«
»

上昇気流 rss

発掘調査が進められているポンペイ遺跡

 イタリアはナポリ近郊にあるポンペイ遺跡は、西暦79年のベスビオ火山の噴火によって火山灰に埋まり、タイムカプセルのように当時の姿を残す遺跡として有名だ。劇場や人々の住居跡なども残っていて、古代ローマの人々の生活を偲(しの)ばせてくれる。

 2018年からは大規模な保存作業と発掘調査が進められている。NHKBSの「よみがえるポンペイ」で、その模様と成果を紹介していたが、美しいフレスコ画やモザイク画、そして人骨などが多数発見されている。

0
続き

厳冬期の今、花を見ながら春を待つのも楽しい

 今月5日は二十四節気の小寒で、20日の大寒を経て月をまたいで今年は124年ぶりに2日となる節分までが寒の内。昨日は少し暖かさがあってひと息ついたが、今は一年で最も寒いとされる厳寒期を過ごしているのである。

 東北や北海道などから住み着いた人が、よく<東京の冬は寒い>とこぼすのを聞く。乾いた風はさらに冷たい。「人にいやがられる、刃物のような冬」(高村光太郎)なのだ。

0
続き

スポーツから得た教訓は「倦まず弛まず」だ

 スポーツとメンタルは切っても切り離せない関係だが、特に大一番と言われる試合はそうだ。新型コロナウイルス禍の中、無観客で行われた全日本卓球男子シングルスの決勝、及川瑞基選手(木下グループ)と森薗政崇選手(BOBSON)との一戦は、及川選手の大逆転劇だった。

 及川選手はゲームカウント1-3で後がなくなり攻めに転じた。第5ゲームを取り、第6ゲームではマッチポイントを握られたが12-10で奪うと、最終第7ゲームは11-4と圧倒した。逆に森薗選手は勝ちが見えたところから守りに入ってしまった。

0
続き

年齢の感覚というのは不思議なものである。

 年齢の感覚というのは不思議なものである。10代の時には50代や60代というのは年寄り、老人だと感じていたことを覚えている。自分がその年齢になるということさえ信じられないほど。

 ところが、いざ自分がその年代になってみると、高齢者という意識は肉体の衰え以外はあまりなく、戸惑ってしまうことが多い。シルバーシートを譲られて初めて自分の老いを自覚したりする程度だ。

0
続き

西条市が最も住みたい田舎として評価された

 新型コロナウイルスの感染拡大で地方移住への関心が高まっている。小紙の元旦号第2部でも特集した。宝島社の月刊誌「田舎暮らしの本」2月号では「2021年版 第9回住みたい田舎ベストランキング」が発表された。

 移住定住の推進に積極的な市町村を対象に、移住支援策、子育て、自然環境、就労支援など272項目のアンケートを実施。645自治体から集めた情報をもとにランキング化した。人口10万人以上の「大きな市」、10万人未満の「小さな市」「町」「村」の4グループに分け、さらに若者世代、子育て世代、シニア世代、全世代総合の4部門に分けた。

0
続き

戦艦大和の最期に行われた首脳部による判断

 正月に吉田満著「戦艦大和の最期」(角川文庫『戦艦大和』所収)を読んだ。何度も読んだのでストーリーは分かっている。が、今回もいろいろ感じるところがあった。

 1952年に発表されたこの傑作を、45年9月に復員した直後、半日で一気に書いたと著者は言う。乗り組んだ大和の沈没が4月だから、重過ぎる体験から半年もたっていない。当時著者は22歳。

1
続き

水素が人類文明の救い手として注目されている

 亜鉛などの金属を塩酸で溶かすと気体が発生し、試験管の水の中をくぐらせると水と置き換わる。それが水素で、水上置換法と言うが、中学の授業で行うので覚えている人もいると思う。水素はそれほどポピュラーな元素だが、その恩恵を日頃実感している人はあまりいないのではないか。

 無色、無臭、原子番号1番。最もシンプルな構造を持ち他の分子と結びやすく、その化合物に自らの性質が溶け込んでしまうことが多いのも一因だ。人類が水素を知ったのは250年前。以来、多くの水素化合物が発見され、その新たな利用法も生み出されてきた。

1
続き

江戸無血開城を果たした勝海舟の見事な生き方

 江戸時代の幕を引き、歴史を明治維新に進め、今日の日本への道を開いた人物の一人に、勝海舟を挙げる人は少なくなかろう。幕末期に江戸無血開城を果たし、江戸の街と町民らが戦火の犠牲となるのを食い止めた最大の功労者であることはよく知られている。

