録することを命じたと報じた。アルジャジーラはこれを受けて、イスラエル、UAE、バーレーンの国交正常化合意の「取引」の一環として米政府を非難した。

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イージス・アショア代替を模索

 公明党の機関紙「公明新聞」は9月8日付に「日米同盟とミサイル防衛」と題して、同党外交安保調査会での元海上自衛隊自衛艦隊司令官・香田洋二氏の講演要旨を掲載した。政府が6月にミサイル防衛(MD)のためのイージス・アショア(地上配備型迎撃システム)配備を断念したことを受け、代替策をめぐる論議に向けたものだ。

 香田氏は「相手領域内で弾道ミサイルを阻止する能力は独立国としての固有の権利ではあるとは思う。しかし、それをもってイージス・アショアの代替案とするのは短絡的だ」と指摘。日米同盟の下で「そもそも敵基地攻撃能力は米軍の機能だ」と強調し、議論が成熟するまでは「米国の『矛』としての打撃力に依存することが大事だ」と述べた。

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「縦割り打破」に挑む菅首相

 自民党の機関紙「自由民主」は総裁選、菅義偉新総裁選出の大きな節目を伝えた。総裁選告示日の8日に発行された同紙9月15日号は、「3氏が立候補」と顔写真付き青地白抜き文字の縦書きで候補者名を大書。右から衆院議員の岸田文雄、菅義偉、石破茂の3氏が並んだ。菅氏が真ん中で党内の大勢を読んだかの構成だが、紙面片隅に小さく「左から届け出順」とある。その届け出順に2面石破氏、3面菅氏、4面岸田氏の所見が載った。

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新政権に前向きな成長戦略の強化を説く読売、財政再建で朝日は安倍批判

 菅義偉新政権が誕生した。「働く」(菅氏)内閣として、新政権の今後の取り組みに期待したい。

 総裁選の期間中に経済政策に関する社説を掲載したのは、10日付読売「自民党総裁選/成長戦略をどう強化するか」、毎日「総裁選とアベノミクス/どう転換するかが焦点だ」、12日付朝日「財政健全化/成長に頼り課題先送り」、13日付日経「次期政権の軸を示す政策論議を深めよ」である。

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北朝鮮の傀儡団体主催の追悼式を「絶対善」とし右派を批判する朝・毎

 毎日4日付夕刊に関東大震災の朝鮮人犠牲者追悼式を扱った特大記事が載った。1面は「『朝鮮人虐殺』否定 今なぜ/慰霊祭近くで集会」の見出しで追悼式に反対する右派団体の集会ルポ、社会面は「否定派の集会/確定しない犠牲者数」の解説風記事。筆者は末尾に「吉井理記」とある。

 記事はこう書き出す。「イヤな取材を思い立った。関東大震災(1923年)から97年になる9月1日。東京都内の公園で、大震災のさなかに軍や日本人の群衆に多数殺害された朝鮮人を追悼する慰霊祭が例年通り開かれたが、近年はその横で『大虐殺はなかった』などと主張する集団が集会を開いている、と聞いたのだ。残暑のせいばかりではない、ゲンナリする現場を見に行った」

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コロナ時代にものづくりの強み発揮する企業を特集したエコノミスト

 世界的な感染拡大を続ける新型コロナウイルス。いまだにこれといった特効薬はできておらず、これから訪れる冬場に向けての感染拡大に不安を抱かせる。それでも、このところの経済誌を見れば新型コロナが日本上陸した当初の悲壮感は見られない。ちなみに、毎週のように新型コロナを扱った4、5、6月ごろの経済誌の特集には、「コロナ大恐慌~『塹壕戦』の長期化で未曽有の経済危機へ」(東洋経済4月25日号)「コロナ異常経済~未曽有の長期停滞時代に突入」(同誌5月23日号)「銀行VSコロナ倒産~融資先危険度ランキング」(ダイヤモンド6月13日号)「コロナデフレの恐怖~第2波はこれから」(エコノミスト6月16日号)といったおどろおどろしい見出しが並んだ。

 ところが、ここ1カ月ほどは新型コロナの特集はほとんど姿を消している。その一方で、企業業績の上昇を扱う特集が見えてきた。エコノミストの「コロナ時代の成長企業~コロナでも伸びる日本のものづくり」(9月8日号)がそれ。「世界はコロナ禍による経済活動の停滞という逆風にさらされているが、着実に売り上げと利益を上げ、成長が見込まれる日本のものづくり企業がある」として、その業種・企業を紹介している。

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自民総裁選告示、活発な外交・安全保障論議を求めた産経・読売など

 産経「日本の進路を示す論戦を」。読売「危機乗り越える戦略を論じよ」。日経「損得勘定ではなく政策で選ぶ総裁選に」。本紙「国家像鮮明にして覚悟示せ」。朝日「政権総括議論を深めよ」。毎日「安倍政治の総括が不十分」。

