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教育 rss

親の経済格差が子供の進路や健康格差に影響

 沖縄県はこのほど、県内の高校2年生とその保護者の生活実態を報告した「令和元年度沖縄子ども調査」を発表。親の経済格差が子供の進路や健康格差に直結している実態が明らかになった。3年前の初回調査と変わらず、教育面での厳しい経済状況が鮮明になっている。(沖縄支局・豊田 剛)

 「進学したいが、その負担が親を苦しませないか不安」「バイトがブラックすぎてヤバイ。休みがない(中略)お願いです。たすけて」「沖縄はとにかく収入が低い。どうにかしてほしい」

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一枚のマスクに日本人ならではの心温まる光景

 コロナ感染第2波到来の懸念が高まっているのに、気が緩んでいる自分を発見する。最近、マスクなしで外出することが何度かあった。そんなこともあるかと思い、鞄(かばん)の中に予備を何枚か入れているので、事なきを得ている。

 地下鉄に乗っていた時のこと。70歳前後とおぼしき女性がマスクをしないで乗車してきた。座席に着くなり、ソワソワしだした。鞄を開けて何かを懸命に探していたが、見つからない様子だった。

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新しい発想で介護・農業の人材不足解消に貢献

 特別支援学校を卒業した軽度知的障害者を対象に、人材不足が深刻化する介護現場や、後継者不足の農業生産現場で活躍する人材の育成に4年間にわたって取り組む、障害者カレッジともいえる新しい発想の福祉事業所「はらから蔵王塾」が平成28年4月から、宮城県刈田郡蔵王町で始まった。東北初、全国でも珍しい取り組みだ。(市原幸彦)

 場所は、蔵王連峰の麓に建つ貸し別荘「蔵王山水苑」の一角。4月には2人の新塾生を迎え、現在15人の塾生が通い学んでいる。塾を運営しているのは、社会福祉法人はらから会(本部=宮城県柴田郡柴田町、武田元理事長)。「はらから」は同胞のこと。「高齢者も若者も障害のある者もない者も、誰しもが安心して暮らせる町づくりを目指しています」と小熊久男塾長。

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良き最期を、生きることと死ぬことを考える

 『死という最後の未来』(著者:石原慎太郎、曽野綾子/幻冬舎)がネット上で話題になっている。石原氏87歳、曽野氏88歳と、ほぼ同い年。家も近所で昔からの友人というが、意外にも会う機会はほとんどなかったという。

 法華経を哲学と言う石原氏に対して曽野氏はカトリック教徒。思考の土台がまったく違う両者が「人は死んだらどうなるのか」「老いについて」「死後は目に見えない何かがあるのか」「コロナは単なる惨禍か警告か」など人生について語り合っている、というのも、ネットやテレビ番組で取り上げられる理由だろうか。

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資料が語る、勉学に励む若き日の西田幾多郎の姿

 『善の研究』で知られる世界的な哲学者・西田幾多郎(1870~1945)=石川県かほく市出身=の生誕150年を記念する企画展「発見!!幾多郎ノート」が、かほく市にある西田幾多郎記念哲学館で開催されている。展示されているのは2015年10月、遺族の元で見つかった直筆のノートや紙資料を復刻したもので、その一部が本物そっくりのレプリカで公開されている。関係者によると、西田の全集が発刊された後の未公開資料ばかりで、全集には含まれていない記述も見られ、懸命に勉強し、研究に勤(いそ)しんだ若き日の幾多郎の姿が見えてくるという。(日下一彦)

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ワーク&ライフ実現、テレワーク継続のメリット

 最近の調査で緊急事態宣言解除後のテレワーク実施率は全国平均25・7%、4月中旬より2・2%減だという。とは言え、1000人以上の大企業では今も4割前後が実施中だ。

