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増税の再延期「連載」で財務省悪玉論を掲載した産経の「主張」に注目

 「財務省がこの国をだめにしてきた」――安倍晋三首相が1日に消費税増税の19年10月まで2年半の延期を表明したのを受け、産経が翌2日付から始めた連載「再延期の波紋」㊤での冒頭で、よくぞ、ここまで言い切った、というのが正直な感想である。

 この記事は小川真由美記者の署名原稿で、財務省に「戦力外通告」、の大見出しに、消費低迷過ち認めず/景気浮揚策もなし、との中見出し。

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「ゼロ成長」とアベノミクス

鈴木政経フォーラム代表・経済学博士 鈴木 淑夫

 アベノミクスの下で、最近2年間の日本経済はまったく成長していない。2014年第2四半期から16年第1四半期までの8四半期(2年間)の間に、実質GDPはマイナス0・9%減少した。年度ベースで見ても、本年3月に終わった15年度の実質GDP平均は、2年前の13年度平均に比してマイナス0・1%減少した。

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富士フイルムホールディングスの…

 富士フイルムホールディングス(HD)の助野健児新社長がインタビューで、最も力を入れる事業領域として医療機器や再生医療など医療関連分野を挙げ、「ヘルスケアを中心にM&A(合併・買収)で収益の刈り取りを早くできるなら、仕掛けていきたい」と表明した。

 あれっ、富士フイルムがいつから再生医療に……といぶかる人がいるかもしれない。だが昨年、同社のグループ会社が開発したインフルエンザ薬「アビガン」について、一定の条件下でエボラ出血熱に有効性があると医療分野の実績が伝えられたばかりだ。

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消費増税2年半延期、内需喚起に努め強い経済を

 安倍晋三首相が来年4月に予定していた税率10%への消費税増税を2019年10月まで2年半延期することを表明した。

 景気がプラス成長とマイナス成長を繰り返す足踏み状態にあって増税を強行すれば、景気を腰折れさせ財政再建をも危うくする。延期は当然の判断だ。政府は延期する間に増税に耐え得る強い経済をつくり出すことに心血を注ぐべきである。

 「新しい判断」を表明

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経済低迷の主因「増税」支持の各紙に「再延期」批判の資格はあるのか

 主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の熱気やオバマ米大統領の歴史的広島訪問の興奮もどこへやら、最近のマスコミの関心は専ら消費税増税の再延期問題でいっぱいという感じである。

 無理もない。広島から東京に戻った早々に、安倍晋三首相から政府・与党へ消費税増税延期の意向表明があり、与党内で調整が本格化。国会会期末の1日に首相による正式発表となったからである。

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世界経済、財政で独英の協調実現するか

伊勢志摩サミットの焦点(中)

 減速懸念が強まる世界経済の持続的成長にどう対応するか――。主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の重要議題の一つである。

 その地ならしとして開かれた先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議は、財政政策や金融政策、構造改革といった政策手段を総動員するという「国際版3本の矢」(麻生太郎財務相)では一致した。

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大型2次補正で経済対策を

 2016年1~3月期の国内総生産(GDP)は2四半期ぶりにプラス成長となったものの、うるう年効果を除けば成長率は0%台。4~6月期は熊本地震の影響も加わり、マイナス成長に転じるとの見方もある。

 間もなく開催の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の議長国として、わが国が世界経済の活性化へリーダーシップを発揮するには、中長期的な成長戦略とともに大型の財政出動と来春予定の消費税増税の延期など前向きな決断が求められる。

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マイナス金利政策の活用

鈴木政経フォーラム代表・経済学博士 鈴木 淑夫

 マイナス金利政策の評判が、財界、とくに金融界で芳しくない。これは、2月11日の本欄で指摘したように、マイナス金利政策の副作用の中に、金融機関の収益悪化など金融仲介機能の圧迫があるからで、至極当然の成り行きかも知れない。その上、黒田日銀総裁は、マイナス金利政策の導入について事前に「市場との対話」をせず、国会で「マイナス金利政策は検討していない」と答弁した翌週に突然マイナス金利政策の実施を決めた。これも金融機関の首脳を不快にさせたようだ。

