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コラム rss

プーチン大統領の古典的な“弁明”

 ロシアのプーチン大統領は4日、クレムリンで年次教書演説を行ったが、その中で欧米諸国の対ロシア制裁を「根拠に乏しいロシア抑止政策であり、ロシアへの明らかな敵対行為だ」と主張し、「不法な欧米諸国の敵対行為を絶対甘受しない」と述べた。ここまではプーチン氏が頻繁に繰り返してきた対欧米批判だ。

 問題はその次の発言だ。バチカン放送独語電子版6日によると、欧米側の対ロシア制裁の契機となった今年3月のウクライナ南部のクリミア半島併合について、「ロシア民族にとってクリミアは聖地だ。ちょうど、イスラム教徒とユダヤ人にとって『神殿の丘』(Tempelberg)のようだ」と弁明したというのだ。

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女子大の存在意義

 先月、公立の福岡女子大学に入学を希望した社会人男性が、男性であることを理由に入学願書が受理されないのは違憲として、大学側を提訴した。

 栄養学科を選考できる県内の公立大学は福岡女子しかなく、費用的にも県外の大学に通うのは経済的に難しいと言う理由だ。

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朝日新聞の新社長、渡辺雅隆氏は大阪の…

 朝日新聞の新社長、渡辺雅隆氏は大阪の就任会見で「全力で再生を決意」とリーダーシップ発揮を強調した。が、質疑応答になり一連の「慰安婦」問題の記事について質(ただ)されると、応答は広報担当に任せっきりだった。

 韓半島で女性を強制連行して慰安婦にしたという吉田清治氏証言を虚偽と判断し記事を取り消したのに、同じ吉田氏が男性6000人弱を強制連行したとする証言記事はなぜ取り消さなかったのか。この問いに「(同社内に設置された)第三者委員会の詳細な検証を待っている」と広報担当。

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「商人に商人魂十二月」(小畑一天)。…

 「商人に商人魂十二月」(小畑一天)。12月というと「師走」や「年末」などの言葉が思い浮かぶ。他の月とは違う特別な感じもする。

 街に出かけても、まだ年末商戦という雰囲気ではない。その前のクリスマス商戦が徐々に盛り上がっているようで、飾り付けをチラホラ見かける。このクリスマスは日本古来の伝統文化ではないが、今ではすっかり冬の風物詩となっている。

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朝日新聞と日本の国際報道、負のくびきと無反省

 今年の回顧。報道・言論界の大激震、朝日新聞問題を、日本の国際報道全体の観点から少し見てみたい。

 日本の国際報道は、①外国首脳との単独会見、②多数の外国駐在特派員、③お墨付き記者の特権的取材――を売り物としてきた。それがしばしば負のくびきともなった。

 中国、北朝鮮などに社長や編集局長が出かけての単独会見は、中身が薄い場合も多かった。代表例が、1992年の朝日の金日成会見だ。

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小中学校での「道徳」が早ければ平成30年度…

 小中学校での「道徳」が早ければ平成30年度にも教科化される。一部の新聞は「価値観の押しつけ」に繋がるなどと批判しているが、価値観こそしっかりと教えるべきものだ。もちろん教え方は十分、工夫を要する。

 正岡子規は明治32年に執筆した「病牀(しょう)譫(せん)語」という随筆の中で修身(道徳)教育について持論を展開している。「小学校の修身科は極めて必要なる学科にして、修身科以外の学科にも多少修身的意義を加へて教授すること最効力あるべしと思はる。されど中学以上に倫理科を置きてこれを講義的に教ふるは不必要の事に属す」。

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中国で来年「3退」総数が2億人突破

 当方は2011年8月、このコラム欄で中国で1億人の国民が中国共産党、中京青年団(共青団)と中国少年先鋒隊(少先隊)の3つの組織から離脱する国民の総数(3退)が1億人を突破したという情報を報告したが、来年中にはその3退の総数が2億人に到達するという。発信元は中国反体制派メディア「大紀元時報」の11月28日の記事だ。

 この数字は離脱者数データを管理する全世界脱党支援センターによるもの。大紀元時報によると、「2014年11月17日まで、同センターの統計では、3退の総人数は1億8390万人に達し、2億人の大台に迫っている。現在、毎日の3退平均人数はおよそ11万人。その勢いが続けば、145日後の2015年4月12日ごろに2億人を超える見込みである。中国の国内総人口は約13.6億人。3退総人数が2億人を突破すれば、凄まじい心理的反応が起きるに違いない。この情報は中国国内各地で迅速に広がり、中共の得意技である情報封鎖は徐々に効かなくなり、全社会が関心を持つ重要な話題になる」という。そして「中国の激変は避けられなくなり、中共の統治を終焉させる社会的大変革が近い将来に起きる」と予想する。中国共産党指導部が聞けば、激怒するほど過激なシナリオだ。