 下級の幕臣だったが、時代が海舟を歴史の表舞台に押し上げた。慶応4(1868)年3月、彼は徳川幕府側の全権として、官軍側の西郷隆盛との必死の交渉の末に無血開城を成立させた。

1
続き

冬の街路樹の姿形から生命の秘密を感じる

 冬の穏やかな陽(ひ)に、落葉した街路樹のハナミズキやケヤキ並木のシルエットが美しい。ハナミズキの枝は横にぐんぐんと広がり、緩やかな曲線が空に向かって伸びているため、全体の樹形も整っている。

 その周期的に細やかに変化する枝ぶりは、春になると咲く花をより美しく見せるのではないか。そんな気がした。自分の姿形を魅力的に見せる術(すべ)を心得ている木だ。

0
続き

近所の神社を参詣して感心した神道の柔軟性

 今さら初詣でもないと思うのだが、神社が分散参拝を呼び掛けたり密を避けるための人数制限を行ったりしていて、参拝するのをためらっていた。しかし、年始のあいさつをしないと落ち着かない。というわけで先日、少しばかり気が引けたが近所の神社に出掛けた。

 ちょっと遅いかとも感じるが、新型コロナウイルス禍の1月中は正月参拝の扱いという例が多いので、心の中では松の内という気分だ。もちろん緊急事態宣言が出ていることもあり、人の混雑しない時間帯を狙い、手指の消毒、マスクなど準備万端。

2
続き

絶好の「凧(たこ)揚げ日和」が続いている

 西高東低の冬型の気圧配置で太平洋側は晴れの日が続いている。絶好の凧(たこ)揚げ日和といったところである。「密」を避け新型コロナウイルス収束を願って、大空に凧を揚げるのも悪くない。

 凧揚げはもともと中国から入ってきたもので、平安時代の『和名類聚抄』に既に記述がある。大流行するようになったのは江戸時代から。武士から町人まで身分を問わず凧揚げに興じた。

0
続き

「団塊の世代」と呼ばれる世代が存在する

 「団塊の世代」と呼ばれる世代が存在する。昭和で言えば、終戦直後に起きた第1次ベビーブームの22(1947)年~24年生まれ。現在は70代前半だ。

 加藤典洋著『オレの東大物語』(集英社・昨年刊)によれば、この世代は「世界を動かしているのは自分たち」という感覚を持ったことがある。自己中心的な価値観だ。

0
続き

新型コロナ発生は大増産政策の悲劇の繰り返しか?

 「小説というのは、そのもとになる出来事がなければ、作れないものです」――。かつて小紙に小説「田沼意次」を連載した故村上元三さんが、連載終了後に気流子に語ってくれた。

 例外がないと言いたそうでもあった。新刊の小説『1984年に生まれて』(中央公論新社)を読んでいて思い出した言葉だ。作者の郝景芳(かくけいほう)さんは84年生まれの中国人作家でヒューゴー賞の受賞者。

2
続き

家族、地域、そして自然が幸せの基礎にある

 正月休みに尾崎一雄の随筆集『沢がに』(昭和45年皆美社刊)を読んだ。この人の文章は、まず間違いなく肩がほぐれ、しかも正月にふさわしい清々(すがすが)しい気持ちにしてくれる。懐かしい昭和の情景も浮かんでくる。

 尾崎は16歳で志賀直哉の「大津順吉」を読んで感動し、作家を志すが、結核を患って郷里の神奈川県小田原市下曽我に疎開し、長く闘病生活を続けた。そういう体験を経て「虫のいろいろ」「美しい墓地からの眺め」など傑作短編を残し、戦後の私小説・心境小説の代表作家となった。

0
続き

交通事故死者数が最少を記録、コロナの影響か

 年明け早々に毎年公表される統計もののニュースがある。警察庁がまとめた前年の交通事故死者数などである。地味な扱いになりがちだが、ここ数年は死者数が統計が残る<1948年以降の最少を記録>が続き、一定程度の大きさで報じられてきた。

 今年は新型コロナウイルス禍第3波対策で、1都3県に<緊急事態宣言 7日にも>の記事が各紙(5日付)で大々的に報じられる中でも、それなりに目立つ記事となった。昨年の死者数は2839人と最少記録を4年連続で更新した上、初めて3000人を下回ったからだ。

0
続き

詐欺事件頻発、コロナ禍での心の在り方に注意

 アイスキャンディー「ガリガリ君」の当たり棒を偽造してキャンペーンに応募し、景品の人気アニメ「ポケットモンスター」のカードをだまし取ろうとしたとして、43歳の会社員の男が詐欺未遂容疑で逮捕された。プレミア景品への執着で素人離れした刻印の技術を悪用したものだが、「他のことに頭を使えよ」と言いたくなる。

