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上昇気流 rss

野党第1党で、かつて政権を担ったこともある…

 野党第1党で、かつて政権を担ったこともある民進党が、一夜にして実質的に解党し、小池百合子代表率いる「希望の党」に駆け込むという前代未聞の椿事が起きている。野党党首自らが政党政治を否定する挙に出たのだ。世も末と言うべきか。

 「どんな手段を使っても安倍政権を止めないといけない」と前原誠司代表は強調する。レトリックもあるだろうが、目的のためには手段を選ばず、と躊躇いもなく言うのは、政治家としてかなり危うい。中国の反日暴徒の「愛国無罪」を思い出す。

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文化庁の「国語に関する世論調査」は、すっかり…

 文化庁の「国語に関する世論調査」は、すっかりおなじみになった。今回の調査で登場した表現の一例は「ぞっとしない」。この意味は「面白くない」が正解だが、「恐ろしくない」との回答が半分以上に上った。「ぞっとする」の反対を「ぞっとしない」と考えてしまうためだろう。

 しかし、この二つの言葉は反対語ではないようだ。広辞苑を見ても、「ぞっと」はあるが、「ぞっとする」は載っていない。半面、「ぞっとしない」は掲載されている。

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2015年、米国のオバマ大統領から大統領自由勲章…

 2015年、米国のオバマ大統領から大統領自由勲章を授与された黒人女性がいた。米航空宇宙局(NASA)のラングレー研究所に勤め、1969年に月面に着陸したアポロ飛行の計算を手掛けた数学の天才、キャサリン・G・ジョンソンさん。

 受章当時97歳で、現在も健在。明日、公開される映画「ドリーム」は、キャサリンさんはじめ3人の黒人女性の活躍を描いている。キャサリンさんの役を演じたのは黒人女優のタラジ・P・ヘンソンさん。

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安倍晋三首相が遂(つい)に「伝家の宝刀」を…

 安倍晋三首相が遂(つい)に「伝家の宝刀」を抜いて、28日衆院解散を発表した。野党は「加計隠し」「解散の大義」などを問題にするが、国会で大変な時間を費やしたその問題も含め、安倍内閣の信任不信任は国民に委ねられた。

 首相としては解散の時期をずっと探ってきたのだろう。森友そして加計問題と逆風が続いてきたが、民進党の山尾志桜里氏の離党問題などで微妙に風向きが変わった。

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さて、今年は誰かな? 来週は10月2日の生理学…

 さて、今年は誰かな? 来週は10月2日の生理学・医学賞から始まるノーベル賞週間である。人類に恩恵をもたらした発明や発見に与えられる最高の栄誉の受賞者が発表される。

 日本は昨年、生理学・医学賞を受賞した大隅良典・東工大栄誉教授まで、物理学賞、化学賞を合わせた自然科学3賞の受賞者は22人を数える。ここ3年間は連続受賞しているほか、2000年から17年間で17人は米国に次ぐ2位。平均で毎年1人が受賞している計算となる。

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災害の被害をできるだけ軽減する「減災」の…

 災害の被害をできるだけ軽減する「減災」の考え方が、国民の間に浸透してきている。経済・産業界では中部経済連合会(豊田鉄郎会長=豊田自動織機会長=)が減災投資を訴えている。

 豊田氏はインタビューで「東日本大震災では部品メーカーが被災し、自動車各社の生産に大きな影響が出た」と振り返り、産業界全体、地域全体で取り組むべきだと話している(本紙18日付)。

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「秋の蚊の灯より下り来し軽さかな」(高浜…

 「秋の蚊の灯より下り来し軽さかな」(高浜年尾)。涼しくなってきて、油断すると朝は風邪を引きそうなほど。だが、厚めの毛布で寝るといつの間にか足で蹴飛ばしているから厄介だ。

 とはいえ、蒸し暑さは薄らいで過ごしやすい季節となり、机に向かっていても集中力が途切れることもあまりない。読書や勉強が進むし、食欲もわいてくる。

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トランプ米大統領が国連で初めて演説した。…

 小津安二郎監督の「東京物語」(昭和28年)の中で、母の葬式を終え、後に残った嫁の紀子(原節子)と、その義妹の京子(香川京子)の会話。京子「ずいぶん勝手よ。云いたいことだけ云うてサッサと帰ってしまうんですもの。あたしお母さんの気持ち考えたら、とても悲しうなったわ。他人同士でももっと温かいわ」と姉たちを批判する。

