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【ネットスーパー】ウォルマートが食品でアマゾン追撃!もうホースモービルになるな?

 ■ネット通販最大手のアマゾンがEコマースで圧倒的なシェアを得ているものの、ウォルマートが食品で追い上げている実態が明らかになった。

当社IT&オムニチャネル・ワークショップでウォルマートのネットスーパー体験。参加者が実際にスマートフォン・アプリから注文し、ウォルマート・ネットスーパーのカスタマー・ジャーニーやカスタマーエクスペリエンス(CX)を研究している。

当社IT&オムニチャネル・ワークショップでウォルマートのネットスーパー体験。参加者が実際にスマートフォン・アプリから注文し、ウォルマート・ネットスーパーのカスタマー・ジャーニーやカスタマーエクスペリエンス(CX)を研究している。

 デジタルマーケティング調査企業のeマーケッターによるとEコマースのシェアは最新の調査でもアマゾンが38.0%と他社を大きく引き離してトップを維持している。2位はウォルマートで5.8%。

 しかし新型コロナウイルスの世界的な大流行により、生鮮品を含む食品の宅配サービスやカーブサイド・ピックアップのネットスーパーが大きく伸びていることでウォルマートが徐々にシェアの伸ばしているのだ。

 マーケティング・リサーチ会社のカンターでは、ウォルマートのネットスーパー利用者がアマゾンを圧倒している。同社の最新の「ショッパースケープ(Shopperscape)」調査ではウォルマート・ネットスーパー利用者は48%に達した。

 アマゾンの36%やスーパーマーケット最大手チェーンのクローガーの24%を圧倒しているのだ。ウォルマートのネットスーパー利用者は満足度も高いためリピーターが82%にも達しているという。

 ウォルマートの強みは全米に展開し、ネットスーパーのハブとなるリアル店舗の多さだ。ウォルマートは平均店舗面積が5,000坪となるスーパーセンターをスーパーセンターを3,571店を展開しており、いわゆる食品スーパーのネイバーフッドマーケットも687店持っている。

 これらの店舗が全米世帯のほとんどカバーしているため、強みとなっているのだ。

 ウォルマートが先月19日に発表した第1四半期(2月~4月期)決算でも、顧客は外出を控えながらウォルマートのネットスーパーを利用したことでEコマース売上は前年同期比74%の伸びとなったのだ。

 調査会社コアサイト・リサーチが先月発表した調査結果でもウォルマートのネットスーパーの伸びを明らかにしていた。「過去1年間でどのネットスーパーを利用しているのか?」という調査では、ネット通販最大手のアマゾンは2019年が62.5%、今年は62.6%となった。

 シェアでダントツのアマゾンでは購入傾向が横ばいとなったのだ。ウォルマートは昨年は37.4%だったが今年は52.3%と15ポイント近くも増加していた。外出制限後に食料品や日用品の購入が実店舗からネットへ移行しつつも、購入する先はウォルマートという実態になっている。

 ウォルマートはそれに応えるように、注文から2時間以内に宅配する「エクスプレス・デリバリー(Express Delivery)」を2,000店に拡大中だ。ウォルマートの時短宅配は食品や日用品、家電、おもちゃなど16万アイテムが対象となる。

 エクスプレス・デリバリー(手数料は現行の宅配料金(7.95~9.99ドル)に加えて、さらに10ドル追加する必要がある。

 実はエクスプレス・デリバリーには最先端の人工知能(AI)システムが利用されている。このAIはパーソナルショッパーと呼ばれる店内での注文品のピッキングや宅配を専用に行うスタッフに向けて発注の優先順位を告知するアラートからレコメンデーション、配送最短ルートなどをリアルタイムで指示していくのだ。

 ウォルマートは最近、ネットスーパーのアプリと本体となるストアアプリの統合を完了した。ネットスーパーを足がかりにウォルマートはアマゾンを追い詰めようとしている構図なのだ。リアル店舗を持っている強さが発揮されていることになる。

 逆にアマゾンはリアル店舗出店を拡大しながらプライムナウやアマゾンフレッシュの地盤を固めることになる。

2019年6月15日 – 【令和時代の勉強会】世代交代!イノベーションでアメリカ流通視察はどう変化するか?

 ⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。後藤はちょうど1年前、当ブログで「これからのアメリカ流通視察はどのように変化していくのか?」で提言しました。

 ズバリ、パンデミックによりアメリカ流通業はIT抜きに語れなくなっているということ。特に日本のスーパーマーケット業者は、世界最尖端となるアメリカのネットスーパーを研究しなければならない状態に追い込まれていると言えます。

 言い方を変えれば流通業界もITをスルーできなくなっています。一つの証左となるのは後藤への流通記事の執筆依頼。複数のメディアからの依頼で後藤は毎月のように流通ITやイノベーションについて1万~2万字の原稿を執筆しています。読まれる需要が高いためです。それだけ読者からの強い欲求があるのです。ここで何度も強調しているようにコロナ後は特にお店を見て回る「売り場見学ツアー」が意味をなさなくなってきます。ネットスーパーでのカスタマー・ジャーニーやCXを研究しなければならないからです。

 いまどきファックスを使ったり、ハンコをつかったりとホースモービルにならないようマインドセットを改めてください。


「激しくウォルマートなアメリカ小売業ブログ」より転載
http://blog.livedoor.jp/usretail/

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