 持病の悪化で辞任する安倍晋三首相の後継を決める自民党総裁選が8日に告示された。新しい総裁は14日に投開票される国会議員票(394票)と都道府県連各3票の地方票(141票)を合わせた535票の獲得票数によって決まり、事実上の首相を選ぶ選挙ともなる。

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安倍政権の路線を全て否定し読者に騙し絵の罠を仕掛け続けた朝日

 「ルビンの壺(つぼ)」という絵がある。黒地の画面に白地で大型の壺(盃(さかずき))が描かれているが、黒地を図柄で見れば、壺ではなく向き合った2人の顔に見える。「若い女性と老婆」という絵は、若い女性の横顔が老婆の横顔にも見える。いわゆる隠し絵(騙(だま)し絵)だ。見方を切り替えないと、いくら眺めても片方しか見えない。その罠(わな)に嵌(はま)ると、なかなか脱せない(ご存じでない方はネットで「ルビンの壺」を検索し、試してみてください)。

 朝日は安倍政権下でそんな罠を仕掛け続けた。安倍首相の辞任表明を受けた8月29日付社説は「首相在任7年8カ月、『安倍1強』と言われた長期政権の突然の幕切れである。この間、深く傷つけられた日本の民主主義を立て直す一歩としなければならない」と切り出し、安倍路線を全て否定して見せた。

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ゲイ提供精子の“自力授精”を告白させたNHK「カラフルファミリー」

 「いのちを“つくって”もいいですか?」――。こんなタイトルの本がNHK出版から出ている。その中で、著者の宗教学者、島薗進は「『人のいのち』というものを考えるとき、そこには論理的に示しうる社会倫理とは異なる要素、多くの人が直感的に『ここを踏み越えてはいけない』と感じるような、何か合理的な理由を超えた、容易には語り得ない構成体としての性格があるのではないでしょうか」と述べている。

 日本人は伝統的に「命は授かりもの」という感覚を大切にしてきた。それが「人間の尊厳」や「命の神聖さ」という感性につながり、人権尊重の理念に命を吹き込んでいるのである。

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オムニバス形式で「菅総理」を特集した新潮、「宣戦布告」した文春

 安倍首相の辞意表明、自民党総裁選突入を受けて、週刊誌が騒がしい。告示を前にすでに「勝負あった」状態で、菅義偉官房長官一人に焦点が当たっている。ほとんどがそれ前提での誌面作りだ。こうなると読者は「先」のことを知りたがる。菅総裁の自民党人事、新内閣の顔触れだ。しかし、その話題は締め切り時点には間に合わなかった。最低限、幹事長と官房長官を当てられたら大手柄だっただろうに。

 オムニバス形式にしたのが週刊新潮(9月10日号)。「『菅義偉』総理への道」を9本の記事で特集した。7年8カ月、政府の報道官としてメディアの前で会見してきた菅長官だが、特定新聞社の「社会部記者」とのやりとりや「令和おじさん」のイメージが強く、人となりはよく分かっていなかった。

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「道半ば」アベノミクス批判するも主因たる増税に触れぬ朝毎の無責任

 安倍晋三首相が先月28日、病気を理由に辞意を表明。今月半ばには新しい首相が誕生する。

 安倍首相の経済政策アベノミクスは、目的の1丁目1番地だったデフレ脱却を果たせぬまま終わることになる。

 アベノミクスについて、これまでに社説で論評したのは朝日と毎日だけで、保守系紙からはまだない。左派系紙の方が批判的に論評しやすいということか。

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首相の辞意表明、忘れてはならぬ安倍家と朝日との熾烈な「60年戦争」

 安倍晋三首相が辞意を表明した。持病の潰瘍性大腸炎が悪化し「病気と治療を抱え、体力が万全でない苦痛の中、大切な政治判断を誤ることがあってはならない」というのが理由だという。大腸炎の発症は10代からというから、実に50年以上も病と闘ってきたことになる。よくぞ7年8カ月、総理の職を全うされてきたと感じ入る。

 忘れてならないのは、安倍首相にはもう一つの闘いがあったことだ。朝日との闘いである。安倍首相は記者会見で「(北朝鮮の日本人拉致)問題をこの手で解決できなかったのは痛恨の極み」と述べたが、それにも朝日が少なからず関わっている。

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「安楽死問題」について結論を出せないで、両論併記に終わった新潮

 全身の筋肉が動かなくなる神経難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)の女性が、薬物投与による「安楽死」を遂げ、医者2人が嘱託殺人罪で逮捕される事件が起こった。

 週刊新潮8月27日号の連載「医の中の蛙」で、医師の里見清一氏は「この医者二人には尋常でないところがあり、マスメディアはその『異常さ』を糾弾するのだが、本題の安楽死についてはまともに触れていない」とし、「『そんな医者』に頼ってまで死にたかったこの女性の希望は叶えられるべきなのか」と問うている。当然の疑問だろう。

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「コロナ禍の民主主義」称し羊頭狗肉のファシズム批判するサンモニ