 それに対し、義姉の紀子「お姉さまぐらいになると、もうお父様やお母様とは別の、お姉さまだけの生活ってものがあるのよ」「誰だってみんな自分の生活が一番になってくるのよ」。

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変の10日後、光秀が和歌山の武将土橋重治に宛てた書状の現物だ。…

 本能寺の変(1582年)は、日本史上最大の謎だ。織田信長を暗殺したのが明智光秀軍であるのは明白だが、光秀による単独の行動か、黒幕がいたのかは謎だった。このほど藤田達生(たつお)三重大学教授が発表したのは、変の10日後、光秀が和歌山の武将土橋重治に宛てた書状の現物だ。

 歴史小説では、信長による激しいパワハラに耐えかねた光秀が主君に反逆したなどとされてきた。半面、歴史学の世界では黒幕説も多かった。

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米国のニューイングランド地方にあるアン岬…

 米国のニューイングランド地方にあるアン岬周辺は風景の美しい土地である。入り江、湾、岬、半島、島などが複雑な地形を造り、陸地の森と接している。グロスターもそのような湾に形成された港町だ。

 創立は1623年で、植民者たちが漁場を求めてやって来て、魚の乾燥場を造ったのが始まり。大通り脇にある、船上で舵(かじ)を取る漁師をモデルにしたブロンズ像「舵を取る男」は、この町の象徴だ。

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帝国データバンクは、人手不足に関して今年…

 帝国データバンクは、人手不足に関して今年7月に行った企業の動向調査結果を発表し、その中で「正社員が不足している」と回答した企業は45・4%となった。同社は「商品・サービスの新規開発に影響が出ている」と指摘している。

 業種別では、ソフト開発など「情報サービス」が昨年7月比9・7ポイント増の69・7%と最も高く、人材難はIT関連の業種が目立つ。企業、業界の内実を数字で読み取ることは必ずしも容易ではないが、相当深刻な事態であることは確かだ。

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1人――というのが1日の最少人数である。…

 1人――というのが1日の最少人数である。平成元(1989)年からこれまでに、昨年9月4日と平成22(2010)年5月26日に記録した交通事故死者数である。

 1日の最少人数は平成14年に10人だったが、翌15年に7人を記録してからは概(おおむ)ねひとケタの年が続き、近年は3、4人を年に何回か記録するまでになった。平成20年に設けられた新たな国民運動「交通事故死ゼロを目指す日」による意識の高まりの成果とも言えよう。

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ノーベル医学生理学賞を受賞した東京工業大…

 ノーベル医学生理学賞を受賞した東京工業大栄誉教授の大隅良典氏が「大隅基礎科学創成財団」を設立した。「基礎生物学の分野で、重要でありながら支援を得られなかった研究者に、研究費を提供したい。100万円や200万円でも研究が進展する人がいる」と。

 現在、国の予算、大学の研究費が削減され、日本の研究力が低下している。大隅氏がノーベル賞の賞金など私財を投じて財団を設立したことには、その危機感と共に、基礎研究への愛着、執念が感じられる。

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「山は暮れて野は黄昏の芒(すすき)かな」…

 「山は暮れて野は黄昏の芒(すすき)かな」(蕪村)。かつてはどこでも見られたススキだが、今では街中ではほとんど生えていない。秋の空、特に夜の月明かりの中で見る光景は幻想的で、かつ物寂しい風情を感じさせる。

 ススキは、稲畑汀子編『ホトトギス新歳時記』に「野原の至るところに生える。その穂を尾花(をばな)ともいい、秋の七草の一つである」とある。同じ歳時記で「七草」は「萩、尾花、葛の花、撫子(なでしこ)、女郎花(おみなえし)、藤袴(ふじばかま)、朝顔の花」が古来のもので、現在は朝顔の代わりにキキョウが入っているという。

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北朝鮮がまた、日本上空を通過する弾道ミサイル…

 北朝鮮がまた、日本上空を通過する弾道ミサイルを発射した。襟裳岬の東約2200㌔の太平洋上に落下し、飛行距離はグアムを射程に収める約3700㌔。

 グアムの米軍基地への攻撃能力を誇示して米国を交渉に引き込もうという狙いだろう。きょうにも、北朝鮮の国営テレビのアナウンサーが例の大げさな調子で「グアムを完全に射程に収める弾道ミサイルの発射に完璧に成功した」などと発表するのではないか。

