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ウィーン発コンフィデンシャル rss

東京五輪の「金メダル」は国を救う

 このコラムのタイトルはひょっとしたら五輪大会で多数のメダルを獲得するメダル常連国の米国や中国には当てはまらないかもしれない。アルプスの小国オーストリアならではの話かもしれない。オーストリアの東京五輪大会代表の1人が25日、メダルを取ったのだ。それも金メダルだ。同国に2004年のアテネ夏季五輪大会ぶりの金メダルをもたらしたのは自転車競技女子ロードレースのアンナ・キ―ゼンホファー(Anna Kiesenhofer)選手だ。

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EUの基本的価値観とは何?

 ハンガリー国民はマジャール民族と呼ばれ、日本人と同様で蒙古斑を有する民族といわれる。そのため、というわけではないが、マジャール人には日本人に親しみを感じる人が多く、親日派が少なくない。冷戦時代、当方はハンガリー取材の際はブタペストのペスト地区のマルタさんという母子家族の宿をよく利用させてもらった。大学教授だった夫を当時の共産党政権下の迫害で失った夫人が娘のマルタさんと共に家計を助けるために民宿を経営していた。マルタさんの家はブタペスト一の繁華街バーツィー通りにあったから、記者にとっても便利だった。その民宿の窓から見えるブタ地区の朝の風景の美しさは今でも思い出す。ハンガリーは当方にとって最も心が行く東欧の国だ(「マルタさんの宿」2006年8月30日参考)。

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現代の浦島太郎「五輪開会式」観戦記

 アルプスの小国オーストリアの首都ウィーンに住んで40年が過ぎた。その間2、3回しか日本に帰国していないので、当方は日本に戻れば「現代の浦島太郎」のような立場だ。見るもの聞くもの全て昔とは違う。唯一、人々が話す言葉が日本語だから、彼らの会話が理解できるが、正直言って全て分かるとは言えなくなってきた。人々の口から飛び出すさまざまな外来語混じりの日本語についていけなくなってきたのだ。その度、ヤフーやグーグルの検索でその意味を調べなければならない。

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ユダヤ人問題と「ヴィーゼンタール」

 東京夏季五輪大会のショー・デイレクターだった小林賢太郎氏が過去、ホロコースト問題を揶揄する発言をしていたとして、世界の反ユダヤ主義の言動を監視する「サイモン・ヴィーゼンタール・センター」(SWC)から批判され、五輪大会開幕直前に辞任に追い込まれるという出来事があったが、アゴラ言論フォームによると、小林氏の1998年の発言を同センターに連絡したのは中山泰秀防衛副大臣だったというのだ。

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ローマ教皇「東京五輪の勝利を祈る」

 東京夏季五輪大会は23日開幕する。来月8日までの大会期間中、世界各地で自国代表選手の活躍を追う人々の声が響き渡る。

 ところで、世界に約13億人の信者を誇るローマ・カトリック教会の最高指導者、ローマ教皇フランシスコも大のスポーツ好きで、東京五輪にも強い関心を寄せている1人だ。教皇のスポーツ好きを反映してか、バチカンニュースも東京五輪については頻繁に報じている。

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ワクチン接種は個人の問題か

 オーストリアのクルツ首相は今月22日、新型コロナウイルスへのワクチン接種の効果もあって、新規感染者が減少してきたのを受け、FFP2マスクの着用義務を公共交通機関内やスーパーの買い物時以外は撤回すると発表予定だ。

 ただし、デルタ変異株の新型コロナウイルスの感染がオーストリアでも拡大傾向が見られ、夏季休暇後、旅行帰りの国民によって新規感染者が再び急増するのではないか、といった懸念がウイルス専門家や政治家の間でも聞かれ出した。

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「空気」を読めない政治家の失態

 民主主義国の主権者は国民であり、国民は定期的に実施される選挙を通じて国の政治に参画する。一方、選挙は政治家にとってこれまでの活動に対する国民の審判を受けることになるので、緊張の日々が続く。選挙直前の失言やスキャンダルは政治家にとって大きな痛手となることは間違いない。