 新型コロナウイルス感染第2波が懸念される中で、今年は夏休みを返上する“新しい日常”を過ごした人々も多い。お盆帰省の自粛、海水浴場や観光施設が閉まり、身近な場所でレジャーを楽しむ人々などの光景を各報道番組は追っていた。

 夏休み自粛でも、わが国で不満が爆発するような動きはない。が、世界ではさまざまなデモが発生している。TBS「サンデーモーニング」(26日放送)は、「風をよむ」のコーナーに「コロナ禍の民主主義」というタイトルを付けてロシア、ベラルーシ、タイのデモを取り上げていた。

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コロナ禍の恐怖 ゼロリスク信仰の裏返し

 新型コロナウイルス禍による社会混乱が起きてから半年が過ぎた。多くの人に恐怖を与えてきた未知のウイルスだが、数々のデータが蓄積されて、その姿が次第に明らかになってきた。

 ほとんどの人は罹(かか)っても無症状か、発症しても、せき、発熱、味覚障害など、かぜのような症状で1週間余りで治る。27日現在、全国の感染者は約6万5800人、死者は1241人。致死率約0・019%。しかも、厚生労働省は6月18日付で、感染者が死亡した場合、死因にかかわらず全てのケースを報告するよう自治体に通知しているから、実際の死者数はもっと少ない可能性がある。

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戦後、教育勅語の廃止を執拗に要求したソ連に今なお追従する東京

 戦後75年の夏が過ぎていく。振り返ってみると、「特攻」を扱わない新聞はなかった。先週紹介した読売の連載「戦後75年 終わらぬ夏」では児童文学作家の富安陽子さんの伯父が米空母エンタープライズに体当たりした特攻隊員だった(8日付)。改めて特攻の重みが伝わってくる。

 ジョン・F・ケネディ元米大統領の甥(おい)、マクスウェル・テイラー・ケネディ氏は『特攻 空母バンカーヒルと2人のカミカゼ』(ハート出版)で、バンカーヒルと同艦を大破させた特攻隊員をその生い立ちから丁寧に描く。特攻だけでなく空母でも艦を守るために多くの米兵が身を捧(ささ)げた。

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「ウィズコロナ」の生活、リモートワークの問題点指摘したNW日本版

 第2波が来ている。週刊誌は新型コロナウイルスの記事でいっぱいだ。陽性と陰性に擬陽性もある。無症状、軽症、重症化、サイトカインストーム(免疫暴走)、そして後遺症まで。情報が溢(あふ)れ、専門家の見解や解釈も異なっており、何を信じればいいのか、国民は断片的な情報に振り回されるばかり。その中で「コロナうつ」に知らず知らずのうちになっていく。

 こんな時こそ、週刊誌は情報を整理し、「正しく恐れ」「全体で対処する」ことに資する誌面作りをしてほしいと思う。腕の見せどころだ。

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イスラエル・UAE国交は平和をもたらさないと警告する米誌

 イスラエルがアラブ首長国連邦(UAE)との国交樹立で合意、対立していたアラブ諸国との関係改善に期待が懸かっている。脱石油を模索するアラブ諸国にとって経済的な恩恵をもたらすとともに、政治的安定がさらなる地域の発展に貢献するとみられるからだ。

 仲介した米国、さらには中東各国、欧州でも、中東の安定化につながると高く評価されているが、一方で中東和平の要である「パレスチナ和平」を置き去りにするものでもある。合意は、パレスチナ自治政府にとっては、同志であるはずのアラブによる「裏切り」(アッバス・パレスチナ自治政府議長)と映る。占領地の合併をちらつかせるイスラエルの優位で進められるパレスチナとの和平の不透明感はいっそう強まった。

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公認内定載る「国民民主」 立憲へ合流で“空手形”に

 国民民主党の機関紙「国民民主」も終わるのであろう。7月17日号には「第49回衆院選(2021年10月21日任期満了)公認候補内定者一覧」が載り、43人の内定候補者の顔写真をブロックごとに載せているが、肝心の現職は同紙に「入党のお知らせ」を告知された山尾志桜里衆院議員を含めて載っていない。

 立憲民主党との合併協議の事情もあっただろうが、党の今後もどうなるか分からない公認内定者リストは空手形のようなもので、本気度を欠いていた。結局、同党は19日に両院議員総会を開き、解党の上で立憲と合流すると決めた。

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「自由民主」にコロナ後社会 デジタル化で一極集中是正へ

 新型コロナウイルス感染の世界的流行から約半年、コロナ事態を受けて初の来年度予算編成を前に、自民党機関紙「自由民主」(8・4)は「コロナ後の社会像示す」の主見出しで岸田文雄党政調会長インタビューを1面に特集した。

 岸田氏は、予算編成の指針となる「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太方針)について「アフターコロナの新たな経済社会の姿の基本的方向性を示す」ことが一つの柱になると指摘。「デジタル化を強力に推進し、地方創生にもつなげ」、「早い給付を可能とし、リモート化の進行は都市部への居住を不要とする時代を到来」させるなど、今後の社会を展望した。

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