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    長谷山 崇彦
    農学博士
    乾 一宇
    乾 一宇
    元防衛研究所研究室長
    加瀬 みき
    加瀬 みき
    米政策研究所
    茅原 郁生
    茅原 郁生
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    濱口 和久
    濱口 和久
    防衛レーダー
    菊池 英博
    菊池 英博
    日本金融財政研究所所長
    小松 正之
    小松 正之
    東京財団上席研究員
    高永喆
    高永喆
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    新田 容子
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    岡田 真理
    岡田 真理
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    杉山 蕃
    杉山 蕃
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    竹田 五郎
    竹田 五郎
    元統幕議長
    田村 重信
    田村 重信
    元自民党政務調査会審議役
    上岡 龍次
    上岡 龍次
    戦争学研究家
    呂 永茂
    呂 永茂
    南北戦略研究所所長

    不祥事企業は壊死から再生できるか?

     表題の件に関し、また私独自のAKB論として考えて見たいと思う。国民的アイドルと言われたAKBが今、存亡の危機に立たされている。それは昨年の総選挙の時に名古屋支店、今年の1月に新潟支店で起こった不祥事というより、それに対するAKB運営会社の対応失敗によるものである。特に3月22日に行われたAKB運営会社の第三者委員会の報告書に基づいた記者会見は噴飯ものだった。会見に出て来た会社の責任者が、そもそも第三者委員会の報告書の内容を把握していなかったのか、記者団から鋭い質問を浴びせられ、まして途中から不祥事の被害女性がツイッターで会社責任者の発言の矛盾を追求する等、不祥事対応失敗の重大な前例になる程であった。

    つまりAKB運営会社としては、何とか時間稼ぎをして事件の風化を計り、今の時代で要求される説明責任を全く果たそうと考えていなかったのではないかと思われる。これは昨年の名古屋も同じである。しかし時間稼ぎをしているうちに色々な情報がネットで出てしまっていたのである。そのような時間稼ぎ戦術や不祥事関係者の不処分といった、世間から不信を買うようなことになってしまった大きな原因の一つとして、AKBの各地方支店等が地元の利権に深く関係し過ぎて、その関係者を守らねばならないという問題があったのではないかと思われる。

    支店を部門と読み替えれば、雪印や東芝等に見られる最近の日本企業で良く起きる不祥事対応の失敗と、それによる企業全体の信用失墜―最終的には企業自体の壊死に繋がって行くのと同じパターンである。

    実際、AKBは幾つかの重要な番組を打ち切られ、スポンサー等も一部が離反し始め、ついにAKBの看板だった総選挙も今年は開催中止に追い込まれた。このままでは今年中にもグループが解散されるのではないかとまで言われている。

    このような危機を企業体は、どのようにしたら乗り越えることが出来るのだろうか?

    ここで参考になるのは、トランプ氏を大統領に当選させた選挙コンサルタント会社ケンブリッジ・アナリティカ社の例だろう。この会社はトランプ氏の選挙応援のために、アメリカのどの地方にどのような考えやニーズを持った人がいるかを知るため、フェイスブック社から5000万人分以上のデータを不正に取得したという濡れ衣をリベラル派メディアから着せられ、その信用失墜から顧客の離反等を招き、倒産した。

    しかし倒産する前にケンブリッジ・アナリティカ社は持株会社を設立。同じ持株会者の下に同様の業務を行うEmer date社を設立。主立った従業員も選挙関係のデータ等も、そこに移してしまった。

    こうすることでケンブリッジ・アナリティカ社への世論等による追求をかわし、しかし同様の業務を行うことが出来る。業務内容が以前と同様あるいは以前以上に良いものであれば、離反した顧客も戻って来る。いや新しい顧客の獲得も夢ではない。

    東芝の現状に当てはめて見れば、まず持株会社を設立し、多くの東芝関連会社を、まず持株会社の下に入れる。そして東芝本体も部門ごとに解体し、その上で解体された各部門を、関連会社と同じ立場で持株会者の下に入れる。勿論これを契機に不採算部門は整理する(同じ持株会社の中に入れない)。逆に今まで東芝と関係なかった今後に有望な企業等も、この再スタートを機に東芝と協働したいという企業が現れれば、この持株会者の下に入ってもらっても良い。もし「東芝」という名称を変えることが出来れば、ベターかも知れない。

    こうすることで諸々の問題に関する責任を取って会社を解散させたような印象になりケジメになる。各部門や関連会社に関係する望ましくない利権も整理することが出来る。各部門や関連会社の関係性を変えることで、いままでより良いビジネスができるようになる可能性もある。そうなれば顧客や金融機関その他の対応も変わり、企業の壊死を免れるどころか、むしろ今まで以上に発展することも有り得ると思う。

    AKBに話を戻すと、AKBの地方支店の幾つかは、実は秋元康氏が取締役として乗り込んでいるケースが多いが、AKBとは別会社が運営しているフランチャイズのような形になっている。海外支店も同様である。

    そこでAKBの運営会社を解散ないし規模縮小し、そのような(秋元氏が関係している)地方支店や海外支店を運営している別会社の下に、AKB本体を含むAKBの他の支店等も入れるというような案は、ネット上のAKBファンのグループ等で、既に出始めている。そこに同じ秋元氏が関係しているアイドル団体も幾つか入れる等の問題も含めて…。

    もちろん新会社を立ち上げて、そこに合流する形でも良い。何れにしても問題のある運営スタッフや女性タレントは、これを機会に斬ってしまうべきだろう。幾つかの支店全体も含めて…。

    AKBという名前も、変えられるなら、変えた方が良いのかも知れない。

    こうすることで今回の不祥事の原因となった問題のある利害関係を整理することが出来る。信用が失墜したブランドのイメージ回復にもなる。秋元氏関連のグループ間の新しい関係性の中から、今までと異なる興味深いコンテンツが生まれて来るかも知れない。

    そうなれば離反した顧客やテレビ局等が戻って来るだけではない。全く新しい支持を開拓することが出来るかも知れない。総選挙復活も夢ではない。

    私見だが海外支店の運営会社を活用するのが望ましいようにも思われる。今のAKBの他の類似した芸能団体との絶対的な違いは、総選挙以外には海外展開である。あそこまで海外展開した芸能団体というのは今まで無かったのではないか?それも今後の日本にとって重要な国ばかりである。

    そのような比較優位性を生かさない手はない。問題のある利害関係の整理や、悪化した印象の回復を考えても、ベターなように思う。

    東芝も上記のような持株会社を作るなら海外に作る手もあると思う。税金上も有利になるかも知れない。

    以上のようなことは、不祥事企業の守りだけではなく、攻めに転じることで、その企業だけではなく、日本の存在感を世界に誇示することにも繋がる。不祥事対応で苦しんでいる全ての日本企業に考えて欲しい問題である。

    追記:実際に秋元康氏は上記のような方法でAKBを再建しようとしているように見える。これからも企業危機管理の研究材料として注目し続けたい。


    「GII REPORT」より転載
    https://ameblo.jp/gii-report

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