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在ウィーン米外交官にハバナ症候群

 キューバの首都ハバナ駐在の米大使館関係者、外交官、情報機関員に頭痛やめまいなど通称ハバナ症候群と呼ばれる健康不良現象が発生し、ワシントンもその原因追及に乗り出しているが、これまで不明だ。そこに米雑誌「ザ・ニューヨーカー」(7月16日)は「ウィーン駐在の米外交官、情報・軍事関係者にハバナ症候群が見られる。ウィーンの米国関係者が謎の音響攻撃(mysteriose  Akustikattacken)のターゲットになっている」と報じたことから、ホスト国オーストリア外務省は驚きをもって受け取ってる。

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「ニヒリズム」と中国の「低欲望主義」

 「低欲望主義」という言葉に出会って新鮮な驚きを受けた。世界日報の中国問題専門記者・深川耕治氏によると「低欲望主義」とは、ゆったり横たわることで、精神的ゆとりを意味する「躺平(タンピン)主義」の日本語訳という。「食事は日2回でいいし、働くのは年に1~2カ月でいい。寝そべり(低欲望)は賢者の行動だ」との主張に共鳴する若者が中国で続出し、住宅費の高騰で貧富の格差に苦しむ1990年代以降生まれを中心にSNS上で共感を呼び、『躺平族』との新語も生まれた」(世界日報7月16日)。

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米独首脳「関係改善のシグナル」発信

 16年余り首相の座にあってドイツ政界ばかりか欧州連合(EU)の原動力として歩んできたメルケル独首相は政治生活に幕を閉じる日が近づいてきた。

 その前にトランプ米政権下で険悪化した対米関係の改善を目指して、メルケル首相は15日に訪米、ホワイトハウスでバイデン大統領とおそらく最後の首脳会談をし、米独間の懸案に対し解決の道筋をつける。首脳会談の詳細な内容は日本時間16日以降となるが、あらかじめ首脳会談の主要議題を復習したい。

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チェン氏「人生67歳の決意表明」?

 このコラム欄で「中国も北朝鮮も本当は米国が大好き」というタイトルの記事を掲載したばかりだが、香港俳優、ジャッキー・チェン氏(67)が「中国共産党党員になりたい」と発言したと聞いて、少々驚いた。北京の座談会(7月8日開催)でのチェン氏の発言を中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報英語版が12日付で報じた。

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IAEA「核テロ」対策の支援強化へ

 ウィーンに本部を置く国際原子力機関(IAEA)は核テロ対策を目的とした新しい施設の建設を始めた。IAEA広報部によると、グロッシ事務局長は12日、起工式の式典で、「核テロや不法な核物質、放射性物質の取引を防止する加盟国への支援を強化していく」と述べた。

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中国も北朝鮮も本当は米国が大好き

 中朝友好協力相互援助条約が締結されて11日で60周年を迎え、両国首脳間で祝電の交換が行われた。同条約では「条約国の一国が敵国から攻撃を受けた時、締結国の他国が軍事支援をする」という条項が盛られているという。

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コロナ・ブルー(憂鬱)に悩む人々

 コロナ・ブルーという表現を知らなかったが、その意味するところは理解できる。中国武漢発の新型コロナウイルスの感染が広がり、パンデミックとなって以来、どの国も程度の差こそあれコロナ規制に乗り出し、国民の活動を制限してきた。コロナワクチンが開発され、接種が急速に進められていることで、コロナ禍の人々もポスト・コロナへの希望を感じ出しているが、その一方、コロナ禍で活動が制限されている人々や若者の中には、通称コロナ憂鬱(コロナ・ブルー)に悩む者が出てきている。韓国中央日報(7月7日)によると、過去3カ月で在外公館の2人の外交官が自殺している。