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今年の「紅白歌合戦」に出場する歌手が発表…

 今年の「紅白歌合戦」に出場する歌手が発表された。あらゆる選考の常で、選ばれる者とそうでない者の区別が生まれるのは避けられない。

 「なぜこの歌手は選ばれなかったのか?」、逆に「これといったヒット曲もないこの歌手が毎年選ばれるのはなぜなのか?」といった疑問が寄せられるのはいつものことだ。これに対して、選んだNHK側が「総合的に判断して……」と回答するのも毎年の光景だ。

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「聖職者の独身制」廃止への布石

 ローマ法王フランシスコが信頼を寄せるオスカー・ロドリゲス・マラディアガ枢機卿(Oscar Rodriguez Maradiaga)は2日、バチカン・インサイダーとのインタビューの中で「家庭問題を担当するバチカン聖省の長官は将来、結婚した夫婦が担当するようになるかもしれない。聖省長官が枢機卿や司教でなければならない必要性はないからだ」と述べたという。

 同枢機卿はバチカン機構改革を進める枢機卿会議の調停役を担っている人物だ。フランシスコ法王が南米時代から知っている高位聖職者だ。その枢機卿が「結婚した夫婦が家庭問題担当の責任者になれる」と述べたわけだ。決して、メディア受けを狙った発言ではないのだ。

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報恩

韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」

 “黒い目(文盲)”という言葉がある。文字を知らない人の意味で使われるが、「盲目の(雌)親烏」に由来する言葉だ。烏は卵を孵化(ふか)させ、ひな鳥を育てながら激しい産後の痛みによって目が見えなくなるという。それで、幼いひな鳥たちが逆に盲目の親鳥に餌をくわえて与える。烏を反哺鳥という理由だ。反は逆転させる、哺は食べさせるという意味なので、食べさせてもらったものを戻して返す鳥だという意味だ。それで孝鳥だ。

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ドゥマゴ文学賞の受賞作は毎年、「ひとりの…

 ドゥマゴ文学賞の受賞作は毎年、「ひとりの選考委員」によって選ばれる。選考委員の任期は1年で、対象は日本語の文学作品。昨年度の選考委員は評論家の松本健一さんで、選んだのは恩田侑布子さんの『余白の祭』だった。

 松本さんには独自の選考基準があった。「今日の文学状況はみんな『私』にこだわって進んできた。その外にある世界、長い歴史が入ってこないといけない。それを排除してきたのでやせた状況になってしまった」。

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「景気回復、この道しかない。」と題した…

 「景気回復、この道しかない。」と題した自民党の「政権公約2014」は大半が経済、その関連政策を説いていて、変型B5判25ページに文字がぎっしり。短期間によくぞまとめたものだという感じ。

 アベノミクスは第1の矢(大胆な金融政策)、第2の矢(機動的な財政政策)に続き、第3の矢(民間投資を喚起する成長戦略)で完成する。政権公約は<本格的な成長軌道を>の見出しで各産業の生産力の向上、成長への道を約束している。

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1位でなきゃダメ?

地球だより

 先日、韓国で全国一斉に大学入学試験「修能(修学能力試験)」が実施された。近年は学校の授業で習った範囲から出題するようにと大統領から厳しいお達しが出ているせいか、受験生にとっては比較的難易度が低い出題が多いようだ。だが、そのため1点差で合否が分かれるという事態も珍しくないそうだ。

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今年7月の週末に北海道小樽市で起きた小樽…

 今年7月の週末に北海道小樽市で起きた小樽ひき逃げ事件は、小欄(7月15日付)でも取り上げたので覚えておられる人もいよう。海水浴帰りの元高校同級生の女性4人がひき逃げされ、3人が死亡1人が重傷を負う痛ましい事件である。

 飲酒運転で事件を起こした被告は当初、自動車運転過失致死傷罪などで起訴された。だが、遺族らは悪質な事件に厳罰を求める署名活動を行い、ついに検察を動かした。

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タイで受刑者を漁船員に

地球だより

 労賃の安いミャンマー人やカンボジア人など外国人を漁船で奴隷労働させているとしてしばしば欧米メディアから批判を浴びているタイで、受刑者を漁船で働かせるという構想が浮上している。

 タイの刑務所はどこも麻薬密売人など犯罪者で満ちあふれ満員御礼状態だ。一方で漁船では深刻な人手不足状態が続いている。

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オリンパスと言えば、カメラや内視鏡を…

 オリンパスと言えば、カメラや内視鏡を手掛ける名門光学機器メーカーだが、3年前に損失隠しの不祥事が発覚。「企業の内実は分からないものだなぁ……」と思っていささかショックだった。