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文芸雑誌「すばる」(10月号)の作家リービ…

 文芸雑誌「すばる」(10月号)の作家リービ英雄氏へのインタビュー(聞き手は文芸評論家の富岡幸一郎氏)の中に「緊張感」という言葉があった。リービ氏は1950年、米カリフォルニア州で生まれた。

 87年に日本語で小説を発表して注目された。その時作家の小島信夫が、この作品の新鮮な緊張感を指摘した。文学作品には緊張感が求められるのが当然なのに、日本の作家によって、こうした作品が書かれることは少ないとの認識が小島にはあったはずだ。

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ナチスの強制収容所での体験を記した『夜と霧』…

 ナチスの強制収容所での体験を記した『夜と霧』で知られるヴィクトール・フランクルが亡くなって20年。戦後長く住んでいたウィーンの住居は博物館となって、今も訪れる人は絶えないという。

 小紙ウィーン特派員の小川敏記者が追慕の記事を送ってきた(「現代人の魂を癒す精神分析学開拓」小紙9月12日付)。精神科医、脳外科医、哲学者として数多くの優れた業績を残した人物だった。

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国連安全保障理事会で、6回目の核実験を…

 国連安全保障理事会で、6回目の核実験を強行した北朝鮮への追加制裁決議が全会一致で採択された。原油や石油精製品の輸出量に上限を設定するなどが主な内容だが、当初米国が提案していた原油の全面禁輸は、中国やロシアの支持が得られず取り下げられた。

 「格段に厳しい制裁決議」と安倍晋三首相は評価するが、北朝鮮がこれで核開発を放棄するとは考えられない。もちろん、それも米国は承知の上だろう。

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簡単な算数の計算から。100㍍を10秒で走ると…

 簡単な算数の計算から。100㍍を10秒で走ると平均秒速は10㍍である。100/100秒(1秒)で10㍍だから1/100秒(0・01秒)で10㌢進むことに。日本学生対校陸上の男子100㍍決勝。

 日本人初の10秒の壁を破る9秒98の日本新記録を樹立した桐生祥秀(よしひで)選手(21、東洋大)は、伊東浩司さんの日本記録10秒00(1998年アジア大会、バンコク)を0・02秒短縮した。実に19年ぶりの更新である。

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頭部だけ犬、事件のにおいもかぎつける?

 米ニューヨーク・マンハッタンの街角に置かれた像「パパラッチ・ドッグ」(7日撮影)。

 背格好はカメラを構えた人間だが、頭部だけ犬というチャーミングな像で、鋭い嗅覚により事件のにおいもかぎつけそうだ。(AFP=時事)

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「秋灯やなす事ありて文机」(藤田春梢女)…

 「秋灯やなす事ありて文机」(藤田春梢女)。暑い日が続いたと思っていたら、いつの間にか秋の気配が濃厚になっている。セミよりも秋の虫の声が聞こえてくる方が多い。

 夜も夏用の寝具で寝ていると寒さで目覚めることも少なくない。毎日のようにクーラーのお世話になっていたのがウソのようだ。

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財、貨、貢など、お金や財産に関わる漢字には…

 財、貨、貢など、お金や財産に関わる漢字には、貝の付くものが多い。これは、古代中国・殷の時代、子安貝の貝殻が貨幣として用いられていたためだ。子安貝は沖縄やベトナムなどでしか採れず、希少性があり、かつ丈夫で保存性もあった。

 よく漫画などで、原始的な貨幣として、真ん中に穴の開いた大きな円形の石が描かれたりする。これは石貨といって、実際、西太平洋のミクロネシア連邦のヤップ島では、1931年まで造られていた。

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カマキリを詠んだ句は多い。「蟷螂の咀嚼の…

 カマキリを詠んだ句は多い。「蟷螂の咀嚼のつづく石の上」(鷹羽〈たかは〉狩行〈しゅぎょう〉)。肉食のカマキリが貪欲に餌を食べ続ける様子が活写されている。益虫とされるカマキリだが、この句の「蟷螂」は、日本風に「カマキリ」と読んでもよさそうだし、中国風に「とうろう」とすることも可能だ。

 俳句に登場する虫には傾向がある。セミ、トンボ、秋の虫が多い。これらは鳴く虫だが、鳴かないカマキリが多く詠まれるのは、あの印象的な姿のせいだろう。

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