 わが家は出勤前の「いってらっしゃい」の慣行は残しながら、テレワークが続いている。通勤時間ゼロになり、昼時になると家に戻る家内事業的な暮らしだ。

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秋田県の「探究型授業」をタイに発信し交流を

 小・中学校の全国学力・学習状況調査でトップクラスの成果を続けている秋田県は「探究型授業」をタイに発信し交流を深めようと、平成27年度から5年間にわたり「秋田の教育資産を活用した海外交流促進事業」を続けている。県の教員関係者延べ65人をタイに派遣し地元の教師と授業づくりをする一方、タイの教育関係者ら多数が秋田の小・中学校などを視察。また、タイでは教員延べ850人以上が同授業の研究会に参加した。大学での教員研修も実施しており、タイでは今後、この授業方式を広く教育現場に根付かせたいとしている。(伊藤志郎)

 小・中学校の全国学力・学習状況調査で、秋田県は毎年、全国トップクラスの結果を出し続けている。その根幹をなすのが「秋田の探究型授業」(Akita Action、以下AA)だ。

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3カ月ぶりに学校が再開されて

 首都圏の学校でも今月、休校措置が解除された。ほぼ3カ月ぶりの再開である。

 筆者の子供が通う学校は、取りあえず時差通学で通常より1時間遅い登校で、授業も時間が短縮されている。長い休みの間、子供はユーチューブで電車やスポーツの動画を毎日楽しんでいて、登校前日まで学校に行くのを渋っていたが、始まってすぐに登校のリズムを取り戻した。親としてはもちろん感染の不安はゼロではないが、通学した方が子供のためになっていると実感する。

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北海道・白老東高校、「地域学」開設で郷土愛育成

 開かれた学校教育が叫ばれる中、学校と地域の連携は緊急の課題になっている。とりわけ、地方において地域を支える若い人材の養成が求められている。そうした中で北海道では今、高校生が自ら地域の課題を見つけ、企画立案から解決を目指す「高等学校OPENプロジェクト」が進行中だ。その一つ、太平洋に面した白老町にある白老東高校では「アイヌ文化」で地域振興を考える「地域学」を開設、地域への理解と郷土愛の育成を目指している。(札幌支局・湯朝 肇)

 「白老町は北海道の中でも豊かなアイヌ文化を残し、その情報発信地となっています。先住民族の文化を理解し、地域づくりに貢献していくことは高校生にとっても意味のあることだと思います」--こう語るのは北海道白老東高校の今野博友教頭だ。

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コロナ禍は世代交代の契機になるか?

 新型コロナウイルスの感染拡大は、私たちの日常を大きく変えた。最も目に付くのがインターネットを通じた人間関係が多様化したことだ。コロナ以前もインターネットはメールやチャット、写真や動画の交換を通じ、プライベートやビジネス上の人間関係をつくる重要な手段となってきたが、同じ家に住む家族以外の人との対面や濃厚接触が忌避されるコロナ禍の中で、疑似対面ツールとしての機能がより重宝されるようになった。

 「在宅勤務」や「リモートワーク」においても、ラインなどの「ビデオ通話」やズームなどを使った「ウェブ(テレビ)会議」は必須の手段となっており、休校措置の小中高校生にとっては、一部学校や学習塾などの「オンライン授業(指導)」が効果を挙げている。また、施設の整う大学では4月から本格的にオンライン授業が導入されており、緊急事態宣言解除後も慎重に対面授業への移行を進めている段階だという。

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9月入学見送り 簡単でない伝統・国柄の変更

 明治以来続いてきた日本独自の「年度制」は慣習・文化にまで昇華されている。それらを無視し、欧米が9月入学だからといって追従することは賢明ではない。  政府は「さまざまな法整備や社会制度の大幅な変更が必要になる」「丁寧な議論を尽くす」などの理由で、今年度、来年度での導入を見送る方針を固めた。与党の自民、公明両党も慎重な対応を求めていたという。当然であろう。