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UNIDO再活性化は日独の連携で

 ウィーンに本部を置く国連工業開発機関(UNIDO)理事会(理事国53カ国)第49会期が12日から開幕する。主要議題は2期の任期を終えて退任する李勇事務局長の後任選びだ。次期事務局長選には3人が立候補している。ドイツ経済協力・開発相のゲルト・ミュラー氏、南米ボリビア出身のUNIDOの幹部 Bernardo Calzadilla Sarmiento氏、そしてエチオピア首相府特別顧問兼上級閣僚の Arkebe Oqubay氏だ。前評判ではドイツのミュラー開発相が他の2人の候補者を押さえて欧州初のUNIDO事務局長に選出される可能性が濃厚だ。

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国会でスーパークラスターが発生

 オーストリア国民議会のイビザ(※)調査委員会に所属する野党の極右政党「自由党」議員が新型コロナウイルスの変異株「デルタウイルス」に感染し、検査結果の報告が遅れたこともあって、他の議員や関係者に感染が拡大した。

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人道的な「制裁」は考えられるか

 「制裁」について考えている。中国武漢発の新型コロナウイルスの世界的大感染、それに伴いロックダウン(都市封鎖)などのコロナ規制、そしてワクチン接種と過去2年間余りの一連の動向を振り返ると、そこには常に何らかの「制裁」がちらついてくるからだ。パンデミック対策として国は国民が好まないさまざまな対応、規則を実施せざるを得ない。緊急事態宣言の発令もその一つだろう。

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なぜ法輪功学習者を迫害するのか

 当方が知る限り、法輪功は気功集団であって宗教団体ではない。心身の健康を維持、促進のための修錬法と受け取っている。それに対し、中国共産党政権は20年以上、激しい弾圧、迫害を繰返してきた。法輪功の情報を伝える「明慧ネット」によると、今年上半期だけでも少なくとも63人の学習者が殺されている。

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IPI「香港の報道の自由は危機に」

 ウィーンに事務局を置く国際新聞編集者協会(IPI)は3日、香港で「国家安全維持法」(国安法)が施行されて以来、過去1年間で香港の「報道の自由」は著しく制限されてきたと指摘、「報道の自由」のシンボルでもあったタブロイド版「リンゴ日報」が6月24日に廃刊に追い込まれるなど、「国家安全維持法施行当時懸念してきた以上に、香港の報道の自由は悪化してきた」と警告を発し、「One year on ,Hong Kong security law takes aim at journalism」という見出しの記事を配信している。

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ヤハウェと「カインとアベル」の話

 ドイツの福音主義神学者で宗教教育学者のジーグフリード・ツィマー教授の講演を聞いた。教授の「カインとアベル」についての解説は新鮮だった。旧約聖書の創世記は歴史的な史実に基づくものではなく、歴史前(先史的)な内容が記述されている。教授は、「そこには人間が誰もが抱く疑問について言及されている」という。「カインとアベル」の話もそうだ。

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スロベニア産ワインと独立30年の話

 スロべニア産ワインはいかかですか。ミラン・クーチャン共和国幹部会議長(大統領)から言われた時は驚いた。大統領や首相らとの会見時にインタビュー相手からプレゼントをもらったことなどなかったから、クーチャン大統領が笑顔を見せながらスロベニア産ワインの1本を当方に手渡した時はやはりビックリした。

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習近平「党創建百年演説」の怖い部分

 中国共産党は1日、党創建100周年を祝うイベントを挙行したが、習近平国家主席の記念演説を読んで、改めて中国共産党の怖さを痛感した。歴史的記念日にあのような脅迫じみた発言をする国家元首を知らない。韓国中央日報の記者も多分驚いたのだろう。習近平主席の演説内容を詳しく報じていた。

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ダザック氏解任は何を意味するか

 英国人動物学者ピーター・ダザック氏(Peter Daszak)は、国連がスポンサーとなって国際医学誌「ランセット」が昨年7月9日創設した「COVID-19委員会」のメンバーから解任された。英紙デイリーメール(6月21日付)が報じた。「新型コロナウイルスの武漢ウイルス研究所(WIV)流出説」を「陰謀」と一蹴してきたダザック氏の解任ニュースはコロナウイルスの発生源調査に少なからず影響を与えることは必至だ。

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