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企業は「陰徳文化」を培え

企業リスク研究所代表 白木大五郎氏に聞く

 日立製作所や関連企業でリスク管理の担当役員として活躍した企業リスク研究所代表の白木大五郎氏が新著「川柳・標語で学ぶ経営倫理とリスクマネジメント」(企業リスク研究所)を出版した。2007年に同研究所設立以来、全国各地で企業コンプライアンス(法令遵守)や企業リスクマネジメントについての講演を行い、ユーモアあふれる川柳・標語も取り入れてわかりやすくまとめたもの。不祥事が続く中、企業に求められる危機管理や意識改革について聞いた。 (聞き手=深川耕治、写真も)

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陸海空のシルクロード構想

歴史家 金子 民雄

 いまではシルクロードという言葉がすっかり通俗化してしまったが、かつてはロマンティック街道などと呼ばれ、いたってのどかな雰囲気が漂っていたものだ。それが最近になると、どうもなにかぎすぎすしてくるようだ。まして「一帯一路」などと言われても余程説明されないと、さっぱり意味が分からない。中国側にしてみれば陸のシルクロードの「経済ベルト(帯)」と、海のシルクロード、とくに新しい21世紀の海上シルクロード(路)を表現しようとしているらしい。一語でいえば大経済圏構想というものらしい。

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補助金で衰退する日本漁業

東京財団上席研究員 小松 正之

 環太平洋経済連携協定(TPP)交渉は水産業にも影響を及ぼす。国民の関心を集めながら、秘密交渉を通し、国民に説明しない交渉も例を見ない。

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対インド外交、新幹線と原発で関係深化を

 昨年12月、安倍首相とモディ首相との会談で、インド西部のムンバイとアーメダバードを結ぶ505㌔の高速鉄道建設に日本の新幹線の採用が決まり、原子力発電に関しても核兵器に転用しないことを条件に日本の関連技術を輸出する原子力協定の締結で合意した。日印関係の進展についてインドに詳しい岡本教授に話を聞いた。 (聞き手=フリージャーナリスト・多田則明)

対日重視のモディ政権/持続的発展にインフラ整備インド軍、米英と共同演習/日米豪でインド洋守る

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米貧困層に潰されるかTPP

アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬 みき

 本年2月環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の基本合意が締結されると、日本ではすぐにでも正式に発足するかのような肯定的雰囲気が漂っていた。しかし、アメリカではほとんど話題にもならず、専門家は早期批准に懐疑的であった。従来は自由貿易支持の傾向が強かった共和党多数の議会が、大統領のファースト・トラック権限を延長することでTPPを後押し、基本合意にいたったが、大統領選挙が本格化するにつれ、TPPや欧州との自由貿易協定も遠のいている。批准が可能であっても数年先という見方が広まっている。

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三菱自動車の隠蔽体質の改善が急務だ

 三菱自動車が、軽自動車「eKワゴン」など4車種、計約62万5000台で、意図的に燃費性能を実際より5~10%程度良く見せる不正を行っていた。

 三菱自では2000年と04年にリコール(回収・無償修理)隠しが明らかになっている。隠蔽(いんぺい)体質の改善が急務だ

 13年から燃費を偽装

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「パナマ文書」でG20に焦点ぼけの構造改革一般論になった各紙社説

 米ワシントンで開かれていた主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が閉幕した。

 開幕前、不確実性が増し低成長にあえぐ世界経済をいかに立て直すかがG20会議の大きな焦点だったが、突如、浮上した「パナマ文書」問題により、タックスヘイブン(租税回避地)を利用した課税逃れへの対策に、重点がすっかり移ってしまった感じである。