許されぬ拙速な議論

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沖縄の大学・高校生の有志が県に緊急支援を要請

 新型コロナウイルスの影響で、勉学や生活資金で悩みを抱える学生の声を集めた「沖縄県内学生への緊急支援を求める学生有志の会」が5月上旬に立ち上げられ、沖縄県と県教育委員会に対し、経済的な影響を受けた学生への支援金給付などを求める要請書を提出した。(沖縄支局・豊田 剛)

 「アルバイトしている塾も3月、急に臨時閉校し、収入がない。仕方なく別のアルバイトを兼業で始めたが、そのお店も臨時休業しており、収入を得られない」(大学3年生)

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「人体の複雑さ」について考えてみよう

 「人体の複雑さは無限だが、人知は有限だ」。心臓手術を受けて脳に重い障害が残り寝たきりとなった女児(9)とその両親が、医師にミスがあったとして、手術を行った大学病院に損害賠償を求めた訴訟で、裁判長が判決の中で述べた言葉だ。

 先月29日、裁判長は「本人や両親の悲痛は察するに余りある」としながらも、医師の過失を認めず、原告側の請求を棄却した。ここで、この訴訟を取り上げたのは、判決の妥当性について言及するためではない。裁判長の言葉に、人体の複雑さを改めて思ったからだ。鑑定医4人に意見を聞いても、脳障害の原因については一致しなかったという。

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9月入学、21年度導入を検討

 新型コロナウイルス感染拡大の影響による休校の長期化を受け、政府は始業・入学時期を秋にする「9月入学」の導入を検討している。学習の遅れを取り戻し、国際化を進める利点もあるが、導入には30本以上の法改正や教育費の増加など課題は山積している。(政治部・岸元玲七)

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高校で唯一、遠野高校がNITS大賞優秀賞を受賞

 岩手県立遠野高等学校(三浦立校長、生徒数353人、遠野市)は、地域や企業、団体の人々と協働し、「地域で活躍する人材としての生徒」を育成する「新しい『遠野物語』を創るプロジェクト」を進めている。同プロジェクトは2月末、独立行政法人教職員支援機構(NITS・ニッツ)が主催する第3回NITS大賞優秀賞を受賞した。高校で唯一だった。(市原幸彦)

 遠野高校独自のこのプロジェクトは平成29年度からスタート。「地域のプロである外部の人々に、大学でのゼミのような形で通年でお願いしています。この貴重な経験や知見を、教員は教育のプロとして組織的・計画的に取り組み、学びに落とし込む。それぞれの強みを生かした連携・協働が特徴です」と鈴木徹副校長。

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非現実的な秋入学よりも教育の質の保証が先決

 先週、文科省が小学校の9月入学に関する移行案を提示した。いずれも課題が多過ぎて非現実的な印象を受けた。

 大学の秋入学については、東大の濱田純一総長が2011年7月に秋入学を提案し、政府内でも議論した経緯がある。その頃は、大学のグローバル化が叫ばれていた頃でもある。入学前の半年をボランティアや社会貢献活動に当てれば、秋入学は意義があると期待する声もあったが、東大に追従する大学がほとんどなく撤回された。

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『新しい公民教科書』検定合格に寄せて

『新しい公民教科書』代表執筆者 小山 常実

 本年3月24日、自虐史観打破の運動の先頭に立ってきた自由社の『新しい歴史教科書』は、不正検定を受けて正式に検定不合格となった。同日、同じく自由社の『新しい公民教科書』は、検閲とも言える過酷な検定を乗り越えて、検定合格した。筆者は、この教科書の代表執筆者として検定過程に立ち会ったが、特に二つのことを感じた。

同じ箇所何度も修正要求

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石川県出身の文芸家・加賀大介の秘めた想い

 夏の高校野球で、甲子園球場に流れる大会歌の「栄冠は君に輝く」は、球児たちを奮い立たせ、高校野球ファンの胸も熱くする。作曲は、現在放送中の朝ドラ「エール」の主人公・古関裕而(1909~89)、作詞は文芸家の加賀大介(1914~73)だ。歌詞を読むと、いちずに白球を追い掛ける若人の姿が生き生きと表現され、作詞者の想(おも)いを伝えている。(日下一彦)