 新型コロナウイルス禍が長引き、昨年は笑えない詐欺事件が頻発した。中でも、コロナ対策で国が支給する持続化給付金をめぐっては、先月下旬までに279人が詐欺容疑などで摘発された。

0
続き

自粛の間、隣近所の美しい風景を見直してみたい

 「初景色野川一本光り出す」(中村明子)。歳時記を見ると、新年の部は「初」の付いた季語が多い。「初春」「初空」「初日」「初富士」などをはじめ、実にさまざまなものがある。昨年と同じであっても、年を越したことでいったんリセットするからだろう。

 「初景色」もその一つ。『今はじめる人のための俳句歳時記』(角川文庫)には「元日の淑気満ちた風景をいうが、風光すぐれた景色ばかりでなく、ありふれた田の畔(あぜ)や町並みも詠まれ、かえって情趣が深い」とある。

0
続き

米議会は議論を尽くさぬまま選挙結果が承認

 米議会の上下両院合同会議で、バイデン前副大統領が次期大統領に就任することが決まった。テッド・クルーズ上院議員らが、激戦州の選挙結果に異議申し立てを行っていたが、トランプ大統領の一部支持者が議事堂に乱入した後、議論を尽くさぬまま選挙結果が承認された。

 議事堂への行進を呼び掛けたトランプ氏は非難にさらされているが、呼び掛けはあくまでも平和的なものだ。乱入後はツイッターに動画を投稿して「われわれは法と秩序を保たなければならない」と訴え「あなたの痛みや気持ちは分かる。だが今は家に帰るべき時だ」と促した。

2
続き

コロナを「気にする人」と「しない人」がいる

 新型コロナウイルス禍の中で一定期間過ごすうちに気付いたことがある。どんなテーマであれ、人々の反応は多彩になるものだが、この世にはコロナを「気にする人」と「気にしない人」がいる。

 気にする人は状況を「非常時」と考える。一方、気にしない人は「日常の継続」と見なす。気にするタイプは「非常時なのだから、習慣となったものでも回避する」と思うし、気にしない側は「日常の習慣を継続する」と考える。無論、一定の対策は取った上でのことだ。

0
続き

写真家「瀬戸正人 記憶の地図」展開催される

 東京の恵比寿ガーデンプレイス内にある東京都写真美術館で「瀬戸正人 記憶の地図」展が開かれている。内覧会も以前のように担当学芸員や作者が解説し、案内してくれる形式ではない。

 記者たちに見てもらい、その後ホールで解説するという形だ。質問は事前に主催者に伝えるだけで、質疑応答はなし。美術作品の場合、質問が千差万別で、それが面白かったのだが。

0
続き

われわれは科学に人類の幸福の実現を期待する

 小紙の昨年12月28日付外報面に「中国、『革命的兵器』開発急ぐ」という記事が出ていた。中国の習近平指導部が、人工知脳(AI)や脳科学を活用し、敵兵の脳をコントロールする兵器の開発に心血を注いでいるという。米国との戦いに勝利するためだ。

 「大脳は未来の戦争の主戦場になり、『制脳権』が作戦のカギとなる」と、中国軍幹部の関連コメントも載っている。電気や磁気で外部から敵兵の脳に刺激を与え、人間そのものを武器の一部に仕立てようとする。

0
続き

今年はコロナ禍以上に中国を警戒すべきだ

 元日付の新聞から。産経<年のはじめに>は、天安門事件で西側諸国の制裁を緩やかにしようと立ち回り、中国共産党を救ったのは日本だと指摘する。さらに戦時中、蒋介石(国民党)軍に敗走した「毛沢東が息を吹き返したのは、日本軍が昭和12年に国民党軍と全面戦争に突入し、蒋介石が国共合作に踏み切らざるを得なかったからだ」と記す。

 「日本は、瀕死(ひんし)の中国共産党を2度助けた。3度目は、絶対にあってはならない」と、中国が日本の懐柔工作に動いていることに警鐘を乱打する。

0
続き

コロナ禍克服に向けてもうひと踏ん張りしよう

 東京はじめ太平洋側地域の三が日はおおむね晴れ、穏やかに明け暮れた。しかし北海道から中国地方の日本海側では雪や雨が降り、転倒などの被害が出ている。雪崩や着雪への警戒も必要だ。

 南北に長く伸びる日本列島は、背骨のように走る山脈によって二分され、太平洋側と日本海側では全く違った気象状況となることが多い。狭い日本でこの時節、際立つ違いに何か不思議な感じさえする。

0
続き