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アベノミクスの「視野狭窄」

鈴木政経フォーラム代表・経済学博士 鈴木 淑夫

 昨年10月に打ち出されたアベノミクスの第2弾では、2020年頃に名目GDPを600兆円にすることを目標に掲げ、これを実現する重要な対策として、女性と高齢者の労働力率を高めることを挙げている。

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東京・JR新宿駅南口に国内最大の高速バス…

 東京・JR新宿駅南口に国内最大の高速バスターミナル「バスタ新宿」がオープンした。周辺に散らばっていた19の高速バス発着所を集約し、駅と直結した。夏にはピーク時で1日1625便が発着、約4万人が利用するという。

 新宿発の長距離バスや高速夜行バスに乗ることのある気流子も、下見を兼ねて行ってきた。駅南口から4階のターミナルへは、エスカレーターで楽にアクセスできた。重い荷物を持った時などは本当に楽だろう。

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3月日銀短観の景況感予想の悪化にも反応が鈍く論評が少ない各紙

 民間経済調査機関の予想通り、3月日銀短観による景況予想は良くなかった。大企業製造業で2期ぶり、大企業非製造業では6期(1年半)ぶりの景況悪化だった。

 日本経済はこのところ、国内総生産(GDP)成長率が四半期ごとにプラスとマイナスを繰り返し、力強さが全く見られない。安倍晋三政権が目指したデフレ脱却への「経済の好循環」はすっかり影を潜めてしまった形である。

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後半国会、TPP承認と関連法案成立を

 後半国会の焦点となる環太平洋連携協定(TPP)の承認案と国内対策などを盛り込んだ関連法案が衆院で審議入りした。2月に環太平洋12カ国が署名したTPPは、発効すれば世界全体の国内総生産(GDP)の4割を占める一大経済圏を形成することになる。

 わが国はもちろん圏内各国の経済成長を後押しし、さらには世界経済にもプラス効果をもたらすが、承認は各国で産みの苦しみを伴うものだ。

 与野党が激しい攻防

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景況感悪化、景気下支えへ経済対策急げ

 日銀が発表した3月の全国企業短期経済観測調査(短観)は、製造業、非製造業とも景況感が悪化し、企業の慎重姿勢が鮮明となった。

 中国経済が減速し、円高が進行して、旺盛だった外国人旅行者による消費にも陰りが見え始めた。今春闘の賃上げ率の鈍化もあり、景気変調への懸念が高まる。「アベノミクス」が目指した経済の好循環に要注意信号が灯(とも)る。

新興国経済減速が影響

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電力自由化、安定供給にも万全を期せ

 きょうから家庭向けを含む電力小売りが全面自由化された。競争を促し、料金低下やサービス向上で消費者利益を高めるのが狙いだが、電力の安定供給にも万全を期すべきだ。

 266社が新規参入

 これまでは65年間にわたって大手電力会社がそれぞれの地域で電気の販売を独占してきた。戦後復興と経済成長を支えるため、収益の安定化と電力の安定供給を図る仕組みだった。

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訪日客目標倍増、日本の魅力の発信強化を

 政府は、東京五輪・パラリンピックが開かれる2020年の訪日外国人観光客数目標を2000万人から4000万人に倍増させた。昨年の訪日客数が1974万人に達したことを受けてのものだが、新たな目標の達成に向けて日本の魅力をさらに発掘し、発信を強化したい。

 20年に4000万人

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北海道新幹線、開業を地域活性化に生かせ

 北海道新幹線(新青森-新函館北斗、約149キロ)が開業した。1964年の東海道新幹線開業から半世紀余りを経て北海道から本州、九州まで初めて新幹線でつながった。

当面厳しい収支見通し

 北海道新幹線は東北新幹線と相互乗り入れし、2030年度には札幌市への延伸も予定されている。整備計画の決定から43年。悲願が実った地元では歓迎ムードが盛り上がっているが、運営には課題も多い。

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