 今夏の第102回全国高校野球選手権大会は新型コロナの影響で、中止となる公算が大きい。主催する日本高等学校野球連盟では、20日、大会運営委員会を開き、最終決定する方針だ。残念なことではあるが、現状では、中止はやむを得ないだろう。

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コロナ収束後も家庭で引き継ぎたいもの

 外出自粛で家にいる時間が長くなり、妻や子供との関わり方もこれまでとは変わっている。そのせいもあるが、筆者の目下の関心事はコロナ後に日本と世界の家族がどうなっていくのかということである。コロナ後の世界の覇権や経済問題がどうなるかという議論は増えている。また、例えば家族や夫婦の大切さに気付いた、家族のために仕事をしていると気付いたというような話は見られる。ただ、これからの家族の姿を考えるといった、まとまった議論は、筆者が知る限り起きていない。ただ、それを考えるヒントはあると思う。

 3年前、日本家庭教育学会の講演会に参加したことがある。講師は津田塾大学教授の三砂ちづるさん(以下、引用は同学会の雑誌『家庭フォーラム』第27号、2017年11月発行より)。

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「伏魔殿」と化す文部科学省

麗澤大学大学院特任教授 高橋 史朗

 平成29年3月に告示された新学習指導要領において、育成を目指す資質・能力の柱を、①知識及び技能の習得②思考力、判断力、表現力等の育成③学びに向かう力、人間性等の涵養(かんよう)―とした。

 この改訂は、学力の構造を根本的に見直し、「何を知っているか」から「何を理解しているか」、「個別の知識、技能」から「生きて働く知識、技能」への転換などを目指したものである。

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ICT駆使した遠隔授業の研究開発が進む北海道

 広大な面積を有する北海道にも人口減少の波は否(いや)応なく押し寄せている。そうした中で北海道教育委員会はこれまで、小規模校や離島の高校の教育水準向上を図ると同時に地方から都市部への若者流出を食い止めるためICT(情報通信技術)を駆使した遠隔授業の研究開発に取り組んできた。来年度からは北海道高等学校遠隔授業配信センター(仮称)を設置し、本格的な授業を進めるなど全国に先駆けて行う遠隔授業の内容を探ってみた。(札幌支局・湯朝 肇)

 「離島や地方で高校に通う子供たちが大学進学や将来の夢や希望をかなえることのできる学校環境を充実させたい。ICTを使った遠隔授業は、極めて有効なツールになると思います」――こう語るのは、北海道教育庁学校教育局教育環境支援課遠隔授業準備室の佐藤一昭課長補佐。

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今にぴったりの歌「ハイ! 石けんで手を洗おう」

 新型コロナウイルス感染拡大防止のための緊急事態宣言が5月末まで延長された。

 既に緊急事態宣言の下の生活は1カ月以上に及ぶが、実際には安倍首相の要請で各種イベントが中止となり、全国の小中高校が臨時休校となった3月初めから、子供のために仕事を休んだり、テレワークになるなど、自宅中心の感染予防生活は始まっていた。そこまで加算すると、新型コロナによる“非日常的な”生活は2カ月以上となり、既に非日常が日常になった感が強い。

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新学習指導要領 内容充実、学校に主体性求める

北海道教育大学札幌校学校臨床教授 横藤 雅人氏に聞く

 新型コロナウイルスで小中学校、高校、大学などの教育機関は現在、休校・休学となっている。そうした中で小学校は今年度(中学校は令和3年度)から新学習指導要領がスタートする。平成29年度から31年(中学校は令和2年度)までの周知・移行期間を経ての全面実施となるが、改めて新学習指導要領のポイントについて北海道教育大学札幌校学校臨床教授の横藤雅人氏に聞いた。 (聞き手=湯朝肇・札幌支局長)

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