 同社の粉飾決算で損害を被ったとして機関投資家らが提訴、今年4月には信託銀6行から総額約279億円の損害賠償を求める訴訟を起こされた。この間、人事問題で内部の軋轢(あつれき)も表面化していた。

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消える中吊り広告

 円安を追い風に、日本を訪れる外国人観光客が増えている。今年は10月までに1100万人を突破。過去最高となった昨年の年間記録(1036万人)を既に超えてしまった。この調子だと、年末には1300万人に達するという。

 東京・渋谷は人気のスポットだが、外国人がよくカメラを向けるのがセンター街と渋谷駅を結ぶスクランブル交差点。大勢の通行人がぶつからずに整然と道路を渡る光景が驚きなのだそうだ。その交差点を真っ正面に見るビル2階に「スターバックス」がある。窓際にはいつも多くの外国人が陣取り、シャッターを切りながら行き交う通行人を眺めている。

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「水底の岩に落つく木の葉かな」(丈草)…

 「水底の岩に落つく木の葉かな」(丈草)。蛇口をひねって水道の水に手を浸すと冷たさが一段と強く感じられる。そろそろ手や顔を洗うにも、温水が欲しくなってくる。水温は季節の変わり目をよく示していると言える。

 雨などはその代表的なもの。慣用的な表現に「一雨ごとに寒くなる」がある。冬に近づくと、雨が降るたびに、その温度が低くなるのが実感される。

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中央アジアのウズベキスタンを4月に訪ねた時…

 中央アジアのウズベキスタンを4月に訪ねた時、美しいミニアチュール(細密画)が驚くほど安い値段で売られているので、土産に数枚購入した。飴色がかったつるつるした紙に描かれていたが、後でこれが「サマルカンドペーパー」であることを知った。

 紙は2世紀初頭、中国の蔡倫が紙すきによる製法を開発し、610年には韓半島を通じて日本にもたらされた。一方、西方に紙の製法が伝わるのは、751年に中央アジアのタレス河畔でのイスラム軍との戦いで捕虜となった唐人を通してである。

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法王のトルコ訪問とその目的

 ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王は28日、3日間の日程でトルコ訪問を開始した。ローマ法王のイスラム教国トルコ訪問は2006年の前法王べネディクト16世以来で8年ぶりだ。28日に首都アンカラでエルドアン大統領らと会談し,29日には今回のトルコ訪問の主要目的、イスタンブールで東方正教会の精神的指導者(エキュメニカル総主教)バルトロメオス1世と会談し、キリスト教分裂(シスマ)以来の正教徒カトリック教会の再統合を目指す共同声明を公表する予定だ。キリスト教は1054年、ローマ法王を指導者とするカトリック教会(西方教会)と東方の正教会とに分裂(大シスマ)し、今日に到る。

 フランシスコ法王は正教会の祝日、聖アンドレアス祭に参加する。法王はバルトロメオス1世を「私の兄弟、アンドレアス」と呼びかけている。聖アンドレアスは聖ペトロの兄弟だ。聖アンドレアスはコンスタンティーノポリスの守護聖人、聖ペテロはローマの守護聖人だ。 なお、両者は、パウロ6世と正教会のコンスタンディヌーポリ総主教アテナゴラスが1964年、会合し、1054年以来続いていた東西教会の相互の破門宣告を取り消した歴史的な出来事を記念する。

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高倉健さんが亡くなったのは今月10日で、…

 高倉健さんが亡くなったのは今月10日で、公表されたのは18日。8日間、死の事実が秘匿された。その点では、戦国の英雄武田信玄に似ている。

 信玄の場合は、政治的影響を考えてのことだったが、今回のケースは「俳優は私生活を見せてはならない」という信条によるもののようだ。最後まで銀幕の大スターであり続けた高倉さんらしいと言える。

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北朝鮮の大安市で徳興里(とくこうり)壁画…

 北朝鮮の大安市で徳興里(とくこうり)壁画古墳が発掘されたのは1976年のことだった。墓誌が発見されて、被葬者の名前「鎮」と、建威将軍はじめ歴任した官職名や、永楽18(408)年に没したことが判明。

 玄室の西壁には「馬射戯(まさひ)」という騎射競技の様子が描かれていて、注目された。馬上の射手2人が、五つの四角い的を射ているところで、馬場の傍らには射手のほか記録係や審判とみられる人物がいる。

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朴正煕の涙

韓国紙セゲイルボ・コラム「説往説来」

 愛国歌(韓国の国歌)がそんなに悲しい歌だとは知らなかった。「東海の水が乾き果て白頭山が磨滅する時まで…」。歌が始まると、瞳に浮かんだ涙がいつの間にか滝のように流れ落ちた。鉱夫も泣き、大統領も泣いた。講堂の中はたちまち涙の海と化した。1964年12月10日、朴正煕大統領(当時)がドイツのハンボルン炭鉱を訪ねた時のことだ。

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