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【無印良品】いきなり破たん!日本でモテモテも結婚してみたら相手がカイヤだったら?

 ■雑貨店「無印良品」を運営する良品計画は日本時間の10日、米子会社「ムジUSA(MUJI U.S.A.)」が連邦破産法11条を申請し破たんしたことを発表した。負債総額は6,400万ドル(約67億円)。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で店舗が休業に追い込まれ業績が悪化していた。パンデミックの影響による倒産は日本の小売大手では初となる。

良品計画は国内外のショップを5月末時点の約970店から21年8月期に1,138店に増やす計画を掲げている

良品計画は国内外のショップを5月末時点の約970店から21年8月期に1,138店に増やす計画を掲げている

 ムジUSAは法的手続きを経て再建を目指すことになる。破たんの理由を3月中旬からの全18店舗の営業停止に、高い賃料の高コスト経営を上げている。

 この先も新型コロナの影響で当面の間、市場環境は不透明な状況が継続すると考えられることも理由だ。

 無印良品は2006年に米国事業に進出し、2007年10月にはニューヨーク市内マンハッタンのソーホー地区に米国進出1号店をオープンした。

 翌年5月にはNYタイムズスクエアに4,350平方フィート(約120坪)の2号店でフラッグシップストアもオープンした。

 また2012年11月には西海岸では初となるアメリカ5号店をサンフランシスコ・ソーマ地区に出店した。

 ムジはカリフォルニア州内でも徐々に店舗を拡大しながら2013年末、ハリウッド大通りにあるハリウッド・ギャラクシー・ショッピングセンター(Hollywood Galaxy Shopping Center)に米国8号店で新たな旗艦店をオープン。

 直近では昨年3月、ニューヨーク市最大の再開発プロジェクトで複合施設の「ハドソンヤード(Hudson Yards)」の東側部分「イースタンヤード(Eastern Yard)」のショッピングセンター「ショップ&レストラン・アット・ハドソンヤード(The Shops & Restaurants at Hudson Yards)」の2階にオープンしている。

 最新店は昨年7月、NYミッドタウンにオープンした59丁目(59th Street)のレキシントンとパークアベニューの間の店舗となる。現在までに米国内にムジは18店舗を展開しているのだ。

 良品計画の発表資料によるとムジの2020年2月期の売上高は出店効果により前年比31%の増加となる1億ドル(110億円)。最終損益は1,700万ドル(18億円)の赤字だった。赤字は前年から2倍となっていた。

 良品計画は国内外のショップを5月末時点の約970店から21年8月期に1,138店に増やす計画を掲げている。

 ⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。過去30年以上にわたり後藤はアメリカに進出してきた日本の流通企業をずーとモニタリングしてきました。スーパーやデパート、家電量販店チェーンにカー用品販売チェーン、家具・雑貨販売、アパレル、コンビニ等も。見事なほどに揃いも揃って皆さん、同じ轍を踏んでアメリカ市場から去っていきます。

 びっくりするほど全員が同じ軌跡をたどっています。これをわかりやすく例えれば、日本でモテモテだった男性がアメリカでもモテまくると思って来たものの、異国の地では誰からも見向きもされず予想が大きくハズレるというパターン。

 このパターンをずーと繰り返しています。アメリカに進出してくる小売企業は全員共通して日本で大成功しています。こういった経営者はメディアで「カリスマ」ともてはやされます。日本のメディアで気をつけなければいけないのは、彼らが聞き手になって経営者から様々な話を聞き出そうとするとき、恐ろしいほどに聞き役が巧いのです。これでトップは勘違いします。

 ⇒国内で成功しメディアでもおだてられ、財政的にも余裕があるから海外に目が向くのです。共通項の2つ目として、こういった企業にはワンマン経営者がいます。アメリカに進出しようとする企業の経営者のインタビューには必ずと言っていいほど「恩返し」「ロマン」「チャレンジ」という言葉が踊っています(笑)。

 「夢」を持ち出し感情が高ぶっているワンマン社長に周囲の役員や社員は反対できません。3つ目の共通項は、米国進出をするために行うアメリカ市場視察です。ここが一番の大きな誤りとなります。なぜかというと「接待」視察になるからです。市場視察を取引先の米国支社の社員に行わせるからです。なぜなら市場視察をコストをかけず、ゼロ円でできるからです。しかも夜は接待も期待できます(笑)。

 できる社員なら視察で絶対にワンマン社長に不快な思いをさせません。機嫌を損なうようなことをしないため、例えば視察先も不興を買うようなところに連れていきません。誤解を恐れずに言えば、トップに「アメリカン・ドリーム」を見せるわけです。

 ⇒で、米国進出を決定します。「そんな、アホな」と思われるかもしれませんが、米国に進出する日系企業は皆さん同じ。アメリカに来て現実を知るわけです。例えば日本のある名経営者もかつて「アメリカでは(会社を訴え)多額の賠償金を得るために入社してくる輩がいる」と語っています。

 アメリカの商慣習である返品を知らないと「返品するために商品を購入している」と思うほど。日本でモテモテだった男性の例を持ち出せば、結婚してみたら相手がカイヤさんだったということになります(笑)。アメリカの消費者の価値観をよく理解しないまま、現地で日本の消費者に受けたことをまんまやってしまうのです。

 しかも悪いことにワンマン社長はアメリカで陣頭指揮は取りません。日本から派遣された社員が現地の事情と本社の都合の板挟みになり、苦悩・疲弊するのも日系小売企業の共通項。サンクコストの呪縛にハマってしまい莫大な赤字を垂れ流し何年も居続けます。その後、派手なオープン時とは対象に地味に店数を減らしながら撤退というのも同じ流れです。

 トップがアメリカ進出を夢見るようになったら、まずは後藤にコンサルティングを依頼ください。ロマンという甘い言葉で無駄になるお金を、頑張っている社員のために使うがどんなに素敵か...


「激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ」より転載
http://blog.livedoor.jp/usretail/

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